1~5件を表示中(全5件中)
カイロの歴史地区
Historic Cairo
聖都アブー・メナー
Abu Mena
ヌビアの遺跡群:アブ・シンベルからフィラエまで
Nubian Monuments from Abu Simbel to Philae
メンフィスのピラミッド地帯
Memphis and its Necropolis – the Pyramid Fields from Giza to Dahshur
紀元前28世紀頃から22世紀ぐらいまで続いたエジプト古王国の時代に建設されたピラミッドが、王国の都であったメンフィスの周辺(ギザからダハシュール辺り)に多く残っています。古王国第3王朝のジェセル王はそれまで日干しレンガで造られた小さいマスタバと呼ばれる墓ではなく、不滅の建材である石材を使ったピラミッドを建設しました。彼のピラミッドは方形の石段の四方を拡張し6段重ねた「階段ピラミッド」と呼ばれています。次の第4王朝のスネフェル王は途中で角度が変わる「屈折ピラミッド」や少し赤く見える石材を使った「赤のピラミッド」など在位中に3つもピラミッドを建設しました。そして最大のものは次のクフ王の時代ものです。カイロ近郊のギザの台地には、高さ146m(建設当時は150m以上あったと言われています)のクフ王のピラミッドとカフラー王・メンカフラー王のピラミッドが並び、「ギザの3大ピラミッド」と呼ばれます。しかし、これ以後のピラミッドは小規模化していきました。
ワディ・アル・ヒタン(鯨の谷)
Wadi Al-Hitan (Whale Valley)
首都カイロから西に150km離れた砂漠地帯にある『ワディ・アル・ヒタン(鯨の谷)』では、約4,000万年前のクジラの祖先にあたる海洋動物の化石が多数発見されています。かつてこの一帯には、浅い海が広がり、バシロサウルスと呼ばれる後ろ足のあるクジラ類が生息していました。この地域で発掘された化石は、陸生哺乳類が陸上から海へと生活の場を移して海生哺乳類となり、後ろ足が消えようとする最終段階のもので、生物進化の過程を解明する貴重な証拠となっています。また、その他にもサメの歯やマングローブの根の化石などもこの一帯から出土されています。ワディ・アル・ヒタンは、化石の多さや密集度、そしてその質とともに世界に類例のない場所で、当時の周辺環境や生態学的状態の再現までもが可能なほどとされています。