World Heritage Sites

メキシコ合衆国 | 世界遺産一覧

ウシュマルの古代都市

Pre-Hispanic Town of Uxmal
ウシュマルの古代都市
ユカタン半島北部に建設されたマヤ文明の古代都市ウシュマルは7~10世紀頃に繁栄し、多くの建築物が建設されました。建物の数や種類も豊富で、ユカタン半島北部地域の政治・経済・交易の中心地として発展し、最盛期には約2万5000人が生活していたと言われています。建物の配置からは当時の文化が高度な天文知識を有していたことがうかがえます。またウシュマルにはセノーテ(地下水がたまった井戸や泉)が存在せず、雨水をためるための貯水槽が160個以上発見されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1996年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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エル・タヒンの古代都市

El Tajin, Pre-Hispanic City
エル・タヒンの古代都市
メキシコ湾沿岸に位置する『エル・タヒンの古代都市』はテオティワカン文明滅亡後からアステカ帝国が台頭するまでの、メソアメリカ北東部における文化や経済の様子を紐解くための重要な遺跡です。9~13世紀初頭にかけて繁栄し、精巧な装飾が施された彫刻をもつ建築が特徴です。当時の推定人口は1万5000~2万人と考えられ、その文化的影響はメキシコ湾岸全域からマヤ地域、メキシコの中央高原にまで及びました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1992年 / 登録基準: (iii)(iv)
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エル・ビスカイノ鯨保護区

Whale Sanctuary of El Vizcaino
エル・ビスカイノ鯨保護区
メキシコの北西部にあるエル・ビスカイノ鯨保護地区はコククジラやゼニガタアザラシ、シロナガスクジラなどの多くの海洋生物の繁殖・越冬地です。この地は世界中のコククジラの半分が誕生すると言われています。またラグーンには絶滅危惧種のウミガメも生息しています。保護区は2つの潟とその周辺の湿地や沼地を含む海域と内陸の砂漠や高山地帯を含み、内陸では砂漠気候に適応した動植物の生態系も確認できます。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (x)
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オオカバマダラ蝶生物圏保存地域

Monarch Butterfly biosphere Reserve
オオカバマダラ蝶生物圏保存地域
メキシコシティ北西部の山脈中にある約560㎢の保存地域は、カナダ南部やアメリカから南下してくるオオカバマダラの越冬地です。毎年秋には多いときには10億頭を超えるオオカバマダラがカナダやアメリカから移動し、早春になると8ヶ月かけて再び北へ戻ります。これほど長期間にわたる昆虫の移動は極めて稀だといわれています。大量のオオカバマダラが集中することで木々の枝が曲がる光景や、オレンジ色の羽が空を覆う様子、小雨が降るように聞こえる羽音はダイナミックであり、自然現象の最高峰と称されます。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2008年 / 登録基準: (vii)
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カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ-メキシコ内陸部の王の道

Camino Real de Tierra Adentro
カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ-メキシコ内陸部の王の道
カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロは「大地にある王の道」という意味で「銀の道」としても知られています。メキシコシティからアメリカのサンタフェまで全長2,600kmの道で、そのうちメキシコ内陸部の1,400km区間の鉱山や聖堂、市街などが世界遺産に登録されています。16世紀から約300年間使用されたこのルートは主にメキシコの銀山で採掘した銀やヨーロッパから輸入した水銀の輸送路として使用されました。ここからヨーロッパへ運ばれた銀はヨーロッパ各地の経済へ影響を与え、インフレの要因にもなりました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2010年 / 登録基準: (ii)(iv)
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カリフォルニア湾の島々と自然保護区群

Islands and Protected Areas of the Gulf of California
カリフォルニア湾の島々と自然保護区群
メキシコ北西部からカリフォルニア湾に位置する保護区群は244の島々やその海域と沿岸から構成されます。保護区の内陸部には広大なソノラ砂漠もあります。特徴はかつて陸続きだった大陸島と火山活動によって生じた海洋島が狭い地域に同時に存在する点です。この特殊な環境によって多くの海洋学的現象も発生し、地球上で発生する海洋現象のほとんどを観察することができるともいわれています。そのため海洋学の研究において重要な地域ともなっています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と保護熱帯雨林群

