World Heritage Sites

世界遺産一覧

(執筆協力:宮澤 裕一)

アイアンブリッジ峡谷

Ironbridge Gorge
アイアンブリッジ峡谷
イギリス中部、バーミンガム西部のセヴァーン川上流に位置するアイアンブリッジ峡谷には、18~19世紀の産業革命期の象徴ともいえる鉄鋼業地帯が広がっています。 この峡谷に架かるアイアンブリッジは、全長約60m、総重量約400tというスケールで世界初の鉄橋として誕生し、峡谷の名称の由来となりました。 アイアンブリッジは、産業革命期のイギリスで発展した製鉄技術と大量生産を背景に、輸送効率の向上を目的として建設されました。そして1781年に開通してから約250年が経った現在、歩行者専用ではありますが、今も渡ることができます。
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ウランゲリ島保護区の自然生態系

Natural System of Wrangel Island Reserve
ウランゲリ島保護区の自然生態系
ロシアの最北東端、東シベリア海に浮かぶウランゲリ島保護区は、北極圏にありながら氷河期にも凍結しなかったことから、独自の生態系が育まれました。保護区はウランゲリ島とヘラルド島、その周辺海域で構成されています。植物の固有種は23種が確認されており、遺産推薦時の2004年時点で、17種のアークティックポピーのうち、5種類がこの島の固有種となっています。動物では、タイヘイヨウセイウチが世界最大の個体数を誇り、島の沿岸のルッカリーには最大で10万頭ものセイウチが集まります。また、ホッキョクグマの生育密度が世界一であることでも知られ、絶滅危惧種を含む100種以上の渡り鳥の最北の営巣地にもなっています。さらに、他の北極圏の個体群と比べて独特な行動を示すウランゲリ・レミングや、本土とは異なる個体群に進化したトナカイなど、この島独自の変化や進化が見られます。他の世界遺産に関連する情報としては、メキシコの『エル・ビスカイノ鯨保護区』などからやってくるコククジラの主要な餌場になっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ix)(x)
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オデーサの歴史地区

The Historic Centre of Odesa
オデーサの歴史地区
「黒海の真珠」とも呼ばれる美しい街並みが広がるウクライナ南部の都市。対岸にはイスタンブルがある黒海沿岸の港湾都市で、古代ギリシャ都市「オデッソス」の名前を女性形にした「オデッサ」と名付けられました(ウクライナ語では「オデーサ」)。オデーサの街は、当時のロシア帝国の女帝エカチェリーナ2世により、凍らない港である不凍港を獲得するため建設・整備された歴史をもちます。不凍港の獲得はロシアの南下政策において、軍事的・経済的な要でした。その後オデーサは1819年に自由港湾都市となって発展を遂げ、様々な文化が交差する国際都市になりました。世界遺産としては19~20世紀にかけての傑出した都市計画が評価されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (ii)(iv)
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カザン・クレムリンの歴史的関連建造物群

Historic and Architectural Complex of the Kazan Kremlin
カザン・クレムリンの歴史的関連建造物群
ロシア西部タタールスタン共和国の首都カザンのクレムリンには、ロシアで現存する唯一のタタール要塞が残ります。カザンは10~13世紀にかけてはヴォルガ・ブルガール人の都市で、10世紀末から11世紀初頭には現在のクレムリンの場所に要塞化した集落が出現しました。12世紀には石造の要塞も造られましたが、13世紀からは200年以上にわたり「タタールのくびき」と呼ばれるモンゴルの支配下に置かれました。15世紀にカザン・ハン国の都となると、クレムリンの地にはハンの宮殿が建てられ、カザンはタタール文化の中心都市として栄えました。しかし1552年、およそ15万の大軍を率いるイヴァン4世(雷帝)によってカザンは陥落し、ロシアに編入されました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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カムチャツカ火山群

