World Heritage Sites

世界遺産一覧

(2026年登録)

アカバ海洋保護区

Aqaba Marine Reserve
アカバ海洋保護区
アラビア半島とアフリカ大陸に挟まれた紅海は、シナイ半島によって2つに分岐しており、その東側に位置するのがアカバ湾です。アカバ湾は、ヨルダン、イスラエル、サウジアラビア、エジプトの4カ国が面しています。ヨルダンのアカバ海洋保護区は、国の南端部に位置し、沿岸約7kmにわたって広がっています。海岸は主に岩場で、岸辺から平坦な礁原が広がり、その先に礁斜面、さらに沖合には通常よりも深い水深に分布するサンゴ礁(中有光サンゴ生態系)が発達しており、さまざまなサンゴ礁の地形を見ることができます。
地域: 西・南アジア / 国名: ヨルダン・ハシェミット王国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ix)(x)
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飛鳥・藤原の宮都

Ancient Capitals of Asuka and Fujiwara
飛鳥・藤原の宮都
710年に、現在の奈良市の辺りに平城京が築かれる前、それよりも南の飛鳥の地には飛鳥京や藤原京が築かれ、律令国家である現在の日本国の起源となるような時代がありました。この約120年間は飛鳥時代と呼ばれます。『飛鳥・藤原の宮都』は、「宮殿・官衙(かんが)跡」と「仏教寺院跡」、「墳墓」の3分野で、6世紀末から8世紀初頭にかけて大陸や朝鮮半島と交流しながら日本で初めての中央集権体制に基づく宮都が誕生したことを示しています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 日本国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)(iii)
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アマゾニアの劇場群

Amazonia Theaters
アマゾニアの劇場群
ブラジル北部のベレンにあるテアトロ・ダ・パス(平和劇場)とレプブリカ広場、およびマナウスにあるテアトロ・アマゾナス(アマゾナス劇場)とサン・セバスチャン広場で構成される遺産です。19世紀後半のブラジルは、ヨーロッパでの産業革命を受けて、アマゾン熱帯雨林での天然ゴム採取と貿易で繁栄を遂げていました。2つの施設はその富によって築かれたもので、当時のブラジルの経済力を象徴する存在でした。ヨーロッパの芸術様式と技術をベースに、地元産の資材を使用しているほか、アマゾンの文化・自然をテーマとする美術作品が飾られています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)(iv)
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アメル山の城塞群

Mount Amel Castles
アメル山の城塞群
レバノン南部に位置するアメル山の城塞群は、中世から19世紀にかけて発展したカラアト・アルシャキーフ(ボーフォート城)、カラアト・ティブニーン(トロン城)、カラアト・シャクラ(ドゥビエ城)、カラアト・デイル・キファ(マロン城)、カラアト・シャマーの5つの要塞の遺跡で構成されています(カラアトはアラビア語で「城塞」)。これらは丘陵や尾根の上に築かれており、重要な防衛拠点として機能しました。当初は監視塔や基地でしたが、やがて十字軍やイスラム諸王朝の軍事的知識・技術・概念が取り入れられ、射撃設備や城門、防御塔、貯蔵施設などを備えた複雑な城塞へと発展していきました。また、周辺地域の交通や人・物資の往来、農業を統制するネットワークとして、行政的な面も持ち合わせていました。5つの要塞群は、約1,000年にわたるレヴァント地域の軍事的、政治的、社会経済的な組織の歴史を物語っています。
地域: 西・南アジア / 国名: レバノン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)(iv)
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アラムート城と関連要塞群

Alamūt Castle and Related Fortifications
アラムート城と関連要塞群
イラン北部のカズウィーン州、アルボルズ山脈に位置するアラムート城、ランベサル城、ナヴィザルシャー城、シャムス・ケラーイェ要塞、ゴスティンラール要塞、シールクーフ要塞、イラーン要塞の7つの要塞群から構成されています。これらの要塞群は11世紀後半以降、イスラム教イスマーイール派の一派であるニザール派の国家の中心として機能しました。ニザール派はイランとシリアにまたがる広範な地域に山岳要塞網を構築しており、アラムート城を起点に アラムート城は急峻な岩峰の上に、他の要塞群はアラムート渓谷に築かれ、一帯となって防衛網を形成していました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)
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アルヴァ・アアルトの作品群

