World Heritage Sites

世界遺産一覧

("洞窟"関連)

アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群

Caves of Aggtelek Karst and Slovak Karst
アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群
アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群は、ハンガリーとスロバキアの国境地帯、約567㎢の712の洞窟群で構成され、この地域全体では1,000を超える多様な洞窟が良好な保存状態で残されています。この地域のカルスト地形や白亜紀後期からの数千万年をかけて形成されたと考えており、白亜紀後期から第三紀初期の亜熱帯から熱帯の気候条件から第四紀の氷河期といった様々な条件下におけるカルスト形成のプロセスが保存されています。比較的狭い地域に多様なカルストが集中しており、地質学の研究において貴重な場所となっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スロバキア共和国, ハンガリー / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1995年 / 登録基準: (viii)
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アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群

Evaporitic Karst and Caves of Northern Apennines
アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群
イタリア半島を縦貫するアペニン山脈の北部に位置する蒸発岩カルストと洞窟群からなるシリアル・サイトです。蒸発岩は、海水や湖水などでの鉱物を含んだ水が干上がることにより、水中に溶けた物質が固まってつくられた堆積岩のことです。その多くはカルスト地形を形成し、洞窟が見られます。この地域では洞窟の密度が非常に高く、比較的狭い地域に900以上の洞窟があり、その総延長距離は100㎞を超えています。また、最も深いものでは地下265mに達しています。この一帯では、保存状態の良いカルスト地形が広範囲に存在し、希少な岩石や鉱物が豊富で、16世紀以来、世界中の多くの博物学者や科学者により、蒸発岩カルストの研究が国際的に続けられている貴重な場所となっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (viii)
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アマルフィ海岸

Costiera Amalfitana
アマルフィ海岸
ソレントからサレルノに至る約30kmにわたる絶景の海岸線とその街並みが世界遺産に登録されています。この町は中世初期から漁村群にはじまり、そそり立つ岩壁に沿うように家屋や吊り橋、風の塔などが作られ、町として発展していきました。限られた平坦な土地にはワインになるブドウ畑やレモン畑が作られ、海岸線と町と相まった文化的景観も評価されています。アマルフィは、9世紀から11世紀にかけて海洋貿易によって繁栄した海洋国家でした。イスラムの国々とも貿易を通して交流し、家々が迷路のように路地や階段でつながった様子は、トルコのスークのよう。漁師の守り神・聖アンドレアに捧げられた「アマルフィ大聖堂」や、「聖アンドリュー大聖堂」は「アラブ・ノルマン」様式として知られる東洋と西洋の要素の融合が見て取れます。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (ii)(iv)(v)
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アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器時代洞窟壁画

Cave of Altamira and Paleolithic Cave Art of Northern Spain
アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器時代洞窟壁画
アルタミラ洞窟を含むスペイン北部の18の洞窟では、紀元前3万5000年〜前1万1000年の旧石器時代に洞窟壁画技術が絶頂期を迎えたことを示しています。氷河期末の前1万7000〜前1万3000年頃、西ヨーロッパではマグダレニアンと呼ばれる芸術的到達点が訪れます。しかし、前1万3000年〜前1万1000年頃にかけての気温上昇によって人類の生活スタイルが変化したことで、洞窟美術は衰退していきます。ラス・マデダス洞窟の壁画を最後前1万1000年以降、洞窟壁画は描かれなくなったと考えられています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (i)(iii)
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アルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟:ショーヴェ・ポン・ダルク洞窟

Decorated cave of Pont d’Arc, known as Grotte Chauvet-Pont d’Arc, Ardèche
アルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟:ショーヴェ・ポン・ダルク洞窟
フランス南部アルデシュ川の石灰岩台地に位置するこの洞窟には、オーリニャック期(3万~3万2,000年前)にさかのぼる、世界最古級で最も保存状態の良い具象的な壁画が残されています。この洞窟は、約2万年前の落石によって1994年に発見されるまで閉ざされていたため、ほぼ当時の状態のままに保たれています。これは初期人類の文化的・芸術的伝統を伝える比類のない証拠となっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2014年 / 登録基準: (i)(iii)
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ヴェゼール渓谷の装飾洞窟と先史遺跡

Prehistoric Sites and Decorated Caves of the Vézère Valley
ヴェゼール渓谷の装飾洞窟と先史遺跡
ヴェゼール渓谷は、旧石器時代にさかのぼる147の遺跡と25の装飾洞窟を有する、先史時代の遺跡に恵まれた地域です。工房、原材料採取地、住居跡、狩猟場、埋葬地など、旧石器時代の居住環境を物語る遺跡のほか、50万個以上の火打石や140を超える動物化石、800以上のクロマニョン人の道具などが出土しており、考古学、民俗学、人類学上、重要な研究対象となっています。また、洞窟壁画も、ヨーロッパの先史文明の年代体系を確立する上で重要な役割を果たしています。ここで発見された出土品と壁画芸術は、先史時代の想像を超える高度な文明の存在を示す貴重な証拠なのです。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (i)(iii)
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雲岡石窟

