World Heritage Sites

世界遺産一覧

(執筆協力:横田 美晴)

アスマラ:アフリカのモダニズム都市

Asmara: A Modernist African City
アスマラ:アフリカのモダニズム都市
アスマラは、標高2,000mを超える高地に位置するエリトリアの首都です。1890年代以降、宗主国・イタリアの植民地支配の軍事拠点となり、アフリカ大陸に進出するための要、「第2のローマ」として発展しました。1935年以降には、当時のイタリアに起こっていた近代建築運動(モダニズム建築運動)「イタリア合理主義」の様式を応用した大規模な建設計画が実施され、都市が整備されました。
地域: アフリカ / 国名: エリトリア国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2017年 / 登録基準: (ii)(iv)
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アワッシュ川下流域

Lower Valley of the Awash
アワッシュ川下流域
先史時代の人類の化石が大量に発掘されている地域の一つが、エチオピア東北部のアワッシュ川下流域一帯です。この地域の人類や動物の化石を調査するため、1973年から1976年まで国際的な専門家のチームによる大規模な発掘プロジェクトが組まれました。その中で、350万年以上前にすでに二足歩行を行っていたという猿人アウストラロピテクス・アファレンシスの化石が見つかり、人類の進化、人類史の概念が塗り替えられました。
地域: アフリカ / 国名: エチオピア連邦民主共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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ヴェゼール渓谷の装飾洞窟と先史遺跡

Prehistoric Sites and Decorated Caves of the Vézère Valley
ヴェゼール渓谷の装飾洞窟と先史遺跡
ヴェゼール渓谷は、旧石器時代にさかのぼる147の遺跡と25の装飾洞窟を有する、先史時代の遺跡に恵まれた地域です。工房、原材料採取地、住居跡、狩猟場、埋葬地など、旧石器時代の居住環境を物語る遺跡のほか、50万個以上の火打石や140を超える動物化石、800以上のクロマニョン人の道具などが出土しており、考古学、民俗学、人類学上、重要な研究対象となっています。また、洞窟壁画も、ヨーロッパの先史文明の年代体系を確立する上で重要な役割を果たしています。ここで発見された出土品と壁画芸術は、先史時代の想像を超える高度な文明の存在を示す貴重な証拠なのです。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (i)(iii)
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ウルビーノの歴史地区

Historic Centre of Urbino
ウルビーノの歴史地区
イタリア中部、マルケ地方の都市ウルビーノは、ルネサンス芸術の中心地の一つとなった文化都市です。15世紀にモンテフェルトロ家の当主フェデリーコが文芸を手厚く保護したため、イタリア国内外から画家や建築家、学者などが来訪し、ルネサンス文化が花開きました。ヨーロッパ各地の文化発展にも大きな影響を与えましたが、16世紀以降になると、ウルビーノは経済的・文化的に停滞するようになりました。このことが皮肉にも、ルネサンス期の面影を色濃く残す街、ウルビーノを形作る要因となったのです。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(iv)
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オーストラリアのゴンドワナ雨林

Gondwana Rainforests of Australia
オーストラリアのゴンドワナ雨林
「ゴンドワナ」は、かつて存在したといわれる巨大大陸の名称です。この大陸の分裂によって、現在の南アメリカ、アフリカ、オーストラリア、南極、インドなどの大陸が誕生したとされています。そのゴンドワナ大陸の活動の歴史を伝えるのが、オーストラリア東海岸、ニュー・サウス・ウェールズ州やクイーンズランド州にまたがる地域です。火山活動で生まれた山岳地域や世界最大級の多雨林帯が広がり、地球の進化の歴史や地質学的プロセスを伝える痕跡を残しています。たとえば、ツイード火山群など一連の火山は、地形進化の年代測定を可能にするという点で重要視されています。また、「世界で最も保存状態の良い浸食カルデラ」とされる浸食カルデラもこの地域にあり、その大きさや年代、中央の山塊の存在、カルデラ底の基盤岩への浸食などの際だった特徴で貴重な情報を提供しています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (viii)(ix)(x)
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カマグエイの歴史地区