Aalto Works
アルヴァ・アアルトの作品群
1928~1988年にかけて、フィンランド出身の建築家アルヴァ・アアルト(1898~1976年)がフィンランド各地に建設した13件の建築物です。アアルトは、自身の妻や建築事務所スタッフ、関連企業の社員など、多くの協働者とともに作品を完成させました。アアルトは20世紀モダニズム運動の国際的な理念を取り入れながら、それをフィンランド地域の環境や文化に適応させ、人や社会のニーズに応える建築を設計しました。初期の作品は機能主義的な側面が強く、次第に人間の感覚や快適性を重視する独自の「有機的機能主義」へと発展します。木材やレンガなどの自然素材を活用し、光や景観を巧みに取り込むことで、人々の暮らしや地域社会に寄り添う建築を実現しました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フィンランド共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)
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オキフェノーキー国立野生生物保護区

Okefenokee National Wildlife Refuge
オキフェノーキー国立野生生物保護区
アメリカ合衆国南東部、ジョージア州とフロリダ州にまたがるオケフェノキー国立野生生物保護区には、オケフェノキー湿原を中心に森林や草原が広がっています。オケフェノキー湿原はメキシコ湾へ注ぐスワニー川と、大西洋へと注ぐセントマリー川の源流域であり、亜熱帯地域における世界最大の淡水泥炭湿地とされています。この保護区の大きな特徴が、頻繁に発生する山火事です。火災は湿原全体が森林化することを防ぎ、干ばつ時には泥炭層を焼いて新たな湿地や浅い湖沼を生み出します。火災は生態系の維持に欠かせない要素であり、その結果としてモザイク状に形成される多様な生息環境が、保護区内の生物多様性を支えています。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ix)(x)
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オリンポス山周辺地域

The wider area of Mount Olympus
オリンポス山周辺地域
ギリシャ中部のマケドニア地方とテッサリア地方の境にそびえるオリンポス山は、標高2,918mを誇る同国最高峰です。エーゲ海の海岸線にほど近い場所に位置し、岩峰や峡谷、渓流が織りなす景観が広がります。山頂付近はしばしば雲や霧、雪に覆われ、荒天になることも多く、こうした近寄りがたい自然環境が古来人々に畏敬の念を抱かせてきました。古代ギリシャの人々は、険しく神秘的なこの山に神々が暮らしていると考え、オリンポス山はギリシャ神話の中心的な舞台として語り継がれるようになりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ギリシャ共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (vi)(x)
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匈奴の貴族の墓地遺跡群

The Cemetery Complexes of the Xiongnu Nobility
匈奴の貴族の墓地遺跡群
モンゴル各地に点在する、遊牧騎馬民族の匈奴の貴族階層が埋葬された墓地遺跡群です。匈奴はユーラシア大陸東部の草原地帯に暮らしていた遊牧騎馬民族の連合体で、紀元前3世紀から後2世紀にかけて、現在のモンゴルを中心とする広大な領域に強大な帝国を築きました。中国の漢王朝と交流を持ちつつ、シルク・ロードの草原ルートの主要な経由地を掌握していました。帝国中枢は「単ぜん」と呼ばれる最高権力者が統治し、属領は単于が任命した貴族や高官が統治していました。こうした貴族層が眠る墓地遺跡はモンゴルでは11カ所確認されており、600基以上が存在します。
地域: 東・東南アジア / 国名: モンゴル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)
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グディニャ:モダニスト都市の中心部