Ancient Maya City and Protected Tropical Forests of Calakmul, Campeche
カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と保護熱帯雨林群
ユカタン半島のカンペチェ州内陸にあるカラクムルは紀元前1000年頃から紀元後1000年頃までマヤ文明のカーン王朝の本拠地として発展した古代都市です。文明崩壊後、都市は完全に放棄され、無人状態が続きました。そのため都市は全体として非常に良い状態で保たれ、当時の都市の様子や生活、文化を鮮明に知ることができます。また象形文字の碑文やレリーフ彫刻も当時の様子を記録しています。しかし9~10世紀頃に古典マヤ文明が崩壊した理由は判明しておらず、謎ものこる古代都市です。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2002年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)(ix)
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グアナフアトの歴史地区と鉱山

Historic Town of Guanajuato and Adjacent Mines
グアナフアトの歴史地区と鉱山
グアナフアトはメキシコ中央部の標高2000mの場所に位置し、16世紀に銀鉱山が発見されたことをきっかけに植民都市が築かれました。18世紀には世界有数の銀の採掘地となり、銀産出量は全世界の4分の1を占めるほどでした。しかし銀によって富を得ていたのは一部のスペイン人であったため、19世紀初頭には都市周辺で反乱軍が蜂起し、メキシコ独立運動で反乱軍が初勝利をおさめました。また本世界遺産は2010年に登録された世界遺産「カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ」にも含まれています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)(vi)
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シアン・カーン自然保護区

Sian Ka'an
シアン・カーン自然保護区
メキシコのユカタン半島のカリブ海沿岸に位置する『シアン・カーン自然保護地区』はメキシコ最大の自然保護区の一つです。約5300㎢におよぶ保護区域には湿地やマングローブ林、熱帯林、ラグーン、砂浜などの植生域が比較的手つかずの状態で存在します。保護区内には自然の陥没穴であるセノーテが数多く点在し、独特な景観を造りだしています。セノーテ内には独自の生態系が形成されています。また一帯はラムサール条約や生物保存圏にも登録されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (vii)(x)
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チチェン・イツァの古代都市

Pre-Hispanic City of Chichen-Itza
チチェン・イツァの古代都市
チチェン・イツァはユカタン半島北部のマヤ文明の中心地の一つで、マヤ文明とトルテカ文明が融合した遺跡です。チチェン・イツァは最初にマヤ系の民族によって都市が形成されましたが、後に一度都市は放棄されました。その後10世紀にトルテカ文明(テオティワカン文明崩壊後にメキシコ全域に広がった文明)の影響を受けたイツァ人によって都市が再興されました。そのためチチェン・イツァでは10世紀以前の遺構が多く残る地域を「旧チチェン」、10世紀以後を「新チチェン」と呼び両者は建築様式等でもそれぞれ異なる特徴がみられます。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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テオティワカンの古代都市

Pre-Hispanic City of Teotihuacan
テオティワカンの古代都市
メキシコ・シティから北東に約50㎞ほどの場所に位置するテオティワカンは2~8世紀にかけて栄えた古代都市です。この都市を築いた民族は未だに不明です。テオティワカンとは「神々が集まる場所」という意味でナワトル語の神話では太陽と月が創造された場所として表されています。350~650年には最盛期を迎えますが、8世紀中頃には廃墟となりました。理由は7世紀に発生した大規模火災と考えられていますが、内戦や紛争という説も指摘されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
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テワカンとクイカトランの渓谷:メソアメリカの起源となる環境

Tehuacán-Cuicatlán Valley: originary habitat of Mesoamerica
テワカンとクイカトランの渓谷:メソアメリカの起源となる環境
『テワカンとクイカトランの渓谷』はテワカンとクイカトランの2つの渓谷からなる北米で最も生物多様性が豊かとされる乾燥/半乾燥地帯です。レッドリストに記載されている生物も多く生息し、一帯は生物圏保存地域にも登録されています。ここは世界で最も密生する柱サボテンの森が広がっており、固有種を含めた多様なサボテンが生息していることが特徴です。またリュウゼツランやユッカ、オークなども生息しており、特徴的な景観が形成されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2018年 / 登録基準: (iv)(x)
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パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋

Aqueduct of Padre Tembleque Hydraulic System
パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋
パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋は、メキシコ中央高原のメキシコ州からイダルゴ州にかけて約48kmにわたり延びる水道橋です。1555年から1572年にかけて建設されました。一段のアーチで築かれた水路としては最も高いものを組み合わせて建設されています。テペヤワルコにあるアーチ型の水道橋は水路の部分で約40mの高さがあり、アーチの部分でも約34mの高さがあります。水利システムは古代ローマ時代の水利技術から受け継がれるヨーロッパ伝統の技術とアドベ(日干しレンガ)を用いた伝統的なメソアメリカの建築技術との交流を示す一例となっています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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パレンケの古代都市と国立公園

