World Heritage Sites

世界遺産一覧

(1999年登録)

イシマンガリソ湿地公園とマプト国立公園

iSimangaliso Wetland Park – Maputo National Park
イシマンガリソ湿地公園とマプト国立公園
『イシマンガリソ湿地公園とマプト国立公園』は南アフリカ共和国とモザンビーク共和国にまたがる世界遺産です。海洋、海岸砂丘、湿地、淡水湖、マングローブ林、海草帯、サバンナなどを含んだ広大な自然保護区です。多様な景観の自然美が広がるこの場所は生物多様性も豊かで、「マプタランド・ポンドランド・アルバニー地域」というホットスポットに属しています。イシマンガリソ湿地公園には、521種の鳥類を含む6,500種以上の動植物、マプト国立公園には4,935種の動植物が生息すると記録されており、世界的に重要な絶滅危惧種の保全に欠かせない環境となっています。この遺産は、1999年に世界遺産に登録された南アフリカ共和国の「イシマンガリソ湿地公園」が、2025年にモザンビークの「マプト国立公園」を含めて拡大登録されたものです。
地域: アフリカ / 国名: モザンビーク共和国, 南アフリカ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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イビサ島の生物多様性と文化

Ibiza, Biodiversity and Culture
イビサ島の生物多様性と文化
地中海西部のバレアレス諸島に位置し、現在ではリゾート地としても知られるイビサ島は、固有の生物と歴史的建造物が共存する複合遺産です。特に「ポシドニア・オセアニカ」と呼ばれる海草は、地中海沿岸にのみ分布する固有種であり、その中でもイビサ島周辺のものは最も良好な保存状態にあるとされています。この海草草原は、絶滅危惧種を含む多様な海洋生物の産卵・生育の場として重要であり、また、海岸を嵐から守る天然の防波堤としても機能しています。さらに、1ヘクタールあたり年間21トンのバイオマスを生産するなど、生物生産性も非常に高く、熱帯雨林に匹敵します。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(ix)(x)
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インドの山岳鉄道群

Mountain Railways of India
インドの山岳鉄道群
インドには英国統治時代に開通した山岳鉄道がいくつかあります。そのなかで、インド北東部の有名な紅茶の産地であるダージリン地方にあるのが1881年開通の「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」で、1999年に世界遺産に登録されました。その後2005年には南西部にある「ニルギリ山岳鉄道」、2008年には北西部の「カールカ=シムラー鉄道」が世界遺産に追加登録され、現在この3路線が「インドの山岳鉄道群」として世界遺産になっています。いずれも19世紀後半の最新技術を駆使した都市と山岳地を結ぶ鉄道建設の代表例です。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ヴァルトブルク城

Wartburg Castle
ヴァルトブルク城
ヴァルトブルク城は、ドイツ中部アイゼナハ市の南の田園地帯の中にある400mほどの高台に建つ城です。その歴史は古く、一説では1067頃に創建されたとの記録もあり、12世紀頃に建てられた城館は、アルプス以北で最も美しく保存状態の良いロマネスク様式の建築のひとつとされています。中世には芸術を愛したテューリンゲン方伯の居城であり、伝説的な歌合戦の舞台として知られ、これを元にリヒャルト・ワーグナーのオペラ『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』を作曲しています。また、ドイツの宗教改革の中心人物として知られるマルティン・ルターが、カトリック教会から破門され罪に問われていた際に、時のザクセン選帝侯にかくまわれ、新約聖書をドイツ語に翻訳した地としても知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(vi)
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カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式の建築と公園に関連する景観と巡礼公園

Kalwaria Zebrzydowska: the Mannerist Architectural and Park Landscape Complex and Pilgrimage Park
カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式の建築と公園に関連する景観と巡礼公園
カルヴァリア・ゼブジドフスカは、17世紀前半に遡るマニエリスム様式の建築と公園の景観複合体であり、傑出した精神的意義を持つ文化的景観です。キリストの受難と聖母マリアの生涯に関連する象徴的な礼拝所群が、17世紀初頭に建設されました。自然の風景の中にこれらの礼拝所を象徴的に表現した結果、自然と人工の要素が見事に調和した美しさと精神的な品格に満ちたものが生まれました。この複合体は、反宗教改革時代におけるカルヴァリアを祀る聖地の優れた事例であり、ポーランドで最初に建設された大規模なカルヴァリアとなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ポーランド共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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グラーツ:歴史地区とエッゲンベルク城

