World Heritage Sites

世界遺産一覧

(2012年登録)

アルマデンとイドリア-水銀鉱山の遺跡

Heritage of Mercury. Almadén and Idrija
アルマデンとイドリア-水銀鉱山の遺跡
スペインのアルマデンとスロベニアのイドリアは、近年まで世界最大の水銀鉱山として名を馳せてきました。アルマデンでは古代から水銀の抽出が行われており、イドリアでは1490年に水銀が発見されます。そして、両地点ともハプスブルク家出身のスペイン国王フェリペ2世の時代にスペインの領土であったことから、水銀の供給拡大へ大きく関わっていきました。現在、世界的に毒性の強い水銀の使用は禁止される方向にあることから、消えていく技術や産業文化を伝える貴重な遺跡とも言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン, スロベニア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ii)(iv)
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イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ(金曜モスク)

Masjed-e Jāmé of Isfahan
イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ(金曜モスク)
イスファハーンのマスジェデ・ジャーメ(金曜モスク)は、8世紀後半のアッバース朝時代につくられたモスクを起源とする、イスファハーンで最も古いモスクです。創建時は日干しレンガ造りでしたが、12世紀の大火後に再建され、ササン朝ペルシア時代の宮殿建築で用いられた「4(チャハル)イーワーン」と呼ばれる様式をイスラム教の宗教建築と融合させた最初の建築となりました。「イーワーン」とは、三方を壁で囲み、開けた前方部たアーチが設けられた空間のことです。それを4つ向かい合わせ、中庭を4方向から取り囲むのが「4イーワーン」です。これによりモスクはより壮大なものとなり、モスク設計における新しいレイアウトと美学の原型となる建築物となりました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ii)
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ウニアンガ湖群

Lakes of Ounianga
ウニアンガ湖群
チャドはアフリカ大陸中央部に位置する内陸国です。同国の北部、年間降水量2mm以下の極乾燥地域にあるウニアンガ湖群は18の湖から成り立っています。 地下水を水源とする塩湖、超塩湖、淡水湖からなり、約1万年前には1つの湖でしたが、 現在は2つのグループに分類されています。ウニアンガ・ケビル(大ウニアンガ)群には4つの湖があり、最大のヨアン湖は超塩湖で、藻類とわずかな微生物しか生息していません。他方、ウニアンガ・スリ(小ウニアンガ)群には14の湖があり、多くは淡水湖です。水面を覆うアシが水の蒸発を防いでいて、水生生物が暮らしています。蒸発が激しい塩湖のテリ湖に、透水性のある砂丘で隔てられた周囲の湖から淡水が流れこんで、湖群全体の塩化が防がれるという独自の水文システムが特徴になっています。436haの面積を持つテリ湖は最も広いですが、深さは10m未満です。高品質の淡水を持つこれらの湖のいくつかは、水生動物、特に魚の生息地となっています。
地域: アフリカ / 国名: チャド共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (vii)
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国境防衛都市エルヴァスとその要塞群

Garrison Border Town of Elvas and its Fortifications
国境防衛都市エルヴァスとその要塞群
ポルトガルのアレンテージョ地方、平野を見下ろす丘陵上にあるエルヴァスは、人口数万人の穏やかな街です。ここは、スペインとの国境近くに位置し、古来、軍事上の要地として知られていました。大掛かりな要塞化が進められたのは17世紀に入ってからで、特に、独立をかけたスペインとの戦争において重要拠点となりました。さまざまな軍事施設が建設され、世界最大級の空堀と稜堡という防御構造を持つ街へと変貌していきました。後には、ナポレオン軍との戦闘の舞台にもなりました。構成資産のひとつでもあるアモレイラ水道橋は、全長が7㎞あり、イベリア半島最長です。要塞が長期間の包囲攻撃に耐えるために、水の供給は最重要課題となっていました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ポルトガル共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (iv)
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ゴンバデ・カーブース

Gonbad-e Qābus
ゴンバデ・カーブース
ゴンバデ・カーブースは、イラン北部にある、ズィヤール朝の首都だったゴルガン(またはジョルジャン)の近くに1,006年に建設された高さ53mの焼きレンガ造りの塔です。形はやや先細りの円筒形で先端部は円錐形となっています。内部は空洞で初期のムカルナス様式の装飾があり、壁の厚さは3m近くあります。土台部分の碑文にはアラビア語で「アミール・カーブース・ワシュムギール自身が生きている間に建設を命じた」と書かれており、この時期のズィヤール朝皇帝でアラビア詩人でもあったカーブースのための建造物であることがわかります。初期イスラム建築の革新的な設計と幾何学的で斬新なデザインは、これ以降イランだけでなく中東・中央アジアへと広まっていきました。建設1000年を迎えた後2012年に世界遺産に登録されました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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西ガーツ山脈