Volcanoes of Kamchatka
カムチャツカ火山群
ロシアのユーラシア大陸北東部、カムチャツカ半島にある6つの火山が世界遺産登録されています。カムチャツカ半島には300以上の活火山があり、比較的規模の小さな爆発を繰り返す「ストロンボリ式」、粘り気の少ないマグマが連続的に流れ出す「ハワイ式」など様々なタイプの活火山があることから「火山の博物館」とも呼ばれています。カムチャツカ半島の3,000mを超える山は、活火山であっても氷河や氷帽が見られ、複雑で険峻な地形を作り出しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1996年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)(x)
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キージ島の木造教会と集落

Kizhi Pogost
キージ島の木造教会と集落
フィンランド国境近く、オネガ湖に浮かぶキージ島にある木造教会群。教会や墓地のある集落を意味する「ポゴースト」に、釘を一本も使っていない木造教会があります。これらの教会が建造された背景には、ロシア正教が浸透してきたことで、先住民の神聖な場所に教会が建てられたことがあります。この教会が木材で造られていたことから優れた木造建築技術がこの地に発展し、「釘を使わないで造られた木造教会」が完成することになりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1990年 / 登録基準: (i)(iv)(v)
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キレーネの考古遺跡

Archaeological Site of Cyrene
キレーネの考古遺跡
キレーネの考古遺跡は、リビア北東部にあるギリシャ式の都市の遺跡です。その起源は、エーゲ海のテラ島(現在のサントリーニ島)の人々によって築かれたとされています。言い伝えでは、人口増加や干ばつに苦しんだテラ島の人々が、デルフィで信託を受け、サントリーニ島から船でリビアへ渡り、新天地に都市を建設したといいます。都市名キレーネは、アポロンに愛された泉の女神に由来すると伝えられています。キレーネは地中海貿易の拠点として栄え、アテネやシラクサに次ぐ規模のアクロポリスも築かれました。前4世紀にはアレクサンドロス大王に服属し、その後エジプトのプトレマイオス朝の支配を経て、ローマ帝国の属州となりました。ローマ支配下ではその後、反乱による破壊、ハドリアヌス帝による再建、地震と津波などを経験し、都市は次第に衰退しました。そして7世紀後半、イスラム勢力によって征服され、歴史の舞台から姿を消しました。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (ii)(iii)(vi)
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クルスキー砂洲

Curonian Spit
クルスキー砂洲
クルスキー砂洲は、リトアニアのクライペダ地方とロシアのカリーニングラード地方にまたがる、幅0.4~4㎞、長さ98㎞の細長い砂洲です。バルト海からの風と潮が砂を運び、約5,000年前に形成されたといわれています。日本三景の一つ、天橋立と同じような形状を持ちますが、比較してみるとその規模は20倍以上もあります。砂洲の大半は森林で、人々は先史時代からこの地域に暮らしてきました。風や波による浸食を防ぐため、19世紀以降に植林などの取り組みが行われ、人間と自然が共存する文化的景観として評価されています。この遺産はリトアニアとロシアの国境をまたぐトランスバウンダリー・サイトで、リトアニア側にはヨーロッパ最大級の「ニダ砂丘」があることでも知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: リトアニア共和国, ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (v)
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サンクト・ペテルブルクの歴史地区と関連建造物群

Historic Centre of Saint Petersburg and Related Groups of Monuments
サンクト・ペテルブルクの歴史地区と関連建造物群
ロシアの西にある大都市サンクト・ペテルブルクは、バロック建築や新古典主義建築などの文化や芸術を取り入れた、モスクワに次ぐロシア第二の都市です。1918年まではロシアの首都として機能していました。サンクト・ペテルブルクの名は、ドイツ語で「聖ペテロの街」を意味し、ピョートル大帝の名前にも意味がかけられています。第一次世界大戦時にはロシア語風の「ペテログラード」と呼ばれ、ロシア革命後は「レニングラード」と名を変えました。ソ連崩壊前後に再びサンクト・ペテルブルクとなった歴史があります。同じロシアのオデッサ(オデーサ)やセヴァストポリもサンクト・ペテルブルクにならった街づくりが行われました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1990年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)(vi)
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シギショアラの歴史地区

