World Heritage Sites

世界遺産一覧

(2025年登録)

イエン・トゥー-ヴィン・ニィエム-コン・ソンおよびキエップバックの記念碑と景観の関連遺産群

Yen Tu-Vinh Nghiem-Con Son, Kiep Bac Complex of Monuments and Landscapes
イエン・トゥー-ヴィン・ニィエム-コン・ソンおよびキエップバックの記念碑と景観の関連遺産群
2025年7月の第47回世界遺産委員会で新しく登録が決まった世界遺産です。この遺産は、森林に覆われた山、低地、川の谷にまたがる 12 の場所で構成されています。イェントゥ山脈を中心に、13世紀から14世紀にかけて陳朝(チャンちょう)の本拠地であり、大越国(ダイベト王朝)を形作ったベトナム独自の禅の宗派であるチュックラム禅宗の発祥の地でした。この複合施設には、仏塔、寺院、神社、宗教的および歴史上の人物に関連する考古学的遺跡が含まれています。地質学的に有利な環境に戦略的に位置していて、活気に満ちた巡礼地でもあり続けています。
地域: 東・東南アジア / 国名: ベトナム社会主義共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)(vi)
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17世紀ポート・ロイヤルの考古学的遺跡群

The Archaeological Ensemble of 17th Century Port Royal
17世紀ポート・ロイヤルの考古学的遺跡群
ジャマイカ南東部、キングストンハーバーの河口に位置する『17世紀ポート・ロイヤルの考古学的遺跡群』はかつて栄えた奴隷貿易の重要拠点でした。17世紀にイギリス人入植者によって築かれた都市集落は整った方形の区画で分けられており、通りにはロンドンにある通りと同じ名前が付けられました。また、海賊の本拠地でもあり「キリスト教世界で最も邪悪な都市」とも呼ばれていました。しかし、1962年の地震によって大きな被害を受け、街の大部分が崩壊・水没してしまいます。街にはこの地が奴隷貿易の拠点であったことを示す港や6つの砦など要塞の遺構も存在していますが、その一部は水没したままとなっています。しかし、この残された遺構が重要な考古学的証拠となり、17世紀のアメリカ大陸におけるイギリス植民地時代の存在を今日も物語っています。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: ジャマイカ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iv)(vi)
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カルナックとモルビアン沿岸の巨石群

Megaliths of Carnac and of the shores of Morbihan
カルナックとモルビアン沿岸の巨石群
フランスブルターニュ地方に位置する『カルナックとモルビアン沿岸の巨石群』は新石器時代に建設された巨石が数多く残る遺跡で、ヨーロッパにおける巨石文化の中でも最古級の遺跡とされています。遺跡内には巨石のみならず墓や膨大な数の岩絵も発見されています。巨石群が確認される時期は、ヨーロッパで人類が定住生活を送るようになった時期でもあり、ヨーロッパにおける人類史を理解する上でも非常に重要な遺跡です。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (i)(iv)
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カンボジアの記憶の場:抑圧の中心から平和と反省の場へ

Cambodian Memorial Sites: From centres of repression to places of peace and reflection
カンボジアの記憶の場:抑圧の中心から平和と反省の場へ
カンボジアではベトナム戦争中の1970年にロン・ノル将軍らの親米右派によるクーデターが起こり、シハヌーク元首が追放されたことからカンボジア内戦(1970~91年)が始まりました。1975年にロン・ノル政権が崩壊すると、翌1976年に赤色クメールを指導したポル・ポトによる政権が誕生しました。この政権は政治的反対勢力を抑圧し、集団農業によって階級のない農業社会を強制するために全国規模の治安システムを構築しました。カンボジア全土のあらゆる地域に約200の「治安センター」と「無数の処刑場」が建設され、都市から農村への強制移住、通貨の廃止、反対者の大量虐殺などが行われました。犠牲者は1000万人以上とされています。1978年には隣国ベトナムが 侵攻し、翌年にベトナムの支援を受けたヘン・サムリン政権が成立しましたが、ポル・ポト派によるゲリラ活動などの内戦は1991年まで続きました。「カンボジアの記憶の場:抑圧の中心から平和と反省の場へ」はポル・ポト政権によって大量虐殺が行われた3つの資産で構成されています。
地域: 東・東南アジア / 国名: カンボジア王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (vi)
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古代ホタールの文化遺産群