Western Ghats
西ガーツ山脈
西ガーツ山脈は、インド南西部の海岸線から30~50km内陸に入ったところを海岸線に沿うように南北に連なっている山脈です。1カ所途切れてはいるものの、その連なりは1,600kmに達します。この山脈はヒマラヤ山脈よりも古く、太古の昔よりインド亜大陸の西側に存在していました。そのため、熱帯にありながらアラビア海から吹く偏西風(モンスーン)の影響で高山森林の生態系が広がっています。この地域の生物多様性と固有種の多さは特筆すべきもので、「地球上で最も重要な生態系のホットスポット」のひとつとされています。IUCNのレッドリストに記載されている絶滅危惧種・危急種も多く生息しています。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ix)(x)
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バイロイトの辺境伯オペラハウス

Margravial Opera House Bayreuth
バイロイトの辺境伯オペラハウス
ドイツ、バイエルン州のバイロイトにあるバロック劇場建築の傑作であるオペラハウスは、1745年から1750年にわたり建設されました。現在も完全な形で保存されている唯一の劇場であり、500人の観客を収容できます。内部は木材とキャンバスといった当時の素材が使われています。フリードリヒ辺境伯の妻、マルグラーヴィン・ヴィルヘルミーネの依頼により、著名なイタリアの劇場建築家ジュゼッペ・ガッリ・ビビエーナが設計しました。この劇場は宮廷オペラのための施設でありながら、公の場に建てられ、19世紀の大劇場の先駆けとなりました。木造の階層構造に幻想的なキャンバスの装飾が施され、王侯貴族の祭典や儀式の建築様式を表しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (i)(iv)
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バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」

Cultural Landscape of Bali Province: the Subak System as a Manifestation of the Tri Hita Karana Philosophy
バリの文化的景観:バリ・ヒンドゥー哲学トリ・ヒタ・カラナを表す水利システム「スバック」
インドネシアのジャワ島の東に浮かぶバリ島には、湖、寺院、そして優れた灌漑システムを持つ棚田景観など5つの地域で構成された世界遺産があります。それらは、神、人、自然の調和を表す文化的景観として登録されました。5つの構成資産のなかで、「バトゥール湖」は泉や川の起源である女神が住むとされていて、「ウルン・ダヌ・バトゥール寺院」は、湖の水の女神を祀っています。そして、バリ島最大規模の「タマン・アユン寺院」は、水を司る王立寺院とされています。このように、バリでは水に関わる遺産が見られます。
地域: 東・東南アジア / 国名: インドネシア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (iii)(v)(vi)
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ペルシア湾の真珠産業関連遺産:島嶼経済の証拠

Pearling, testimony of an island economy
ペルシア湾の真珠産業関連遺産:島嶼経済の証拠
ペルシア湾は千年以上の歴史を持つ真珠の産地で、なかでもバーレーンのムハラク島は、その産地として真珠交易の重要な拠点でした。ムハラクは、バーレーンのかつての首都で、この地での真珠採りは、19世紀末から20世紀初頭にかけて最盛期を迎えました。その貿易による富がムハラク市内の特徴的な建物や店舗を生み出しました。その建造物のほとんどは、比較的良好な状態で現存しており、特に木材と漆喰を使った高い職人技による建築は、真珠産業が育んだ独特の文化を示しています。世界遺産には、ムハラク市内の商人の店舗や住居、倉庫、それに寄付によって建てられたモスクなど17棟の建物、沖合のカキ養殖場3か所、海岸の一部、そしてムハラク島南端にあるカラット・ブ・マヒール要塞(かつては主要な漁港であり、海への出入りの玄関口として使われていた)が構成資産として登録されています。
地域: 西・南アジア / 国名: バーレーン王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (iii)
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ヘルシングランドの装飾された農夫の家