City of Graz – Historic Centre and Schloss Eggenberg
グラーツ:歴史地区とエッゲンベルク城
ウィーンに次ぐ歴史的な都市 オーストリア南東部にあるグラーツは、シュタイアーマルク州の州都としても知られる、首都ウィーンに次ぐ同国第二位の都市です。人類がこの地に住み始めたのは、新石器時代まで遡ります。14世紀にハプスブ
地域: ヨーロッパ / 国名: オーストリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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グランマ号上陸記念国立公園

Desembarco del Granma National Park
グランマ号上陸記念国立公園
グランマ号上陸記念国立公園は、キューバの南東部、シエラ・マエストラ山脈西側部分に位置する国立公園です。「グランマ号」はキューバの革命家フィデル・カストロが乗っていたヨットの名前で、グランマ号が上陸した岬があることが園名の由来となっています。この場所には、海上360mから海中180mに及ぶ石灰岩の海岸段丘が完全な形で残ります。海岸段丘とは、その名の通り海岸に沿って見られる階段状の地形のことです。地殻変動による隆起や海水面の低下によって、海面付近の浅く平らな海底が陸地となることが繰り返されて形成されます。この地域では、サンゴ礁由来の石灰岩が隆起して海岸段丘となり、その後の風化や溶食でカルスト地形が発達しました。最大100mの段丘崖を含む手つかずの景観や、直径77mのドリーネ(巨大な陥没穴)といった壮大なカルスト地形などが残ります。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: キューバ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (vii)(viii)
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国立歴史文化公園“メルヴ”

State Historical and Cultural Park “Ancient Merv”
国立歴史文化公園“メルヴ”
トルクメニスタンは、中央アジア南西部に位置し、同国のカラクム砂漠南端にあるメルヴは、シルク・ロードの要衝として栄えたオアシス都市で、最も古く、かつ最も良い状態で残っている都市遺跡です。紀元前6世紀から盛衰を繰り返し、セルジューク朝の首都となった12世紀頃には最盛期を迎えました。文化の中心地としても重要となり、多くのイスラム教学者などが訪れました。一時期はさまざまな宗教が共存し、イスラム教、ゾロアスター教、キリスト教に関する遺構のほか、仏塔や僧院跡など世界最西端の仏教遺跡が現存しています。1221年にモンゴルの軍勢によって滅ぼされました。
地域: 西・南アジア / 国名: トルクメニスタン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iii)
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古都ホイアン

Hoi An Ancient Town
古都ホイアン
ベトナム中部のトゥボン川河口に位置する港街で、16世紀から19世紀にかけて貿易港として栄えました。レンガや木造の壁を持つ1,107棟の木造建築群が良好な状態で保存されており、建築記念碑、青空市場や渡船場などの伝統的な商業・住宅建築、仏塔や家族の礼拝所といった宗教建築が含まれています。貿易港として栄えたホイアンでは、東南アジアや東アジア諸国だけでなく世界各地との交易が行われていたことから、様々な文化の影響を受けています。
地域: 東・東南アジア / 国名: ベトナム社会主義共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(v)
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サウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群

Atlantic Forest South-East Reserves
サウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群
ブラジル南東部に位置するサウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群は、氷河期以来、他の地域から隔絶されてきたため、豊かな生物多様性を誇ります。パラナ州とサンパウロ州にまたがる25の保護区からなり、山岳林から湿地、沿岸の島々まで多様な景観を含んでいます。この広大な地域は、ブラジルの生物多様性の進化史における重要な証拠であり、生態系全体の持続可能性を確保する上で極めて重要な役割を果たしています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナ

San Cristóbal de La Laguna
サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナ
大西洋のアフリカ沖に浮かぶカナリア諸島最大の島テネリフェ島に『サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナ』は位置しています。ここは後のアメリカ大陸における植民地政策のモデルとなった都市です。1497年、アケレ谷の標高550mにある山の手地区の旧市街(アッパータウン)とは別に、新たな都市計画として新街区の下町地区(ロワータウン)が開発されます。旧市街の東1kmにある下町地区では、広々とした区間に大聖堂や病院などが規則正しく配列されました。サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナは、要塞を持たない最初のスペイン植民都市であり、現在は大学都市としても広く知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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サン・テミリオン地域

Jurisdiction of Saint-Emilion
サン・テミリオン地域
くねくねと続く石畳の道など中世の面影が残るサン・テミリオン地域は、ワイン生産地として初めて登録された世界遺産です。フランス南西部のヌーヴェル・アキテーヌ地方に位置し、ボルドーワインのなかでも高級品の産地として知られます。広大なブドウ畑と醸造所、教会などの歴史的建造物が融合した景観は往時の姿をとどめています。この地におけるブドウ栽培の歴史は古く、古代ローマ時代まで遡ります。温暖な気候で水はけも良い土壌は、ブドウの栽培に適していました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)
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シギショアラの歴史地区

Historic Centre of Sighişoara
シギショアラの歴史地区
シギショアラ歴史地区は、ハンガリー王国の移民政策によって入植したドイツ人(トランシルヴァニア・ザクセン人)が築いた城塞都市です。ゴシック様式のニコラウス教会を宗教的中心地とし、トランシルヴァニア地方の重要都市として発展しました。ドイツ人の職人や商人によってギルドが形成され、城壁には「靴職人の塔」や「仕立屋の塔」といった、ギルドの名前を冠した塔が残っています。また、中央ヨーロッパの重要な商業的役割を担ったシギショアラは、「吸血鬼ドラキュラ」のモデルとなったヴラド3世の生家があることでも有名です。1676年の大火で焼失した後、バロック様式で再建された時計塔は街のシンボルであり、14世紀に建造されたものです。現在も最上階の展望デッキから歴史ある街並みを望むことができます。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(v)
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大足石刻

Dazu Rock Carvings
大足石刻
重慶市の北西に位置する大足石刻は、唐代末期の9世紀から南宋時代の13世紀にかけて、山の岩壁に掘られた彫刻群の総称です。一帯には、石像が5万体以上、石碑文は10万点以上が現存し、75ヵ所ある文化財保護区域のうち、5ヵ所が世界遺産に登録されています。多くは大乗仏教の石刻ですが、道教や儒教の像も刻まれており、中国三大宗教の石刻がそろっているのが大きな特徴となっています。中でも宝頂山石刻群の石刻は評価が高く、特に大仏湾と呼ばれる崖の磨崖仏群、全長およそ31mの釈迦涅槃像が有名です。中国には、世界遺産に登録されている『雲岡石窟』や『龍門石窟』などの石窟芸術が残りますが、大足石刻はその中でも最も保存状態の良いものひとつに数えられています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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ディアマンティーナの歴史地区

Historic Centre of the Town of Diamantina
ディアマンティーナの歴史地区
ブラジルのディアマンティーナの歴史地区は、18世紀にダイヤモンド探鉱者の村として誕生し、ミナス・ジェライス州の険しい岩山という特異な環境に適応しながら発展しました。都市計画の規則に縛られることなく、自然の地形に沿って形成された不規則な街路や、主に木材を用いた独創的な建築様式は、ヨーロッパのモデルをアメリカの厳しい現実に融合させた、人間の創造力の証です。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ティヴォリのハドリアヌス別荘

Villa Adriana (Tivoli)
ティヴォリのハドリアヌス別荘
ティヴォリは、ローマの東方30㎞に位置するラツィオ州の田園地帯を見下ろす丘の上にあります。穏やかな気候と豊かな自然に恵まれた一帯は、古くからローマ人達の別荘地として利用されて来ました。ヴィッラ・アドリアーナは、ローマ帝国の五賢帝のひとりであるハドリアヌス帝が、紀元117年から138年にかけて建設した別荘で、その敷地面積は1.2㎢に及びます。彼が帝国の属州を視察する中で、感銘を受けたエジプト、ギリシア、ローマなどの優れた景色や建造物の様々な要素を組み合わせて、「理想の都市」を再現しました。ハドリアヌス帝の死後、別荘は放棄されましたが、1461年に再発見されました。この別荘の建造物を研究することで、後世、特にルネサンス、バロック時代の建築家に大きな影響を与えました。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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ディスカヴァリー・コースト大西洋沿岸森林保護区群