Historic Centre of Sighişoara
シギショアラの歴史地区
シギショアラ歴史地区は、ハンガリー王国の移民政策によって入植したドイツ人(トランシルヴァニア・ザクセン人)が築いた城塞都市です。ゴシック様式のニコラウス教会を宗教的中心地とし、トランシルヴァニア地方の重要都市として発展しました。ドイツ人の職人や商人によってギルドが形成され、城壁には「靴職人の塔」や「仕立屋の塔」といった、ギルドの名前を冠した塔が残っています。また、中央ヨーロッパの重要な商業的役割を担ったシギショアラは、「吸血鬼ドラキュラ」のモデルとなったヴラド3世の生家があることでも有名です。1676年の大火で焼失した後、バロック様式で再建された時計塔は街のシンボルであり、14世紀に建造されたものです。現在も最上階の展望デッキから歴史ある街並みを望むことができます。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(v)
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シュトルーヴェの測地弧

Struve Geodetic Arc
シュトルーヴェの測地弧
ドイツ出身のロシア人天文学者フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェは、地球の大きさや形を調べるために約40年をかけて調査を行いました。総距離2,820㎞にわたり、265カ所を測定し、正確な子午線の長さを求めるための三角測量を繰り返しました。世界遺産に登録されたのは265カ所のうち34カ所です。この長期間にわたる測量により、地球がわずかに楕円形であることと、その大きさが科学的に証明されました。
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シュルガン・タシュ洞窟の岩絵群

Rock Paintings of Shulgan-Tash Cave
シュルガン・タシュ洞窟の岩絵群
シュルガン・タシュ洞窟は2025年に新規登録された文化遺産でロシアの南西側、ウラル山脈南部のバシコルトスタン共和国に位置する遺産です。バシコルトスタン共和国の首都ウファから南へ200㎞ほどのところにあり、ベラヤ川とシュルガン川に近いカルスト山塊の中に位置しています。洞窟内の2層にわたる広大なホールと深い部屋が特徴的な造りとなっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)
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タウリカ半島の古代都市とチョーラ

Ancient City of Tauric Chersonese and its Chora
タウリカ半島の古代都市とチョーラ
黒海に面するクリミア半島南端のケルソネソスには、古代ギリシャの植民都市の遺跡が残っています。そこには「チョーラ」と呼ばれる区分けされた土地も含まれています。この地はワイン生産の中心地として発展し、ギリシャ、ローマ、ビザンツ、黒海以北の人々との交流拠点となってきました。また、石器時代や青銅器時代の集落跡、ローマ時代の要塞や給水システムなども残されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (ii)(v)
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トゥルグジウにあるブランクーシの彫刻作品群

Brâncuși Monumental Ensemble of Târgu Jiu
トゥルグジウにあるブランクーシの彫刻作品群
コンスタンティン・ブランクーシはルーマニア出身の彫刻家で、20世紀を代表する芸術家の一人です。代表作には、鳥の飛翔の本質を流線形に飛躍させて表現した「空間の鳥」などがあります。1937年から1938年にかけて制作された、トゥルグジウにある「モニュメンタル・アンサンブル」は、第一次世界大戦で街を守って命を落とした人々を追悼するために制作されました。主要な作品として、「無限柱(Endless Column)」「接吻の門(Gate of the Kiss)」「沈黙のテーブル(The table of Silence)」があります。これらは「英雄の並木道(Avenue of Heroes)」と呼ばれる約1.5㎞の軸線上に配置され、2つの公園を結んでいます。この軸線の中央には聖ペテロ・パウロ教会が位置し、全体で都市空間と一体化しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (i)(ii)
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ドナウ・デルタ