Historic Centre of Camagüey
カマグエイの歴史地区
キューバ中部にあるカマグエイは、スペイン人がキューバに最初に築いた植民都市の一つです。牧畜と砂糖産業が盛んだった内陸地域の中心的都市として重要な役割を果たしました。1528年に現在の場所に築かれて以来、街は広場や小広場、曲がりくねった通り、路地、区画などからなる不規則な都市構造を基盤として発展しました。ラテンアメリカの他の植民地都市と異なり、規則的な区画が設けられていないのが特徴です。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: キューバ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2008年 / 登録基準: (iv)(v)
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カンタベリー大聖堂、セント・オーガスティン修道院跡とセント・マーティン教会

Canterbury Cathedral, St Augustine's Abbey, and St Martin's Church
カンタベリー大聖堂、セント・オーガスティン修道院跡とセント・マーティン教会
ロンドンの南東80kmにある街、カンタベリーは、イギリス国教会の総本山であるカンタベリー大聖堂、セント・オーガスティン修道院跡、イングランド最古の教会であるセント・マーティン教会を擁し、イギリスにおけるキリスト教信仰の中心となっています。6世紀末、ローマ教皇がイングランドのキリスト教化のため「カンタベリーのアウグスティヌス」を送り出して以来、セント・オーガスティン(聖アウグスティヌス)修道院などが建設され、布教の中心地となりました。現在、一部を残し廃墟となっているこの修道院跡は、国内の歴史的建造物を保護する目的でイギリス政府により設立された組織「イングリッシュ・ヘリテイジ」が管理しています。
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クレスピ・ダッダの企業都市

Crespi d'Adda
クレスピ・ダッダの企業都市
クレスピ・ダッダはイタリア北西部、ロンバルディア州にある街です。19~20世紀初頭、労働者の要求に応えるためにヨーロッパや北アメリカで「企業都市」が建設された動きの顕著な例となっています。街はクリストフォロ・ベニーニョ・クレスピが自身の繊維工場の労働者の住居地として設立し、息子のシルヴィオ・ベニーニョ・クレスピによって最終的な形が整えられました。快適な住居とサービスを提供することで、安定した労働力を維持し、労働争議を防ぐのが目的です。工場の生産性を上げるためには、より良い労働環境を整備する必要があるとの考えが彼らの根底にありました。街は、従業員に対する啓蒙的な実業家の哲学が反映された、当時の様相をよくとどめています。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1995年 / 登録基準: (iv)(v)
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ゲデオの文化的景観

The Gedeo Cultural Landscape
ゲデオの文化的景観
エチオピア高原東部の断崖に沿って広がるゲデオの文化景観は、地域社会が長い年月をかけて自然環境を抑制された中で最大限に活用する共生システムを考案してきたことを示す類いまれな例です。先住民ゲデオ族は長年にわたり、そして今もなお、「アグロフォレストリー(森林農業)」という文化的伝統を守っています。アグロフォレストリーは、同じ土地に樹木と農作物を植え、農業と林業を同時に行う手法です。この地域では、主要な食用作物エンセーテを巨木が覆い、さらにその下には主要な換金作物であるコーヒーなどの低木が植えられている様子が見られます。樹木を階層的に栽培し、作物の生育環境を確保しているのです。自然の生態系に近い、持続可能な土地利用ができる農法として注目を集めています。
地域: アフリカ / 国名: エチオピア連邦民主共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iii)(v)
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コモエ国立公園

Comoé National Park
コモエ国立公園
コートジボワール北東部に位置するコモエ国立公園は、面積約11,500㎢にも及ぶ、西アフリカ最大級の国立公園の一つです。多様性豊かな植物相が特徴で、公園内を流れるコモエ川の影響を受け、通常ははるか南の地域でしか見られない低木サバンナや密生した熱帯雨林などの植生も分布しています。サバンナ、樹木が茂ったサバンナ、回廊林、河川沿いの森林、河畔草原など、多彩な生息環境を内包し、森林からサバンナへと移り変わる様子が確認できる際だった例となっています。
地域: アフリカ / 国名: コートジボワール共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1983年 / 登録基準: (ix)(x)
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ザビードの歴史地区