Gdynia Modernist City Centre
グディニャ:モダニスト都市の中心部
ポーランド北部、バルト海沿岸に位置するグディニャは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の1926~1939年にかけて建設された都市です。第一次世界大戦後に独立を回復したポーランドが、自国の主要な港湾を整備するために開発を進め、小さな村落だったグディニャはポーランドを代表する港湾都市へと発展しました。グディニャの中心部では、伝統的な都市計画にモダニズム思想が大規模に取り入れられました。従来の碁盤目状の街路構成をもちながらも、建物には採光や通風、衛生環境を重視したモダニズムの理念が反映された建造物が建てられ、開放的な中庭をもつ都市街区や近代的な集合住宅が整備されました。また、港や海との結び付きが都市計画や建築意匠にも反映されており、船舶を思わせるデザインや海洋的なモチーフが数多く見られ、港湾都市ならではの景観が広がります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ポーランド共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iv)
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景徳鎮の手工芸磁器産業遺産群

Jingdezhen Handicraft Porcelain Industry Sites
景徳鎮の手工芸磁器産業遺産群
中国中部の江西省にある景徳鎮は、陶石や高嶺土(カオリン)、窯の燃料となる森林資源、水運に恵まれた地域です。13~20世紀初頭まで、景徳鎮は中国における磁器生産の中心地として栄え、「磁都」と呼ばれました。1278年に、中央政府の磁器生産体制に組み込まれ、14世紀末から15世紀初頭には宮廷専用の磁器を焼く窯も設立されました。多くの職人や労働者が景徳鎮に集まり、分業化と専門化が進んだことで、効率的かつ高品質な磁器の大量生産が実現しました。18世紀には生産の最盛期を迎え、景徳鎮でつくられた磁器は世界各地へ輸出されました。こうした製品は世界の陶磁器産業の発展に大きな影響を与えました。とりわけ17~18世紀のヨーロッパで流行したシノワズリ(中国趣味)では、景徳鎮の磁器が盛んに収集され、絵画や家具、建築装飾など幅広い分野に影響を及ぼしました。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)
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コモロのスルタン国時代の旧市街群

The Medinas of the Historic Sultanates of the Comoros
コモロのスルタン国時代の旧市街群
コモロ連合は、アフリカ本土の約300km東に位置する島国です。コモロ諸島を構成する4島のうち、ンズワニ島(アンジュアン島)、ンジャジジャ島(グランドコモロ島)、モエリ島の3島で国家を形成しており、残るマヨット島はフランス領となっています。その中でもンズワニ島とンジャジジャ島には、およそ14~15世紀から19世紀にかけて栄えたスルタン国時代に関する歴史都市が残ります。世界遺産に登録された6つの都市は、少なくとも11世紀頃に起源をもち、やがてコモロのスルタン国の政治・宗教・経済の中心地となりました。メディナには、宮殿や城壁、石造りの住宅、多様な形式のモスク、イスラム神秘主義(スーフィー)教団の集会所であるザーウィヤ、公共インフラ設備が含まれています。コモロでは、結婚した夫婦は夫が妻の実家や近傍に居住する「妻方居住婚」の慣習があるなど、母系制が受け継がれています。一方で父系的なイスラム教の伝統も根付いており、両者が融合した階層的な社会構造が形成されてきました。メディナの都市空間はこうした社会構造を反映しており、公共広場や路地、住宅地の配置にも母系制や年齢階梯制、イスラム社会の仕組みが色濃く表れています。メディナは現在も通過儀礼や地域行事の舞台となっています。
地域: アフリカ / 国名: コモロ連合 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)(iv)
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サールナートの古代仏教遺跡

Ancient Buddhist Site of Sarnath
サールナートの古代仏教遺跡
インド北部にあるウッタル・プラデーシュ州のヴァーラーナシーに位置するサールナートは、ブッダ自ら定めた仏教四大巡礼地のひとつです。ブッダが紀元前6世紀にこの地を訪れ、最初の説法(初転法輪)を行い、最初の弟子たちと出会った場所であるとされています。王族や僧侶、信者の支援の下で、多数のストゥーパ(仏塔)や寺院、ヴィハーラ(精舎)が建設されました。その歴史はマウリヤ朝以前の紀元前5~前3世紀頃に遡り、クシャーナ朝、グプタ朝を経て、12世紀まで継続的に発展しました。その後都市は衰退し、イスラム勢力による破壊を受けて放棄されますが、18世紀に再発見され、考古学調査が進められました。現在は仏教徒にとって重要な巡礼地として再び信仰を集めています。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)(vi)
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サントメとプリンシペのロサ(農園)群:植民地農業システムと強制移住