Danube Delta
ドナウ・デルタ
ドナウ・デルタは全長約3,000㎞の大河、ドナウ川が生み出した三角州です。黒海に注ぐ手前で3つの支流に分かれ、ヨーロッパ最大の連続湿地帯を形成しています。面積は約5,470㎢に及び、貴重な生物と自然が育まれる広大な地域です。世界遺産登録国はルーマニア。ドナウ川が運んだ大量の土砂が堆積してできた場所で、大小の湖や沼、砂地の森などが広がっています。三角州のほかに干潟や湿原もあり、多彩な動植物が生息しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1991年 / 登録基準: (vii)(x)
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バアルベック

Baalbek
バアルベック
バアルベックはレバノン東部のベカー高原に位置し、ヘレニズム時代から「ヘリオポリス(太陽の都)」と呼ばれた宗教都市遺跡です。ヨルダンの「ペトラ遺跡」、シリアの「パルミラ遺跡」と共に「中東三大遺跡」のひとつに数えられることもあります。歴史を振り返ると、紀元前2,000年頃には人が住んでおり、後にフェニキア人によって宗教都市として発展しました。紀元前64年にローマに征服されると、この地にローマの神々を祀る神殿が建設されました。神殿の中で最大の「ユピテル(ジュピター)神殿」は、天空神ユピテルを祀る神殿です。外観はほとんど失われていますが、現在も残る6本の巨大な列柱が特徴的で、柱頭はギリシャ建築のコリント式で造られています。2世紀頃には酒の神バッカスの神殿、3世紀初めには菜園の守護神ヴィーナスを祀る神殿も完成し、バアルベックはローマ帝国領土内でも最大規模の聖域となりました。
地域: 西・南アジア / 国名: レバノン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1984年 / 登録基準: (i)(iv)
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バイカル湖

Lake Baikal
バイカル湖
「シベリアの真珠」とも呼ばれるバイカル湖は三日月のような形をしており、世界一の透明度と深さを持つ湖です。淡水湖としては世界最大の貯水量を誇ります。 バイカル湖は世界遺産としては、自然遺産の登録基準である(vii)~(x)のすべてを満たす自然遺産です。湖には約330本の川が流れこんでいますが、流れ出る川はアンガラ川のみというのも特徴的です。 他にも、湖底にはニュートリノ観測のための望遠鏡が設置されており、宇宙研究の拠点としても知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1996年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)(x)
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ビリニュスの歴史地区

Vilnius Historic Centre
ビリニュスの歴史地区
リトアニアの首都ビリニュスは、13世紀から18世紀後半まで「リトアニア大公国」の中心として発展してきた歴史ある都市です。15世紀建造のケジミナス城跡や、16世紀創立のビリニュス大学などの歴史ある建物が特徴です。さらに、ゴシック様式の聖ニコライ教会やバロック様式の聖ペテロ・パウロ教会など、異なる建築様式の建物が残っています。
地域: ヨーロッパ / 国名: リトアニア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (ii)(iv)
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マラムレシュの木造教会群

Wooden Churches of Maramureş
マラムレシュの木造教会群
マラムレシュの木造教会群は、ルーマニア北西部に位置する木材のみで造られたゴシック様式建築物です。18世紀から19世紀にかけて建てられた「シュルデシティ」「ブルサナ」「イェウッド」「ブデシティ」「ポイエニレ・イゼイ」「デセシティ」「プロピシュ」「ロゴス」の8つの村の教会が世界遺産として登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iv)
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モスクワのクレムリンと赤の広場

Kremlin and Red Square, Moscow
モスクワのクレムリンと赤の広場
モスクワの歴史は、1,100年代にユーリー・ドルゴルーキーが木造の要塞を建設したところから始まったとされています。これが後のクレムリンになりますが、モスクワの街はこの要塞を中心に発展していきました。 1480年にイヴァン3世が「タタールのくびき」と呼ばれるモンゴルの支配からの脱却を果たし、城壁が強化され、城塞内にはウスペンスキー聖堂などの大聖堂が建てられることとなりました。城壁内部の中心であるサボールナヤ広場には聖堂が立ち並び、聖遺物、中世のフレスコ画、イコン、高価な写本など様々な芸術品が残されています。 15世紀末に築かれたファセット宮殿は、国家行事や祝賀行事、外国大使を迎えるために建設されました。他にも金色のドームが印象的で、荘厳かつ煌びやかなブラゴヴェシチェンシスキー聖堂などがあります。モスクワはロシア革命後の1918年から、ロシアの首都として発展していくこととなります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1990年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)(vi)
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モダニズム都市カウナス:楽観主義建築(1919-1939)