Discovery Coast Atlantic Forest Reserves
ディスカヴァリー・コースト大西洋沿岸森林保護区群
ブラジル北東部のバイーア州とエスピリトサント州にまたがる『ディスカヴァリー・コースト大西洋沿岸森林保護区群』は、およそ1,120㎢の大西洋沿岸森林と、レスティンガ(低木地帯)を含む8つの異なる森林保護区から構成されています。大西洋沿岸森林は、アマゾン地域の森林などと並び、地球上で最も生物多様性に富んだ熱帯雨林のひとつとされています。また、ブラジル国内で最も絶滅危惧種・希少種が多い地域で、樹木種の70%、霊長類の85%、哺乳類の39%が固有種となっています。なお大西洋沿岸森林は、生物地理学的に北東部(ディスカヴァリー・コースト)と南東部の2つの地域に分割されます。後者のエリアは『サウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群』として別の世界遺産に登録されています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ix)(x)
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西カフカス山脈

Western Caucasus
西カフカス山脈
西カフカス山脈は、黒海の北東50kmに位置し、275,000ヘクタール以上に及ぶカフカス山脈の最西端に広がる地域です。この場所は、人間による著しい影響を受けていない数少ない広大な山岳地帯の一つです。低地から亜高山帯にまで広がる、手つかずの広大な山岳森林は、ヨーロッパでも類を見ないものです。また、この地域は、重要な固有種の植物や野生生物が生息する、多様な生態系を有しており、ヨーロッパバイソンの山岳亜種の起源地でもあります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ix)(x)
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日光の社寺

Shrines and Temples of Nikko
日光の社寺
『日光の社寺』は、栃木県の豊かな自然の中に位置する「二荒山神社」「東照宮」「輪王寺」の二社一寺と、それらに付随する103棟の建造物から構成されています。うち9棟が国宝、94棟が重要文化財に指定されており、17世紀を中心とする宗教建築と装飾美術の粋が凝縮されています。社寺群は山の斜面に巧みに配置され、自然景観との調和によって独自の美しさを実現しています。この場所は、長きにわたって信仰が守られてきた証であり、各社寺をめぐることで、信仰と芸術が融合した空間の奥深さを体感することができます。
地域: 東・東南アジア / 国名: 日本国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(iv)(vi)
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パトモス島にある歴史地区(ホラ):神学者聖ヨハネの修道院と黙示録の洞窟

The Historic Centre (Chorá) with the Monastery of Saint-John the Theologian and the Cave of the Apocalypse on the Island of Pátmos
パトモス島にある歴史地区(ホラ):神学者聖ヨハネの修道院と黙示録の洞窟
エーゲ海東部のドデカネス諸島にあるパトモス島は、神学者聖ヨハネが「福音書」と『新約聖書』の「黙示録」の両方を書いたと伝えられる、キリスト教史上非常に重要な場所です。聖ヨハネとはイエスの十二使徒の1人で、イエスに最も愛された弟子のひとりでした。西暦95年、ドミティアヌス帝によってパトモス島に流刑となった聖ヨハネは、この地で「黙示録」などを書き、弟子プロクロスに口述したとされています。7世紀にはイスラーム教徒の襲撃を受けて一度は無人島となったものの、11世紀にビザンツ帝国のアレクシオス1世がパトモス島を植民地にしてからは、この地はギリシャ正教の学びと巡礼の地となりました。最初の修道院である「神学者聖ヨハネ修道院」は、1088年に修道士ホシオス・クリストドゥロス・ラトリーノスによって建てられました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ギリシャ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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バルデス半島