Historic Town of Zabid
ザビードの歴史地区
ザビードはイエメン西部、紅海沿いにある古都です。820年、反乱鎮圧のため、アッバース朝の総督だったムハンマド・イブン・ズィヤードがこの地に派遣されてきたことを機に発展しました。13~15世紀の最盛期には200以上のマドラサ(高等教育施設)やモスクが林立。イスラム学者により大きく発展していた科学などを学ぼうとする学生を世界中から受け入れました。今もザビードにはイエメン最多の86のモスクが集中しています。多くは簡素なレンガ造りですが、中には精巧な彫刻や漆喰の装飾が施されたものもあります。スークに囲まれた大モスクやマドラサなど、かつての名声を偲ばせる建造物が多数原型をとどめており、それがこの都市を卓越した考古学的・歴史的遺産にしているのです。
地域: 西・南アジア / 国名: イエメン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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サラズム:原始都市遺跡

Proto-urban site of Sarazm
サラズム:原始都市遺跡
サラズムの原始都市遺跡は、紀元前4千年紀から前3千年紀後半にかけての中央アジアにおける人類定住の歴史を物語る考古学的な遺跡です。サラズムは中央アジア最古の集落の一つであり、その中心地は、遊牧民の家畜放牧に適した山岳地帯と、広大な渓谷の間に位置しています。この広大な渓谷が、ここへ最初に定住した人々による農業と灌漑の発展に役立ちました。農業や牧畜の他にも、銅やスズなどの金属鉱業や加工業が栄え、やがて街が成立して都市が形成されていく発展過程も知ることができます。この地域は、金属加工やそれに伴う道具、陶磁器、宝飾品の製作といった手工芸の発展においても、長期にわたって非常に大きな役割を果たしたのです。
地域: 西・南アジア / 国名: タジキスタン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2010年 / 登録基準: (ii)(iii)
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サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所

From the Great Saltworks of Salins-les-Bains to the Royal Saltworks of Arc-et-Senans, the Production of Open-pan Salt
サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所
サラン・レ・バンの製塩所の歴史は中世以前にさかのぼります。近郊の地下水では、古くから高い濃度の塩分が確認されていました。13世紀に建てられた地下坑道や、19世紀に作られた今も稼働中の水圧ポンプ、井戸施設、地上の塩倉庫、旧住居など製塩にかかわった建造物が残り、世界遺産を構成しています。製塩所は、1962年に操業を停止するまで、少なくとも1,200年間稼働していました。1780年から1895年にかけては、その塩水が木製パイプを通り、21kmの木製パイプでアルケ・スナン王立製塩所へと運ばれていました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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サロンガ国立公園

Salonga National Park
サロンガ国立公園
コンゴ川中流域の中心部に位置するサロンガ国立公園は、約3万6,000㎢にもわたって広がる、アフリカ最大の熱帯雨林保護区です。広大な湿地帯と、水路でしかアクセスできない森林地帯から構成されており、これらの地域は未だに十分には探索されておらず、事実上未開の状態にあると考えられています。非常に隔絶されていることから野生動物の楽園となっており、種と生態系の重要な進化の過程を知ることができます。ここで暮らす動植物は、複雑な赤道直下の熱帯雨林環境における生物進化と生物群集の適応を示す好例となっているのです。 
地域: アフリカ / 国名: コンゴ民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1984年 / 登録基準: (vii)(ix)
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ジャー動物保護区

Dja Faunal Reserve
ジャー動物保護区
カメルーン南部に位置する、アフリカ最大かつ最も保護が行き届いた熱帯雨林の1つです。実に約5,260㎢にも及ぶ広さの保護区は、自然の境界線を形成するジャー川にほぼ完全に囲まれており、人間社会と隔絶されてきました。そのため、全体の9割を占める熱帯雨林が今も手つかずのまま残されている貴重な地域となっていて、一帯には、ランやシダなどの原始的な植物が生育しています。
地域: アフリカ / 国名: カメルーン共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (ix)(x)
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シンハラジャ森林保護区