Modernist Kaunas: Architecture of Optimism, 1919-1939
モダニズム都市カウナス:楽観主義建築(1919-1939)
カウナスは第一次世界大戦と第二次世界大戦の間、リトアニアの暫定首都となりました。遺産名にも入っている1919年から1939年までの期間に急速な都市化と近代化が進み、近代都市として発展しました。多くの建築家によってこの時期に建てられた建造物は、6,000棟ほどが現存しています。カウナスはまた、第二次世界大戦中に日本の外交官・杉原千畝が赴任し、多くのユダヤ人に「命のビザ」を発給した都市としても知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: リトアニア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iv)
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モルドヴァ地方の教会群

Churches of Moldavia
モルドヴァ地方の教会群
ルーマニアの北部、北モルドヴァにある、ヨーロッパでも類を見ないユニークな教会群が「モルドヴァ地方の教会群」です。これらは15~16世紀にかけてシュテファン公のもと最盛期を迎えたモルドヴァ公国の遺産で、各地に点在しています。強大な権力を持ったシュテファン公は「キリスト教世界の番人」を自任していたとされ、オスマン帝国の侵略を阻止し国の自治を守った名君として知られています。彼はオスマン帝国の攻撃を撃退するたびに、新しい教会を建てたといわれています。これらの聖堂群は、シュテファン公とその後継者ペトル・ラレシュ公の時代を彷彿とさせるものであり、この遺産の見どころのひとつです。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (i)(iv)
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要塞教会のあるトランシルヴァニアの村落

Villages with Fortified Churches in Transylvania
要塞教会のあるトランシルヴァニアの村落
ルーマニアの首都ブカレストの北西約220㎞、カルパティア山脈に囲まれたトランシルヴァニア地方にある7つの村が世界遺産として登録されています。12~13世紀、トランシルヴァニアに入植した「ザクセン人(ドイツ人)」は集落を築き、自身の財産と村を守るために要塞教会を設置しました。戦時にはここが軍事拠点となり、教会の内部には倉庫を置いて、長期の攻撃にも耐えられる工夫がありました。このような要塞教会をもつ集落は、トランシルヴァニア地方に250ほど築かれた歴史があります。そのうち、ビエルタン、プレジュメル、ビスクリ、ドゥルジウ、サスキズ、クルニク、バレア・ビイロルの7つの村は、13~16世紀の建築様式を残し、村の様子は中世以来の生活を今に伝えています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (iv)
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リヴィウ歴史地区

L'viv – the Ensemble of the Historic Centre
リヴィウ歴史地区
ウクライナの西部にあるリヴィウ歴史地区は5~6世紀に建設されました。政治的にも貿易上でも要衝となったためその歴史は波乱に満ちています。ポーランド領となった14世紀以降にこの地方の中心都市となりましたが、1772年の「ポーランド分割」ではオーストリア領に、その後ポーランド領に戻るも、今度はソ連によりウクライナに併合されるなど波乱の歴史を歩んできた背景があります。2022年2月に始まったロシアによるウクライナの軍事侵攻を受け、2023年からは危機遺産リストに記載されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(v)
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ルクセンブルク市の旧市街と要塞

City of Luxembourg: its Old Quarters and Fortifications
ルクセンブルク市の旧市街と要塞
この街の歴史は、ジーゲフロイド伯が「ボックフェルゼン」と呼ばれる岩山に小さな城を築いたところから始まりました。ルクセンブルクはヨーロッパの要衝にあたることから城塞都市として発展していき、近代ヨーロッパ最大の要塞の一つに数えられています。12世紀には城の近くの集落が石造りの城壁に守られるようになり、14世紀と15世紀には城壁が拡張されました。ブルゴーニュ軍に占領されたのちに、相続によりハプスブルク家に渡りスペイン領となるなど、発展の背景には様々な変遷の歴史があります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルクセンブルク大公国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (iv)
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ルワンダ虐殺の記憶の場:ニャマタ、ムランビ、ギソジ、ビセセロ