Península Valdés
バルデス半島
バルデス半島は、アルゼンチン南部のチュブト州にあり、南大西洋に約100㎞ほど突き出た、面積約3,600㎢のアルゼンチン最大の半島です。キノコのような形をしたこの半島は、大陸とはごく狭い陸地でのみつながっています。約400㎞に及ぶ海岸線には、北側のサン・マティアス湾、南側の数千㎢に広がるヌエボ湾などの湾があります。南大西洋の荒波から守られた静かな湾は、ミナミセミクジラ、ミナミゾウアザラシ、ミナミアザラシ、シャチなど、多くの海生哺乳類にとって重要な繁殖地、出産地、育児地となっています。また、鳥類の重要な繁殖コロニーがあり、数万羽のマゼランペンギンの営巣地にもなっています。
地域: 南米 / 国名: アルゼンチン共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (x)
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ビガンの歴史地区

Historic City of Vigan
ビガンの歴史地区
フィリピン北部、ルソン島の南シナ海を望む港街ビガンは、スペイン植民地時代の面影を色濃く残しています。 16世紀後半にスペインの植民地として築かれ、中国やメキシコとの交易の拠点として繁栄しました。街はスペインの都市計画に基づいて碁盤目状に整備されています。石畳の通りには、外観はスペイン風だが、中国やフィリピンの伝統的な建築様式が採用された家屋が並んでいます。石と木を組み合わせた家屋はタガログ語で「バハイ・ナ・バト」と呼ばれています。中国やイロカノ、フィリピンの要素が混在しているという点で、スペイン植民地であったラテンアメリカの諸都市とは顕著な違いが見られます。イロカノとは、ルソン島北西部のイロコス地域に住むマレー系の民族のことです。
地域: 東・東南アジア / 国名: フィリピン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ビニャーレス渓谷

Viñales Valley
ビニャーレス渓谷
キューバ西部にあるビニャーレス渓谷は、シエラ・デ・ロス・オルガノス山脈に囲まれた渓谷です。最大300mにも達する石灰岩のドーム状の岩山「モゴーテ」が点在し、渓谷の斜面には、植民地時代には逃亡奴隷(シマロン)が、独立戦争の時代には革命家が身を隠す場として機能した洞窟が残されています。この渓谷は葉タバコの生産地として広く知られます。機械で生産すると品質が落ちるため、家畜の牽引などの数百年前からの農耕法が受け継がれています。その過程で出来た田園風景が自然の風景に溶け込み、素晴らしい文化的景観が広がっているのです。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: キューバ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iv)
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ピントゥラス川のクエバ・デ・ラス・マノス

Cueva de las Manos, Río Pinturas
ピントゥラス川のクエバ・デ・ラス・マノス
アルゼンチン南部、パタゴニア地方のリオ・ピントゥラス渓谷には、紀元前11,000年頃から紀元後700年頃までの長期にわたって描かれ続けた壁画が残っています。遺産の中で最も特別な場所は、「手の洞窟」を意味するクエバ・デ・ラス・マノスと呼ばれる洞窟で、270メートルにわたって800以上の手形が岩壁を埋め尽くしています。この地域で今でも見られるラクダ科のグアナコなどの動物や、槍を持った人間、狩猟場面なども描かれています。考古学的調査により、この遺跡に最後に人が居住したのは紀元後700年頃で、パタゴニアに最初に定住したテウェルチェ族の祖先と考えられる人々が暮らしていたことが明らかになっています。
地域: 南米 / 国名: アルゼンチン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)
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武夷山

Mount Wuyi
武夷山
中国南東部にそびえる武夷山は、豊かな自然と多くの奇岩や渓谷で知られる山です。 渓流が9回も湾曲を繰り返している九曲渓と、400mを超える岩に880段に達する石段が刻まれている天遊峰が特に有名です。数々の詩碑のほか、3,750年前のものといわれる舟形石棺、前漢時代の王城遺跡、朱子学の祖である朱熹が創設した 「武夷精舎」や道教寺院など、文化財も残されています。亜熱帯・温帯樹林が広がる地域で、爬虫類、両生類、昆虫の種においても優れた動物相の多様性を誇ります。なかでも世界で最も昆虫が豊富な場所でもあります。UNESCOの生物圏保存地域にも指定されており、複合遺産として登録されています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(vi)(vii)(x)
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ブリムストーン・ヒル要塞国立公園