Sinharaja Forest Reserve
シンハラジャ森林保護区
スリランカ南西部の低地湿潤地帯に位置するシンハラジャ森林保護区は、スリランカで唯一残存する原生熱帯雨林です。尾根と谷が連なり、複雑な河川網が交差する、細長く起伏のある地形になっています。急峻な丘陵地帯でアクセスが困難なため、古来保護されてきた土地ですが、近年、周辺地域の開発が進んだ結果、森林は中世から現在までの間に約10分の1の規模にまで激減しているとも指摘されています。樹木の60%以上が固有種で、その多くが希少種です。スリランカには固有の植物830種が生息していますが、そのうち少なくとも139種がこの保護区内で確認されました。その中には椰子の一種であるロキソコッカス・ルピコラなど16の希少種が含まれています。
地域: 西・南アジア / 国名: スリランカ民主社会主義共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (ix)(x)
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スカン・グアイ

SGang Gwaay
スカン・グアイ
カナダ西部の太平洋上に浮かぶハイダ・グアイ(旧クイーン・シャーロット諸島)の最南端にある小さな島、アンソニー島に、先住民であるハイダ族の集落跡が残ります。ハイダ族は5,000年前にはハイダ・グアイに居住しており、アンソニー島には2,000年以上前に住み始めたとされています。ハイダ族は漁労や狩猟で暮らしを営んできましたが、やがて白人が持ち込んだ病気で激減し、19世紀末にこの集落は廃墟となりました。以降、ここには恒久的な居住地はありません。
地域: 北米 / 国名: カナダ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (iii)
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聖カトリーナ修道院地域

Saint Catherine Area
聖カトリーナ修道院地域
聖カトリーナ修道院は、エジプト北東部のシナイ半島南部、シナイ山(標高2285m)北麓にあるギリシア正教の修道院です。この山のふもとは、『旧約聖書』でモーセが神から「十戒」を授けられた場所とされ、古くからユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒にとって宗教的に重要な意味を持つ聖地とされてきました。険しい山岳地帯の続く過酷な環境にもかかわらず、一帯には数多くの考古学的・宗教的遺跡やモニュメントがあり、巡礼者らにインスピレーションや心の平穏をもたらす景観を形成しています。初期キリスト教会では、辺境地に修道院共同体を設立して禁欲的な修道生活を送ることが広く行われましたが、聖カトリーナ修道院は、そうした修道院の中でも最も初期のものの一つです。今も修道士たちが静かな祈りの生活を続ける、世界最古のキリスト教修道院となっています。
地域: アフリカ / 国名: エジプト・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2002年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)(vi)
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タジキスタン国立公園(パミールの山脈)

Tajik National Park (Mountains of the Pamirs)
タジキスタン国立公園(パミールの山脈)
タジキスタン東部のパミール地域は、ユーラシア大陸最高峰の山脈が交わる場所で、「パミール・ノット(パミールの結び目)」と呼ばれます。プレート同士の衝突による巨大な地殻変動で隆起した、ヒマラヤやカラコルムなどの各山脈が、ここから放射状に広がっているのです。その中心に位置するのがタジキスタン国立公園です。ここは世界で最も地殻変動が活発な地域の一つで、地球表面の大きな変動はプレートの境界で起こるという「プレートテクトニクス理論」や大陸の沈み込み現象のまたとない研究の場になっています。また、頻繁に強い地震が発生することから人口密度が低く、マルコ・ポーロ・アルガリ羊やユキヒョウ、シベリア・アイベックスなど絶滅危惧種の哺乳類や鳥類の貴重な生息地にもなっています。
地域: 西・南アジア / 国名: タジキスタン共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (vii)(viii)
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タラゴナの考古遺跡群

Archaeological Ensemble of Tarraco
タラゴナの考古遺跡群
スペイン北東部にあるタラゴナは、イベリア半島で最古級のローマ人居住地です。紀元前218年に古代ローマに占領された後、イベリア半島進出の拠点となって歴代の皇帝たちも訪れるようになりました。ローマ帝国時代にはイベリア半島における主要な行政・商業都市へと発展。イベリア半島最大規模の都市、かつ、半島全域における皇帝崇拝の中心地になりました。ローマ世界において、他の地域の属州都市のモデルにもなっており、ローマの都市計画と設計の発展を知る上でも非常に重要なものと言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (ii)(iii)
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テル・アビーブの近代都市ホワイト・シティ

