World Heritage Sites

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国) | 世界遺産一覧

開城歴史遺跡地区

Historic Monuments and Sites in Kaesong
開城歴史遺跡地区
北朝鮮南部にある開城(ケソン)は、10~14世紀まで繁栄した高麗(918~1392年)の都となった場所です。高麗は、新羅を倒して王建が建てた王朝で、モンゴルの支配を受けながらも1392年に朝鮮王朝が出来るまでは朝鮮半島で圧倒的な力を有していました。その都でもあった開城の歴史遺跡地区は、満月台(マンウォルデ)宮殿跡や王建の陵墓、天文・気象観測所であった瞻星台(チョムソンデ)、二つの教育機関や三重の城壁跡など、12の構成資産から成り立っています。教育機関とは、高麗時代の最高学府であった高麗成均館(ソンギュングァン)と、儒教の私塾であった崧陽(スンヤン)書院を指します。
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高句麗古墳群

Complex of Koguryo Tombs
高句麗古墳群
北朝鮮の首都、平壌周辺の高句麗古墳群は、高句麗王国の中・後期にあたる4〜7世紀ごろに建造された63基からなる古墳群で、その多くに美しい壁画が残されています。高句麗は、現在の中国東北部と朝鮮半島にかけて栄えた最強の王国のひとつでした。これまでに中国と朝鮮半島で発見された1万以上の高句麗の古墳のうち、壁画が描かれている古墳は約90か所で、これらの古墳のほぼ半分は世界遺産登録された地域にあります。壁画の図柄は、青龍、白虎、朱雀、玄武を描いた四神図や狩猟図、それに日本の高松塚古墳のものと似た女性像など多岐にわたっています。衣装、食べ物、住居生活、埋葬の習慣、さらには宗教的儀式など、今は消えてしまった高句麗文化の豊かさを伝える証となっています。高松塚古墳やキトラ古墳の壁画との関連性も指摘されており、高句麗王国が日本を含む東アジアに大きな影響を与えていたことを示唆しています。
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金剛山

Mount Kumgang – Diamond Mountain from the Sea
金剛山
北朝鮮南部の江原道(カンウォンド)にそびえ立つ金剛山(クムガンサン)は、朝鮮半島の最高峰である白頭山と並ぶ名山として知られています。標高は約1,600mで、山岳部の「内金剛(ネグムガン)」と「外金剛(ウェグムガン)」、海岸部に位置する「海金剛(ヘグムガン)」に分けられます。金剛山は、氷河の浸食作用によって形成された鋭い峰や深い谷、奇岩などが織りなす複雑な地形が特徴です。また、自然環境も非常に多様で、標高や地形の違いによって様々な植生帯が形成されています。さらに山中を流れる多数の滝は、冬には凍結して幻想的な氷瀑となります。四季折々の気象条件によって変化する自然の美しさから、金剛山は北朝鮮屈指の景勝地となっています。
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