Memorial sites of the Genocide: Nyamata, Murambi, Gisozi and Bisesero
ルワンダ虐殺の記憶の場:ニャマタ、ムランビ、ギソジ、ビセセロ
ルワンダ内戦中の1994年4月から7月の約100日間にかけて行われた「ジェノサイド(大量虐殺)」を伝える遺産です。フツ族とツチ族の民族対立から広がった争いは「インテラハムウェ」と呼ばれる民兵武装集団により、ルワンダ全土で推定100万人が犠牲となる悲劇を生むことになりました。この遺産は、将来への教訓を伝える「負の遺産」と考えられると同時に、2023年の世界遺産委員会では「近年の紛争(リーセント・コンフリクツ)」における議論を前提とした「記憶の場」に関する世界遺産として登録されたうちの1件でもあります。(残り2つは「ESMA 博物館と記憶の場:拘禁と拷問、虐殺のかつての機密拠点(アルゼンチン共和国)」「第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場(ベルギー王国/フランス共和国)」)
地域: アフリカ / 国名: ルワンダ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (vi)
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ローマ帝国の境界線:ダキア

Frontiers of the Roman Empire – Dacia
ローマ帝国の境界線:ダキア
『ローマ帝国の境界線:ダキア』は、ルーマニアに残るローマ帝国の国境線(リーメス)の遺産です。ルーマニアのカルパティア山脈から黒海西方にかけての地域には、ダキア人と呼ばれる人々が暮らしていましたが、ローマ帝国との2度の戦争を経てダキアは征服されました。106年から271年まで、ダキアの国境線はローマの支配下に置かれ、ドナウ川以北に位置する唯一のローマ属州となりました。ダキアの国境線は、ドナウ川下流域から、カルパティア山脈の内縁に沿うように敷設されました。ヨーロッパにおけるローマ帝国の国境線の中で最長かつ最も複雑な区間でもあります。周辺の部族から帝国を守り、「貴重な金と塩資源」へのアクセスを提供する重大な役割も有していました。世界遺産には、1,000kmを越える国境線に沿って立つ277の要素で構成されています。要塞や土塁、監視塔、仮設野営地、民間人の居住地などの構成資産から形成されます。北方国境の強化のためローマ帝国の権力が最大限に広がった証拠といえます。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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ローマ帝国の境界線:低地ゲルマニアのリーメス

Frontiers of the Roman Empire – The Lower German Limes
ローマ帝国の境界線:低地ゲルマニアのリーメス
オランダとドイツに跨る「ローマ帝国の境界線」の遺産で2021年に新規登録されました。ライン川下流に沿った約400㎞の防衛線で、ローマ帝国がゲルマン民族の侵攻から守るために築いた防壁です。102の構成遺産からなり、要塞や、砦、宿営地、市民の集落や街、円形劇場、宮殿なども含まれています。遺跡のほとんどは土に埋もれていますが、軍事拠点はローマ帝国の直線的防衛の始まりであり、紀元前2世紀には3つの大陸に跨る防衛線システムへと発展することとなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: オランダ王国, ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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ローマ帝国の境界線:ドナウのリーメス(西側部分)

Frontiers of the Roman Empire – The Danube Limes (Western Segment)
ローマ帝国の境界線:ドナウのリーメス(西側部分)
2021年に登録された「ローマ帝国の境界線:ドナウのリーメス(西側部分)」はドイツ、オーストリア、スロバキアの3カ国にまたがる遺産です。400年以上利用された要塞や砦、土塁などの77の構成遺産がドナウ川に沿って約600㎞にわたって続いています。
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