White City of Tel-Aviv – the Modern Movement
テル・アビーブの近代都市ホワイト・シティ
ヘブライ語で「春の丘」を意味するテル・アビーブは、エルサレムの北西56㎞、地中海に面したイスラエル有数の大都市です。1909年に建設され、イギリス委任統治領パレスチナの下で発展しました。1948年にはこの地でイスラエルの独立が宣言されています。そのテル・アビーブで、1930年代初頭から1950年代にかけて建設された白い住居やビルなど近代建築の密集する地区がホワイト・シティです。建築物群は機能性を重視し、テル・アビーブの気候に合うようにデザインされており、近代都市の優れた例と言われています。
地域: 西・南アジア / 国名: イスラエル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (ii)(iv)
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トゥウェイフルフォンテーン(ツウィツァウス)

Twyfelfontein or /Ui-//aes
トゥウェイフルフォンテーン(ツウィツァウス)
アフリカ西海岸にあるナミビアの北西部に位置するトゥウェイフルフォンテーンは、アフリカで最も多くの岩石芸術が見られる遺跡の一つです。現地のナマ語では「ツウィツァウス」と呼ばれています。ここで見られる岩石芸術は、6,000年前から2,000年前の先史時代、この地を支配した狩猟採集民たちの信仰や生活などを表現したものです。現地の人々の生活様式や経済活動、価値観などの長期にわたる変遷の様子が、高いレベルの表現により描き出されている点に注目が集まっています。
地域: アフリカ / 国名: ナミビア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2007年 / 登録基準: (iii)(v)
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ピエモンテとロンバルディアのサクロ・モンテ群

Sacri Monti of Piedmont and Lombardy
ピエモンテとロンバルディアのサクロ・モンテ群
サクロ・モンテ(聖山)とは、聖書の物語を描いた絵画や彫刻を収める聖堂を山の中に築き、それらを巡礼することで信仰を深める宗教施設群のことです。サクロ・モンテを築く運動は、エルサレムやパレスチナなど聖地に代わる祈りの場をヨーロッパにつくるのが目的で、15世紀から16世紀初頭にかけて始まりました。当時、イスラム勢力の急速な拡大で、巡礼者にとって聖地へのアクセスが困難になっていたことが背景にありました。北イタリアのピエモンテとロンバルディアにある9つのサクロ・モンテには、16世紀後半から17世紀にかけての建築的特色が残る教会群があり、キリスト教信仰のさまざまな様相が表現されています。これらは、丘陵、森林、湖といった周囲の自然と見事に調和した景観を作り上げており、その深い美しさを可能にした技法も高く評価されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ピエモンテのブドウ園の景観:ランゲ・ロエロとモンフェッラート

Vineyard Landscape of Piedmont: Langhe-Roero and Monferrato
ピエモンテのブドウ園の景観:ランゲ・ロエロとモンフェッラート
イタリア北部ピエモンテ州に位置するランゲ・ロエロ地方とモンフェッラート地方のワイン産地5地区とカヴール城からなる世界遺産です。北はポー川、南はリグリア・アルプスの中間地域にあたるこの一帯では、長い年月をかけて土壌や野生種だったブドウを改良し、最適なワインづくりを発展させてきました。丘陵斜面を開墾して作り出されたブドウ畑が、城やロマネスク様式の教会、村落、農園など周辺の風景と調和した景観を生み出しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2014年 / 登録基準: (iii)(v)
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フラーネカーのエイシンハ・プラネタリウム

Eisinga Planetarium in Franeker
フラーネカーのエイシンハ・プラネタリウム
オランダ北部、フラーネカーの歴史地区の中心部にある質素な家の中に、現在も運営されている世界最古のプラネタリウムがあります。一般市民の羊毛製造業者だったエイセ・エイシンハが考案・制作したもので、家は1774年から1781年にかけて建造され、居間兼寝室の天井と南壁にプラネタリウムが組み込まれました。木製の輪や円盤、鉄のピンなど、シンプルながら堅固な素材でつくられたプラネタリウムは、1781年以来ほぼ継続的に稼働。今日まで一般に公開され、天文学専用の教育センターとして使われています。
地域: ヨーロッパ / 国名: オランダ王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iv)
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北京と瀋陽の故宮