Cultural Heritage Sites of Ancient Khuttal
古代ホタールの文化遺産群
タジキスタン南部のハトロン州に広がる『古代ホタールの文化遺産群』は、7世紀から16世紀にかけてシルクロードの要衝として栄えた歴史的地域で、古代バクトリアの一部であり、中世にはトハリスタンとも呼ばれていました。ここでは灌漑技術の発展と衰退が文化景観を左右し、移住や経済の変化、多様な民族の交流が織りなされました。塩・金・銀・馬などの交易を通じて文化・技術・宗教の往来が盛んに行われ、政治的にも経済的にも重要な役割を果たしました。その中心にあったのが10〜11世紀に築かれたカライ・フルブク宮殿で、堅固な城壁や煉瓦装飾、クーフィー体銘文を備えた宮殿です。さらに浴場やモスク、水道なども確認されており、それらは高度な都市計画を物語ります。世界遺産としては仏教寺院、宮殿、集落、製造施設、隊商宿など11件の遺跡が含まれ、古代から中世にかけてのこの地の政治・経済・文化の重要性を示す貴重な証拠となっています。
地域: 西・南アジア / 国名: タジキスタン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (ii)(iii)
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ゴラとティワイの複合地域

Gola-Tiwai Complex
ゴラとティワイの複合地域
ゴラとティワイの複合地域は、シエラレオネ東部と南部に位置する2つの保護地域とゴラ熱帯雨林国立公園、ティワイ島野生生物保護区の4つの保護地帯が含まれています。この一帯の森林では降雨量が多く、1,000種以上の植物種(固有種113種)、55種の哺乳類 (絶滅危惧種19種)が生息する生物多様性のホットスポットでもあります。特に絶滅危惧IA類に指定されているニシチンパンジーは全体の個体数が減少しているなかで、この一帯では他の世界遺産に登録されている生息域よりも高い密度で生息していることが確認されています。また、コビトカバ、カワスズメなどの淡水魚も多く生息しているほか、絶滅危惧種のハゲチメドリの希少な生息地でもあります。
地域: アフリカ / 国名: シエラレオネ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (ix)(x)
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金剛山

Mount Kumgang – Diamond Mountain from the Sea
金剛山
北朝鮮南部の江原道(カンウォンド)にそびえ立つ金剛山(クムガンサン)は、朝鮮半島の最高峰である白頭山と並ぶ名山として知られています。標高は約1,600mで、山岳部の「内金剛(ネグムガン)」と「外金剛(ウェグムガン)」、海岸部に位置する「海金剛(ヘグムガン)」に分けられます。金剛山は、氷河の浸食作用によって形成された鋭い峰や深い谷、奇岩などが織りなす複雑な地形が特徴です。また、自然環境も非常に多様で、標高や地形の違いによって様々な植生帯が形成されています。さらに山中を流れる多数の滝は、冬には凍結して幻想的な氷瀑となります。四季折々の気象条件によって変化する自然の美しさから、金剛山は北朝鮮屈指の景勝地となっています。
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サルディスとビン・テペのリュディア墳丘墓

Sardis and the Lydian Tumuli of Bin Tepe
サルディスとビン・テペのリュディア墳丘墓
トルコ西部のマニサ県に位置する『サルディスとビン・テペのリディア古墳群』は、紀元前8〜6世紀に栄えたリュディア王国の唯一の都市と王族の墓地です。リュディアは世界初の金銀混合貨幣を発明し、経済史を大きく変えた文明です。サルディスのアクロポリスは厚さ20m・高さ10m以上の城壁に囲まれ、宮殿を支える巨大なテラス構造を備えており、独自の都市計画が特徴です。これらは王権の象徴であり、古代アナトリアの繁栄と技術力を今に伝えています。
地域: 西・南アジア / 国名: トルコ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)
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西夏王陵群