The Roças of Sao Tome and Principe: Colonial Agricultural System and Forced Migration
サントメとプリンシペのロサ(農園)群:植民地農業システムと強制移住
アフリカ大陸西部のギニア湾に浮かぶサントメ・プリンシペ民主共和国は、サントメ島とプリンシペ島などの島々からなる島国です。サントメ・プリンシペには、ポルトガル植民地時代の大規模農園「ロサ」が各地に残されています。ロサは19世紀後半に森林を開墾してつくられた、サントメ・プリンシペ特有の大規模農園で、コーヒーや輸出用カカオの生産拠点となりました。その建築や空間構成、生産インフラは、ヨーロッパの技術やプランテーションの仕組みがアフリカへ移転されたことを示すとともに、奴隷制廃止後も強制労働や契約労働へ移行しながら、労働力の搾取が続いた過程を今に伝えています。世界遺産には、サントメ島にあるモンテ・カフェ、アグア・イゼ、ディオゴ・ヴァス、サン・ジョアンと、プリンシペ島にあるスンディ、ベロ・モンテの計6つのロサが登録されています。
地域: アフリカ / 国名: サントメ・プリンシペ民主共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iv)
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シディ・ブ・サイドの村

Village of Sidi Bou Saïd
シディ・ブ・サイドの村
チュニジア北部、首都チュニス都市圏に含まれるシディ・ブ・サイドの村は、地中海を望む丘の頂上に位置する村です。丘の斜面には、白い外壁と青い扉や窓をもつ建物が階段状に連なり、地中海の青色とのコントラストが非常に美しい町並みが特徴です。密集して立つ建物の間を狭く曲がりくねった石畳の通りが延びています。この村は、12~13世紀に実在したスーフィー(イスラム神秘主義)の聖人であるシディ・ブ・サイド(本名はアブー・サイード・ハラフ・イブン・ヤフヤー・アルタミーミー・アルバージー)の霊廟を中心に形成され、村の名称も彼の名前に由来しています。シディ・ブ・サイドが生きたムワッヒド朝(1130~1269)の時代は、スーフィズム(イスラム神秘主義)がマグリブ(チュニジア~モロッコにかけての北西アフリカ地域)全体へ広がっていった時期で、シディ・ブ・サイドは導師として活躍しました。
地域: アフリカ / 国名: チュニジア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)
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18-19世紀のイタリア中部におけるイタリア式の共同所有型劇場システム

The system of Italian-style condominio theatres of the 18th and 19th centuries in Central Italy
18-19世紀のイタリア中部におけるイタリア式の共同所有型劇場システム
イタリア中部のエミリア・ロマーニャ州、マルケ州、ウンブリア州にある、18世紀半ばから19世紀後半にかけて建設された10の劇場で構成されています。これらの劇場は、自治体などの公的機関と富裕な市民による団体「ソチエタ・コンドミニアーレ」が共同で資金を出し合い、建設と運営を担いました。この仕組みは、共同所有と費用分担を特徴とする独自の制度で、当時のイタリアの小・中規模都市における劇場の普及を支えました。また、資金提供者は劇場の運営だけでなく設計にも関与したことから、利用者のニーズを反映した施設づくりが進み、地域社会の文化活動や交流の中心となる劇場が各地に生まれました。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)
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セバスティア

Sebastia
セバスティア
セバスティアは、パレスチナのヨルダン川西岸地区にある都市ナブルスの北西に位置する遺跡です。その遺丘には、紀元前9世紀以降、およそ3千年にわたり、さまざまな時代や文明において人々が居住してきたことを示す遺構が保存されています。特に、古代サマリア都市と同定される鉄器時代の遺構をはじめ、ヘレニズム時代の要塞都市、ヘロデ大王によって「セバステ」と改称されたローマ時代の遺構、司教座都市となったビザンツ時代の遺構などが保存されています。さらに十字軍時代やオスマン帝国時代の建築も残されており、この場所が辿ってきた長い歴史の変遷を目にすることができます。
地域: 西・南アジア / 国名: パレスチナ国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iii)
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タシュケントのモダニズム建築:中央アジアにおける近代性と伝統