Imperial Palaces of the Ming and Qing Dynasties in Beijing and Shenyang
北京と瀋陽の故宮
故宮とは「昔の宮殿」という意味です。北京の中心部にある故宮と、中国東北部の瀋陽にある故宮はともに明・清王朝の皇帝が居城とした宮殿の遺構で、かつては紫禁城と呼ばれていました。禁城は一般人が立ち入ることを禁じるということを意味します。北京と瀋陽にある故宮は、15世紀から20世紀にかけて、封建時代後期の中国における国家権力の中心でした。今も残る建築群の配置や設計、装飾など宮殿のさまざまな構成要素の中に、明清時代の王族の生活様式や価値観が反映され、当時の宮廷文化を物語っています。中国の官営建築として最高の技術的・芸術的成果といえる木造建築が保たれていることも高く評価されています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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マックォーリー島

Macquarie Island
マックォーリー島
長さ34km、幅5kmの小島・マックォーリー島は、タスマニア島の南東約1,500km、オーストラリア大陸と南極大陸のほぼ中間に位置している海洋島です。インド・オーストラリアプレートと太平洋プレートの衝突で隆起して誕生しており、その地形は、地球表面の大きな変動はプレートの境界で起こるという「プレートテクトニクス理論」の研究に貴重な資料を提供しています。また、地球上で唯一、海底よりさらに6km下のマントルから噴出した枕状玄武岩などの岩石が海面上に露出している場所でもあります。海洋地殻と上部マントルの構造・組成のわかる断面が現れており、数億年にわたって作用してきた「海底拡大」と地殻変動のプロセスを読み取ることができます。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (vii)(viii)
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マントヴァとサッビオネータ

Mantua and Sabbioneta
マントヴァとサッビオネータ
北イタリアのポー川渓谷に位置するマントヴァとサッビオネータは、ともに14~17世紀にこの地を支配したゴンザガ家ゆかりのルネサンス都市です。両都市は、ゴンザガ家が領土内で行ったルネサンス期の都市計画における2つの主要な形態を示しており、マントヴァは「既存の都市の再生と拡張」を、サッビオネータは「当時の理想の都市計画の理念の実現」をそれぞれ象徴しています。2つの街はルネサンス都市としての形成過程こそ異なるものの、ともにゴンザガ家の下でルネサンス期の都市、建築、芸術の理想が具現化されており、ルネサンス文化の発展に大きな影響を与えたのです。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2008年 / 登録基準: (ii)(iii)
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メルカ・クントゥレとバルチット:エチオピア高原地域の考古学的・古生物学的遺産群

Melka Kunture and Balchit: Archaeological and Palaeontological Sites in the Highland Area of Ethiopia
メルカ・クントゥレとバルチット:エチオピア高原地域の考古学的・古生物学的遺産群
エチオピア高原のアワッシュ川上流域にあるこの遺産群は、200万年前から人類の集団がこの地域に居住していたことを証明する先史時代の遺跡です。海抜約2,000mから2,200mにあり、地表の下は、河川による沖積堆積物と火山起源の堆積物が凝灰岩を挟んで堆積し、比較的連続した地層構造が形成されています。堆積物の下に埋もれた古景観の断片と動植物の化石から、更新世のエチオピア高地の高山生態系を復元することができます。考古学的に正確な年代測定ができる地層からは、ホモ・エレクトゥス、ホモ・ハイデルベルゲンシス、古代ホモ・サピエンスの化石が発見されています。これらは、人類が高地に居住し、低地の乾燥サバンナとは異なる高地の厳しい環境や気候条件に適応したことを示す最古の証拠の一つで、人類史の重要な段階を示すものとなっています。
地域: アフリカ / 国名: エチオピア連邦民主共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
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レッド・ベイのバスク人捕鯨基地

Red Bay Basque Whaling Station
レッド・ベイのバスク人捕鯨基地
カナダ北東部、ベルアイル海峡沿岸に位置するレッド・ベイは、16世紀にバスク人船乗りたちの北極海航海の基地として栄えました。1530年代に基地を設立した人々はここをグラン・ベイヤと呼び、夏の沿岸捕鯨や捕獲した鯨の解体、鯨の脂肪を絞って油を精製・貯蔵をするための拠点として利用。やがて鯨油の主要な供給地となり、輸出された鯨油は主に灯火用としてヨーロッパで販売されるようになりました。基地は、地元の鯨の個体数が激減するまで約70年間、使用されました。
地域: 北米 / 国名: カナダ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (iii)(iv)
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