Xixia Imperial Tombs
西夏王陵群
中国寧夏回族自治区・銀川市の西方、賀蘭山東麓に広がるのが「西夏王陵群」です。11世紀から13世紀にかけてタングート族が築いた西夏王朝(1038~1227)の皇帝陵墓群です。約40㎢にわたる広大なエリアに、9基の皇帝陵を中心に271基の陪葬墓、宮殿や防御施設、治水遺構などが点在しています。中国における西夏時代最大かつ最も保存状態の良い考古遺跡であり、タングート王朝の皇統を示す唯一無二の証拠としても評価されています。その墓制や建築技術、葬送儀礼には農耕文化と遊牧文化、中国的な帝権観念、さらには仏教の要素が複雑に融合しており、多民族交流の成果が具体的な形で残されています。シルクロードの交通拠点として栄えたこの地は、中国文明の多元性と多民族融合を象徴するとともに、世界文明史においても重要な位置を占めています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (ii)(iii)
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セランゴール森林公園マレーシア森林研究所

Forest Research Institute Malaysia Forest Park Selangor
セランゴール森林公園マレーシア森林研究所
首都クアラルンプール郊外にある「マレーシア森林研究所・セランゴール森林公園」は、研究施設も備えた森林保全エリアです。ここはかつて錫の採掘が盛んに行われて劣化した土地でした。1920年代に人の手で植林し森を育てる取り組みが始められ、フタバガキ科の苗木をはじめ、当時入手可能であったあらゆる樹種が手植えされていきました。そして最終的に、成熟した低地熱帯林を再生することに成功しました。長年に及ぶ努力により、今では多くの樹木のほか、さまざまな昆虫類も生息するなど、豊かな生物多様性が維持されています。この遺産は、荒廃した錫の採掘跡地で立派な熱帯林の生態系を再生させた偉業を実証する希少な場所です。
地域: 東・東南アジア / 国名: マレーシア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iv)
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先史時代のサルディーニャ島の葬送の伝統:ドムス・デ・ヤナス

Funerary Tradition in the Prehistory of Sardinia – The domus de janas
先史時代のサルディーニャ島の葬送の伝統:ドムス・デ・ヤナス
イタリア本土の西に浮かぶサルディーニャ島は、地中海ではシチリア島に次ぐ大きな島です。この島で人類が暮らし始めたのは新石器時代に遡り、早くからヨーロッパやアフリカからいろいろな民族が移り住んで、紀元前18世紀頃からは「ヌラーゲ文明」と呼ばれる先史文化を発展させました。現在もピラミッド状の要塞ヌラーゲが点在しており、これらは『バルーミニのスー・ヌラージ』として1997年に世界遺産に登録されています。 
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)
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バイエルン王ルートヴィヒ2世の宮殿群:ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城、シャッヘン城、ヘレンキームゼー城

The Palaces of King Ludwig II of Bavaria: Neuschwanstein, Linderhof, Schachen and Herrenchiemsee
バイエルン王ルートヴィヒ2世の宮殿群:ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城、シャッヘン城、ヘレンキームゼー城
19世紀後半、バイエルン王ルートヴィヒ2世は、建築家・芸術家のように創造に没頭した独特な人物でした。政治よりも芸術や幻想の世界に心を寄せ、自らの理想を形にするため、アルプスの山々や湖に囲まれた地に4つの壮大な城を築きます。ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城、シャッヘン城、ヘレンキームゼー城があります。それぞれの城は王が日常から離れ、理想や幻想の世界に没入するための舞台でした。しかし、バイエルン王国はドイツ帝国の編入によって主権を失い、王の政治的立場も弱体化しました。その後、ルートヴィヒ2世は幽閉され、短い生涯を終えます。ノイシュヴァンシュタイン城は、1886年にルートヴィヒ2世が崩御してから7週間後に一般公開されました。内気な王が人目を避けるために築いた隠れ家は、いまや世界中の人々を惹きつける象徴となっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iv)
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盤亀川沿いの岩面彫刻群

