World Heritage Sites

ブルガリア共和国 | 世界遺産一覧

イワノヴォの岩窟教会群

Rock-Hewn Churches of Ivanovo
イワノヴォの岩窟教会群
ブルガリア北東部、ルセンスキー・ロム川の渓谷にあるイワノヴォ村の周辺には、岩をくり抜いて造られた石窟教会や礼拝堂、修道院、修行僧の住居などの複合施設が広がっています。隠者たちがこの地の断崖に自らの住居や教会を掘り始めたのは、12世紀頃のことです。イワノヴォの教会群に描かれたフレスコ画は、14世紀の絵画とブルガリア中世美術における卓越した芸術性と感性を示していて、南東ヨーロッパのキリスト教美術における重要な成果です。
地域: ヨーロッパ / 国名: ブルガリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (ii)(iii)
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カザンラクのトラキア人の古墳

Thracian Tomb of Kazanlak
カザンラクのトラキア人の古墳
ブルガリア中部のカザンラクにあるトラキア人の古墳は、紀元前4世紀末頃のヘレニズム時代のものです。古代トラキア人のオドリュサイ王セウテス3世が建設した首都セウトポリスの近くに位置し、大規模なトラキア人のネクロポリスの一部です。ネクロポリスとは、巨大な墓地や埋葬場所のことです。トラキアの埋葬儀式や文化を表す壁画で飾られていて、これらの壁画は、ブルガリアで最も保存状態の良いヘレニズム時代の傑作です。とりわけ、葬送儀式の様子を描いた天井画は、紀元前6~前3 世紀にかけて花開いたトラキア芸術の最高峰とされ、同時にトラキア人を知る上で重要な史料となっています。まだ多くの謎が残る遺跡でもあります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ブルガリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)
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カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林

Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe
カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林
ヨーロッパの広範囲に広がる10種のブナ原生林は、氷河期後期からの生物進化やブナの分化の過程が知れる貴重な遺産です。ブナの他にもヨーロッパナラをはじめ、絶滅の危機に瀕した80種を含む1,067種の植物や101種の鳥類、73種の哺乳類などが登録地に生息しています。また、広大な森林には、IUCNのレッドリストにも記載されているキンメフクロウも生息しています。2007年にスロバキアとウクライナの世界遺産として登録されましたが、その後、登録範囲が順次拡大されていきました。この地のブナ原生林は、現存するヨーロッパブナ(ファグス・シルヴァティカ)の原生林として世界最大であり、その中には世界最樹高のブナの標木も含まれています。
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スレバルナ自然保護区

Srebarna Nature Reserve
スレバルナ自然保護区
ブルガリア北東部ドナウ川の下流に広がるスレバルナ自然保護区」は、「銀の湖」を意味するスレパルナ湖を中心に、ブルガリアに生息するほぼ全種の鳥類が見られる6㎢の湿原地帯です。プロンズトキやオオサギなどのサギ類を含む100種類の鳥類や、ユーラシアカワウソなど39種類の哺乳類が確認されているほか、両生類や爬虫類も多数生息し、一時は絶滅が危惧された、ペリカンの最大種であるハイイロペリカンが50~100つがいも確認されています。またこの自然保護区は、渡り鳥の飛来路にある重要な湿地でもあり、約80種の渡り鳥に季節ごとの生息地を提供しています。世界的に絶滅の危機に瀕しているコビウとアカガンが越冬するところでもあります。1948年に自然保護区となり、1975年にはラムサール条約の登録地にもなっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ブルガリア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1983年 / 登録基準: (x)
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ネセビルの古代都市

Ancient City of Nessebar
ネセビルの古代都市
ブルガリア東部、黒海に突き出た岩の半島に位置するネセビルは、3,000年以上の歴史を持つ場所で、もともとはメネブリアと呼ばれるトラキア人の集落でした。紀元前6世紀初頭にはギリシャの植民都市となり、主にヘレニズム時代の遺構が今も残っています。その遺構には、アクロポリス(城塞)、アポロン神殿、アゴラ(広場)、そしてトラキア時代の城壁の一部が含まれています。その他にも、中世の聖スタラ・ミトロポリア教会や要塞などがあり、当時ネセビルは黒海西岸で最も重要なビザンツ都市のひとつでした。 
地域: ヨーロッパ / 国名: ブルガリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1983年 / 登録基準: (iii)(iv)
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マダラの騎馬像

Madara Rider
マダラの騎馬像
ブルガリア北東部のマダラ高原には、8世紀から9世紀の前半頃に彫られたとされる、 巨大な騎士のレリーフがあります。レリーフは、高低差が100mある断崖にあり、高さ23mの位置に、縦2.5m、横3mにわたって彫られた巨大なもので、犬を従えた馬上の騎士が、馬にライオンを踏みつけさせている姿が描かれています。制作方法等は未解明です。周囲に残るギリシャ語の碑文から、ブルガリアの英雄であるテルヴェル・ハーンを描いたものと推測されていますが、聖ゲオルギオスという説もあり、定かではありません。この独特なレリーフは、ブルガリアで最初に登録された世界遺産のひとつで、また、ブルガリアのコインにも描かれています。テルヴェル・ハーンは中世ブルガリアの英雄で、ビザンツ帝国皇帝ユスティニアヌス2世を助け、皇帝からカエサルの称号を授かったと伝えられています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ブルガリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (i)(iii)
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リラの修道院

Rila Monastery
リラの修道院
リラの修道院は、10世紀に正教会によって列聖された隠者、イワン・リルスキー(リラのイワン)によって建立され、ブルガリア正教の最重要な修道院です。​彼の隠遁生活と墓所は、後に修道院として発展し、ブルガリア中世の宗教・社会生活において中心的な役割を果たしました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ブルガリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1983年 / 登録基準: (vi)
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