Tashkent Modernist Architecture. Modernity and Tradition in Central Asia
タシュケントのモダニズム建築:中央アジアにおける近代性と伝統
ウズベキスタンの首都タシュケントにおいて、1960年代から1990年代初頭にかけて建設された10件のモダニズム建築群です。博物館や住宅建築、文化施設、地下鉄駅、科学研究施設などが含まれており、その多くが1966年に発生した地震後に整備された都市軸沿いに位置しています。これらの建造物は単独の建築物というよりも、戦後のソ連における社会主義的近代化のなかで進められた都市計画において、都市のアンサンブルを構成する要素として設計されました。
地域: 西・南アジア / 国名: ウズベキスタン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iv)
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ナコーンシータンマラートにあるワット・プラ・マハタート・ウォラマハーウィハーン

Wat Phra Mahathat Woramahawihan, Nakhon Si Thammarat
ナコーンシータンマラートにあるワット・プラ・マハタート・ウォラマハーウィハーン
タイ南部のナコーンシータンマラートにあるワット・プラ・マハタート・ウォラマハーウィハーンは、8世紀に創建された寺院で、タイに8カ所存在する最高位の王室仏教寺院「ウォラマハーウィハーン」のひとつです。ウォラマハーウィハーンには、ヴィハーンと呼ばれる大規模な本堂をはじめ、重要な建築物が含まれています。ワット・プラ・マハタート寺院の中心には大仏舎利塔があり、仏教における聖典である三蔵(経蔵、律蔵、論蔵。ティピタカとも)の規定に従って、仏舎利塔の南北に僧侶の居住区が設けられています。
地域: 東・東南アジア / 国名: タイ王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)(vi)
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ノルマンディー上陸作戦の海岸群(1944年)

Beaches of the D-Day Landings, Normandy, 1944
ノルマンディー上陸作戦の海岸群(1944年)
第二次世界大戦中の1944年6月6日、フランス北西部にあるノルマンディー地方の海岸に、空と海から約16万人の連合軍兵士が上陸しました。西ヨーロッパをナチス・ドイツの占領から解放することを目的とするノルマンディー上陸作戦(オーバーロード作戦)の始まりでした。作戦は、英仏海峡に面したセーヌ湾の海岸への空挺降下作戦を皮切りに、ドイツ軍が築いた防衛線「大西洋の壁」への大規模な航空・艦砲攻撃が行われました。その後、ユタ、オマハ、ゴールド、ジュノー、ソードの5つの海岸への上陸作戦が展開されました。6月6日の作戦決行日は「D-Day」と呼ばれ、第二次世界大戦の重要な転換点のひとつとなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (vi)
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ボマとバディンギロにおける動物の渡りの景観

Boma-Badingilo Migratory Landscape
ボマとバディンギロにおける動物の渡りの景観
南スーダンの南東部に位置するボマ国立公園とバディンギロ国立公園、および2つの公園を結ぶ生物回廊の、約11万2,000㎢の範囲にまたがる遺産です。一帯には、広大なサバンナや湿地、氾濫原、季節的に冠水する草原、疎林、低木林などさまざまな自然環境が広がっています。これらの自然環境は、雨季にソバト川、ピボール川、カンゲン川流域で発生する洪水によって形成されており、野生動物にとって重要な採食地や生息地となっています。また、この地域に生息する有蹄類は、季節ごとに大移動を行います。2023~2024年に行われた調査の結果、一帯を移動する有蹄類はおよそ600万頭にも及ぶことが分かり、陸生哺乳類の移動としては世界最大規模とされています。なかでも、アンテロープの仲間であるシロミミコーブ、ティアンダマリスクス、モンガラガゼルは大規模な移動を行うことで知られています。
地域: アフリカ / 国名: 南スーダン共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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マンギスタウの岩窟モスク群と関連する聖地群