Pre-Hispanic City and National Park of Palenque
パレンケの古代都市と国立公園
メキシコ南東部に位置するパレンケは、現在のチアパス州の山岳地帯からタバスコ州の平原を支配した強大な王朝の拠点であったと考えられています。紀元500~700年にかけて最盛期を迎え、9世紀頃に放棄された後は、周囲のジャングルによって遺跡が埋もれていました。18世紀にスペイン人の宣教師によって再発見されましたが、現在もほとんどは密林の中に埋もれています。しかし遺跡は当時の良好な状態で残っており、当時のパレンケでの様子が解明されつつあります。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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プエブラの歴史地区

Historic Centre of Puebla
プエブラの歴史地区
プエブラはメキシコシティから東へ約100kmに位置するメキシコ第4の都市です。キリスト教の宣教師により建設が開始され、布教活動によって一気に教会建築が急増し、この町は瞬く間に一大都市へと成長しました。メキシコシティとの便がよいこともあり、ベラクレス港とメキシコシティを結ぶ商業、文化交易の中継地点としての役割も担っていました。ロザリオ聖母礼拝堂やアメリカ大陸初の図書館であるパラフォックス図書館はプエブラを代表する建築の一部です。プエブラの建築の多くはアズレージョというスペイン人が持ち込んだタイルで装飾されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (ii)(iv)
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メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパス

Central University City Campus of the Universidad Nacional Autónoma de México (UNAM)
メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパス
メキシコシティー南部にあるメキシコ国立自治大学(UNAM)は敷地面積約7㎢を誇る中南米最大規模の大学です。1551年にスペイン王フェリペ2世によって開学された王立メキシコ大学を前身とし、メキシコ革命を経て1929年に自治権を獲得し、現在の名称へと改称されました。その後1949年から1952年にかけての近代化運動のなかで大学が建設されました。20世紀のモダニズムの建築工学や景観設計と、スペイン人入植以前のメキシコの伝統文化に由来する特徴とが融合した大学都市が作り上げられました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2007年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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リュウゼツランの景観とテキーラ村の古式産業施設群

Agave Landscape and Ancient Industrial Facilities of Tequila
リュウゼツランの景観とテキーラ村の古式産業施設群
メキシコ中西部のテキーラ地方には蒸留酒のテキーラの原料となるアオノリュウゼツランの高地が広がっています。テキーラ生産を始めたスペイン人の影響で、現在ものこる蒸留所にはバロック様式の装飾がみられることもあります。この地域ではリュウゼツランの栽培とリュウゼツランを発酵、蒸留する大規模な蒸留所をそなえた独特な景観も広がっています。この地は19~20世紀のテキーラの国際的な消費量の増加による繁栄やリュウゼツラン文化の国民的アイデンティティの一部とみなされています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2006年 / 登録基準: (ii)(iv)(v)(vi)
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ルイス・バラガン邸と仕事場

Luis Barragán House and Studio
ルイス・バラガン邸と仕事場
ルイス・バラガン邸と仕事場はメキシコシティ郊外に1947~1948年に建築家ルイス・バラガン自身によって設計された彼の邸宅兼仕事場です。バラガンの作品は近代の建築運動の潮流をその土地特有の要素と適合させて作り上げられています。特に現代の庭園、広場などの景観デザインに大きな影響を与えました。バラガンは「家は決して完成することはなく、常に進化し続ける有機体である」と信じており、その言葉通り、邸宅は多くの改修が行われました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (i)(ii)
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歴史的要塞都市カンペチェ

Historic Fortified Town of Campeche
歴史的要塞都市カンペチェ
メキシコ湾岸に位置し、カンペチェ州の州都でもあるカンペチェは16世紀に入植してきたスペイン人によって建設された都市です。スペイン入植以前はマヤ地域の重要な集落で内陸部と海上交易を結ぶ拠点でもありました。スペイン入植後はスペイン本国と植民地を結ぶ貿易拠点として発展しました。カラフルな街には1,000を超えるバロック様式の建造物が点在しています。碁盤の目のような都市景観をしており、当時の植民都市のモデルにもなりました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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