Brimstone Hill Fortress National Park
ブリムストーン・ヒル要塞国立公園
カリブ海のセント・キッツ島にあるブリムストーン・ヒル要塞は、17~18世紀のイギリスの軍事建設として、典型的な要塞です。英国軍の設計に基づき、アフリカ人奴隷によって建設され、100年以上の建築期間を経て巨大な要塞となりました。この要塞は、高さ230mの2つの峰を持つ火山丘の地形を利用して、沿岸防衛と市民の避難場所として機能しました。セント・キッツ島は、ヨーロッパ人(特にフランス人とイギリス人)によって植民地化された最初の西インド諸島として、この地域の覇権をめぐる戦いの舞台でした。ブリムストーン・ヒルがヨーロッパ人の軍事目的に使われたのは、1690年にイギリス人がフランス人を追い出すために大砲を設置したのが始まりです。1853年に英国軍が撤退した後も多くの遺構が残されており、植民地時代の歴史と軍事建築の発展を物語る貴重な遺産です。
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ベルギーとフランスの鐘楼群

Belfries of Belgium and France
ベルギーとフランスの鐘楼群
ベルギーとフランス北部に点在する鐘楼は、都市の中心部に建てられた高くそびえ、広場を見下ろすように建てられた、町の構成やアイデンティティを形作る重要な存在です。かつて「ネーデルラント」と呼ばれていたベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フランス北部にまたがる地域のうち、特に南部では11世紀~17世紀にかけて、都市の中心部に鐘楼が建てられるようになりました。鐘楼は、もともとは特許状によって得られた共同体の独立の証として建てられ、領主の「城塞」や教会の「鐘塔」と並ぶ「第三の塔」として、市民の権力や自由を象徴しました。時代を経るごとに、鐘楼は都市の繁栄や富の象徴としての役割も担うようになりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国, ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ベルリンのムゼウムスインゼル(博物館島)

Museumsinsel (Museum Island), Berlin
ベルリンのムゼウムスインゼル(博物館島)
ベルリンを流れるシュプレー川の中州にあるベルリンの博物館島(ムゼウムスインゼル)は、都市の中心に位置する歴史的および芸術的に重要な個別の博物館群で構成された建築群です。これらの5つの博物館は、1824年から1930年にかけて著名なプロイセンの建築家によって建設されました。ベルリンの博物館島は、都市公共フォーラムの都市および建築的実現の驚くべき例であり、都市にとってアクロポリスのような象徴的価値を持っています。その希少な計画と建築の連続性、および1世紀以上にわたるコンセプトの一貫性が高く評価されています。建築的価値は、5つの博物館が所蔵する重要なコレクションと切り離せないものであり、それらは文明の進化を証明しています。展示されるコレクションとの有機的関係を設計した博物館内の建築空間は、内装の一部として組み込まれるか、枠組みとして解釈されるなど直接的なつながりを持っています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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マデイラ島の照葉樹林

Laurisilva of Madeira
マデイラ島の照葉樹林
首都リスボンから南西へ約1,000km離れた大西洋上にあるポルトガル領マデイラ島の照葉樹林は、約6,500万〜170万年前という、氷河期以前の太古の姿を残した森林地帯です。ラウリシルヴァと呼ばれる照葉樹林は生物多様性において重要な場所で、約90%が原生林であると考えられています。森林では昆虫やクモ類、軟体動物などを含む500種以上の固有の無脊椎動物が生息しており、マデイラ島を代表するエキウム・カンディカンスなど固有の植物も多く見ることができます。ここでは、少なくとも66種の固有な維管束植物が生息しています。鳥類でも2種の固有種が確認されており、そのひとつがマデイラ島を象徴するマデイラバトです。
地域: ヨーロッパ / 国名: ポルトガル共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ix)(x)
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マラムレシュの木造教会群

Wooden Churches of Maramureş
マラムレシュの木造教会群
マラムレシュの木造教会群は、ルーマニア北西部に位置する木材のみで造られたゴシック様式建築物です。18世紀から19世紀にかけて建てられた「シュルデシティ」「ブルサナ」「イェウッド」「ブデシティ」「ポイエニレ・イゼイ」「デセシティ」「プロピシュ」「ロゴス」の8つの村の教会が世界遺産として登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iv)
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