Rock Mosques and Associated Sacred Sites of Mangystau
マンギスタウの岩窟モスク群と関連する聖地群
カスピ海に面するマンギスタウ半島に位置する、スーフィー(イスラム神秘主義)の宗教指導者に関連する聖地群です。地元では「地下モスク」と呼ばれ、自然の洞窟地形を利用したり、急峻な岩壁を掘削したり、半砂漠地帯の地中を掘り下げるなどして造られました。礼拝堂やミフラーブ(メッカの方向を示す壁の窪み)、瞑想部屋、聖者の墓などを備えた複雑な空間構成をもつものもあります。これらの聖地には、10~20世紀にかけて形成された墓地群が隣接しており、時代ごとに異なる形式の墓や石碑が残されています。中にはイスラム以前の伝統に由来する葬送文化や、地域の伝統的な生活様式と深い結びつきをもつ場所もあります。
地域: 西・南アジア / 国名: カザフスタン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ii)(iii)
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ラングドックのカペー朝の城塞群

Royal Capetian Fortresses of Languedoc
ラングドックのカペー朝の城塞群
フランス南西部、旧カルカッソンヌ地方行政管区内に残る、カルカッソンヌ城、アギラール城、ラストゥール城、モンセギュール城、ペイルペルテューズ城、ピュイローラン城、ケリビュス城、テルム城の8つの要塞群で構成されています。これらはアルビジョワ十字軍(1208~1229年)後、13~14世紀にカペー朝の王たちによって整備された地域防衛システムを代表する要塞群です。オード川流域を中心とする山岳地帯に位置し、石灰岩の尾根や岩峰の頂上に築かれました。要塞に辿り着くには狭い峠道を越えなければならず、防衛上有利な場所に立地しています。北フランスで発展したカペー朝の軍事建築を基礎としながらも、険しい地形に合わせて城壁や塔の配置が工夫され、周囲の景観と一体化するように設計されました。カペー朝で唯一、統一的に計画された防衛網であり、監視と防衛、領土統治を目的として戦略的に配置されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (iv)
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リムフィヨルド西部の硬骨魚類の化石群―始新世前期における進化と気候への適応

The Bony Fish Fossils of the Western Limfjord – Evolution and Climate Adaptation in the Earliest Eocene
リムフィヨルド西部の硬骨魚類の化石群―始新世前期における進化と気候への適応
デンマークのユトランド半島北部、「リムフィヨルド」と呼ばれる海峡に面するモース島とフール島の海岸には、海岸崖が延びています。海や風の侵食によって露出した崖の表面からは、暁新世末と始新世前期(約5,600万~5,460万年前)に海底に堆積した地層と化石が見られます。この時期、「暁新世-始新世温暖化極大」(PETM)と呼ばれる急激な地球の温暖化が発生しました。地球の気温は5~8℃も上昇し、海洋の酸性化も進みました。本遺産は、白亜紀末の大量絶滅後に続く始新世において、現代の硬骨魚類の系譜へとつながる初期の生物がどのように進化し、極端な環境の変化に応答したかを示す、大規模な化石の記録となっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: デンマーク王国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (viii)
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ワディ・ウラヤ

Wadi Wurayah
ワディ・ウラヤ
アラブ首長国連邦東部に延びるハジャル山脈に位置するワディ・ウラヤは、極度に乾燥した環境ながら、約70ヵ所の恒久的な淡水環境が存在する、アラビア半島では希少な場所です。この地域は地形性降水の影響で、国内の他地域よりも降水量が多く、年間降水量は1,870万㎥に達します。一帯は生物多様性ホットスポットとなっており、ラムサール条約湿地、生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)、重要野鳥生息地(IBA)にも指定されています。ワディ・ウラヤでは、動物883種、植物216種が記録されており、その中には少なくとも10種の世界的な絶滅危惧種が含まれています。また、アラビア半島の固有種やハジャル山脈固有の淡水魚なども生息しています。
地域: 西・南アジア / 国名: アラブ首長国連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2026年 / 登録基準: (ix)
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