Decorated Farmhouses of Hälsingland
ヘルシングランドの装飾された農夫の家
スウェーデン東部のヘルシングランドには18~19世紀に建てられた1,000戸以上の木造建築物が残されています。その中から、7戸の農夫の家がこの地方の伝統的な装飾を施す代表例として世界遺産に登録されました。ヘルシングランドは針葉樹林タイガの広がる渓谷にあります。19世紀、亜麻の栽培や森林開拓で富を得た農家によって、木造家屋は伝統的な民族絵画とバロック様式やロココ様式、グスタヴィアン様式の融合する絵画で内装が施された家屋に建て直されました。祝祭の際にだけ使われる4~10室の部屋がある点もこの遺産の特徴のひとつです。
地域: ヨーロッパ / 国名: スウェーデン王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (v)
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元の上都遺跡

Site of Xanadu
元の上都遺跡
現在の内モンゴル自治区に位置する、モンゴル帝国(元)のフピライ・ハンが、1256年にモンゴル高原南部に設けた関平府を前身としています。中国の伝統的な風水理論に基づいて築かれた都です。元は大都(現在の北京)を築くと、開平府は上都と改称され、2つの都を交互に使用しました。 上都は夏の離宮として用いられ、皇帝が避暑と政務を行ったところです。また、モンゴル族による遊牧文明と流民族の農耕文明が融合した都市建設が特徴です。モンゴル人はチベット仏教を深く信仰し、元の拡大とともに、アジアの東北部にも信仰が広まりました。遺跡には寺院、王宮、墓、遊牧民の野営地や運河跡などが残っています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)
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ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市

Rabat, modern capital and historic city: a shared heritage
ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市
ラバトはモロッコ北西部、ブール川の河口の大西洋岸に位置するモロッコの首都です。20世紀前半のフランス保護領時代に計画的に改造され、アフリカ北西部のマグレブ地方特有の旧市街のデザインが尊重され、その南側に新市街が組み込まれました。新市街は20世紀のヨーロッパ的都市理念がみられる一方、旧市街には12~17世紀のイスラム王朝時代の建物も残り、過去と現在の建物群が見事に調和した都市が形成されています。
地域: アフリカ / 国名: モロッコ王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ii)(iv)
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リオ・デ・ジャネイロ:山と海に囲まれたカリオカの景観

Rio de Janeiro: Carioca Landscapes between the Mountain and the Sea
リオ・デ・ジャネイロ:山と海に囲まれたカリオカの景観
リオ・デ・ジャネイロは、急峻な山とコパカバーナやイパネマに代表される海岸に挟まれた独特な都市景観が特徴です。特に、コルコヴァードの丘のキリスト像、シュガーローフ、ウルカなどの特徴的な山並みが、都市と自然の調和を象徴しています。これらの地形は、都市の発展に大きな影響を与え、世界的に認知される景観を形成しています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (v)(vi)
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ロック・アイランドの南部ラグーン

Rock Islands Southern Lagoon
ロック・アイランドの南部ラグーン
パラオ最大の都市コロールのあるコロール島の南西に浮かぶ、サンゴ由来の石灰岩でできた445もの島々がロック・アイランドです。世界遺産の登録範囲だけで1,002㎢にも及び、広大な地域は385種類を超えるサンゴをはじめとして、13種のサメやエイ、7種の巨大な貝類、固有種のオウムガイなど様々な生物の生息地となっています。また、淡水、汽水、海水の様々な湖も特徴的で、タコクラゲの生息地として知られる「ジェリーフィッシュ・レイク」などの海水湖は固有種を含んだ多様な生態系を有しており、「自然の実験室」として科学的な研究にも寄与しています。
地域: オセアニア / 国名: パラオ共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (iii)(v)(vii)(ix)(x)
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ワロン地方の主要な鉱山遺跡

Major Mining Sites of Wallonia
ワロン地方の主要な鉱山遺跡
ワロン地方の主要な鉱山遺跡は、ベルギーを東西に横断する長さ170km、幅3~15kmの帯状の地域に点在する4つの炭坑遺跡で構成されており、ヨーロッパ大陸における産業革命を象徴する最も古い遺産の一つです。19世紀初頭から20世紀後半にかけて稼働した炭坑の中で、最もよく保存されているグランド・ホルヌの炭坑と鉱夫街は特筆すべきものです。ヨーロッパの産業革命初期に見られるユートピア建築の例が、高度に統合された産業・都市アンサンブルとなっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ii)(iv)
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