Petroglyphs along the Bangucheon Stream
盤亀川沿いの岩面彫刻群
韓国南東部の盤亀川沿いにある『盤亀川沿いの岩面彫刻群』は、かつて盤亀川と呼ばれた、現在の大谷川流域に位置する「盤亀台岩刻画」と「川前里の銘文・岩刻画」の2つの遺跡をまとめた呼称です。約3kmにわたって層状の崖が広がる自然景観の中にあり、岩絵は紀元前5,000年頃から9世紀まで、世代を超えた人々によって石や金属の道具で刻まれました。描かれた内容は動物や人間、狩猟の場面、同心円や菱形、文字など多彩で、当時の文化や芸術表現をよく伝えています。特にクジラや狩猟の場面は、東アジアにおける先史時代の海洋漁労の最古の証拠として注目されています。岩に刻まれたこれらの絵や文字は、制作者たちの優れた観察力と創造力を示す貴重な文化遺産です。
地域: 東・東南アジア / 国名: 大韓民国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (i)(iii)
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ビジャゴス諸島の沿岸・海洋生態系:オマティ・ミンオ

Coastal and Marine Ecosystems of the Bijagós Archipelago – Omatí Minhô
ビジャゴス諸島の沿岸・海洋生態系:オマティ・ミンオ
ビジャゴス諸島はアフリカの大西洋に浮かぶデルタ諸島であり、その良好な自然環境や潮間帯環境によって豊かな海洋生態系が存在する貴重な場所です。島々の河川はデルタ状に形成されており、潮の満ち引きや河川からの堆積物の流入によって河口にはマングローブ、浅瀬にはサンゴ礁が広がっています。これらの良好な自然環境によってビジャゴス諸島では、絶滅危惧種のアオウミガメやアフリカマナティに加え870,000羽以上の渡り鳥など豊かな生物多様性を見ることができます。また、この地で生息するカバは、淡水域で生息する生物でありながら長い年月をかけて海水の影響に適応する進化を遂げてきたと考えられています。
地域: アフリカ / 国名: ギニアビサウ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (ix)(x)
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ファヤの先史景観

Faya Palaeolandscape
ファヤの先史景観
ファヤの先史景観は,アラブ首長国連邦シャルジャ首長国の中央部に位置し、西はペルシア湾、東はオマーン湾からそれぞれ内陸に約55㎞の地点にあります。資産の面積は約3万haに及び、「ジェベル」(山脈)と呼ばれるほぼ南北に伸びる石灰岩の露頭が連なる中央部、ジェベルとハジャル山脈の間に位置するムレイハ・マダム平原、そしてジェベルの西側に広がるルブ・アル・ハリ(空虚な地域)砂漠の砂丘が含まれます。乾燥した環境にもかかわらず、ここには中期旧石器時代および新石器時代(21万年前から6,000年前)の人類居住の痕跡が保存されています。
地域: 西・南アジア / 国名: アラブ首長国連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)(iv)
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ペルアス川渓谷

Peruaçu River Canyon
ペルアス川渓谷
ブラジルのミナスジェライス州北部に位置するペルアス川渓谷国立公園は、ドラマチックなカルスト地形が特徴です。炭酸塩岩に形成された洞窟群には、驚くほど美しい鍾乳石や石灰岩のアーチ、そして地下には川が流れています。特に大規模な洞窟や、天井が崩落してできたドリーネは、この地域の地質学的歴史の壮大さを物語っており、景観の主要な要素となっています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (vii)(viii)
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ミノア文明の宮殿群

Minoan Palatial Centres
ミノア文明の宮殿群
ミノア文明とは古代ギリシャ文明のひとつで、エーゲ海のクレタ島を中心に栄えた青銅器文明です。ミノアとは伝説上の王であるミノス王からきていますが、島の名をとりクレタ文明ということもしばしばあります。この文明を築いた民族については残念ながらあまりわかっていませんが、紀元前1900年頃から栄え、世界史の教科書でもお馴染みのクノッソス宮殿などの壮大な宮殿が築かれました。当時の民族が使用した文字を線文字Aと言いますが、未解読のため、早急な解読が期待されます。しかし、城壁がなく、多数の壺に海の生物が描かれていることから、開放的で海洋的な文明だったと推測されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ギリシャ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)
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