Yungang Grottoes
雲岡石窟
雲岡石窟は、山西省武周山南麓の断崖面の全長およそ1kmの範囲に現存する、252の石窟です。452年に即位した北魏の文成帝が、高僧曇曜(どんよう)の提言に従い、460年に開鑿を行ったのがその始まりです。文成帝は「曇曜五窟」と呼ばれる5つの石窟に、自身を含めた5人の皇帝を模した大仏を建立しました。494年、洛陽に遷都したことを機に造営は終息に向かい、石窟は存在を忘れられていきましたが、1902年に建築家の伊東忠太が建築研究のため中国を訪れ再発見しました。仏像は5万体以上あり、第20窟の如来坐像は傑作とされています。仏像は制作年によって様式が異なり、徐々に中国独自のものになっていった様子がうかがえます。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2001年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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オアハカの中部渓谷にあるヤグルとミトラの先史洞窟

Prehistoric Caves of Yagul and Mitla in the Central Valley of Oaxaca
オアハカの中部渓谷にあるヤグルとミトラの先史洞窟
この遺跡群は、メキシコのオアハカ州中部、トラコルラ渓谷の北斜面に位置し、先史時代の洞窟や岩陰遺跡群で構成されています。ギラ・ナキツ洞窟では、1万年前のウリ科植物の種子が発見されており、これはアメリカ大陸における最古の栽培植物と見なされています。また、同じ洞窟から見つかったトウモロコシの芯の破片は、トウモロコシの栽培を示す最古の証拠であると言われています。この事実は、メソアメリカ文明の興隆を可能にした人間と自然の繋がりを実証しています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2010年 / 登録基準: (iii)
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カールズバッド洞窟群国立公園

Carlsbad Caverns National Park
カールズバッド洞窟群国立公園
アメリカ南西部のニューメキシコ州、グアダルーペ山麓に広がる平原の地下にはカールズバッド洞窟群国立公園があります。この公園では80以上の洞窟が確認されており、総延長は約45㎞、深さは300mを超えます。洞窟内には鍾乳石や石筍、石柱が混在していて、その豊富さや多様性、美しさによって神秘的な空間が広がっています。なかでも「ビッグルーム」と呼ばれる場所は長さ約1220m、幅約191m、高さ約78mもあり、サッカー場6面分に相当するといわれる世界最大級の地下空間です。また、「グリーン・レイク」と呼ばれる地下湖もあります。ここは現在も進行中の地質学的プロセスによって希少な鍾乳石が形成され続けている世界でも数少ない場所の一つです。そのため、科学者はほとんど手つかずの環境で地質学的プロセスを研究することができます。さらに洞窟内には推定で100万匹を超えるコウモリが生息しており、地上部分でも約800種の植物が生息するなど豊かな生態系が広がっています。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1995年 / 登録基準: (vii)(viii)
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カディーシャ渓谷(聖なる谷)と神の杉の森(ホルシュ・アルツ・エルラブ)

Ouadi Qadisha (the Holy Valley) and the Forest of the Cedars of God (Horsh Arz el-Rab)
カディーシャ渓谷(聖なる谷)と神の杉の森(ホルシュ・アルツ・エルラブ)
レバノン国旗には同国の象徴であるレバノン杉が描かれています。〝神の杉〟と言われるこの樹木の数少ない群生地がカディーシャ渓谷です。この渓谷は国を南北に貫くレバノン山脈の北側に広がっており、それは険しい岩山と崖から成る景観です。ここはまた、キリスト教が伝播していく最初期に、求道者たちが隠れ住んだ場所の一つで、それはやがてマロン派という東方典礼カトリック教会の一派の拠点になりました。また、迫害から逃れる他教派の人々の避難所としても機能するようになりました。
地域: 西・南アジア / 国名: レバノン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (iii)(iv)
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カルメル山の人類の進化を示す遺跡群:ナハル・メアロット/ワディ・エル・ムガラ洞窟

Sites of Human Evolution at Mount Carmel: The Nahal Me’arot / Wadi el-Mughara Caves
カルメル山の人類の進化を示す遺跡群:ナハル・メアロット/ワディ・エル・ムガラ洞窟
カルメル山脈西斜面にある本遺跡群は、タブーン、ジャマル、エル・ワド、スフールの4つの洞窟から構成されています。90年にわたる考古学的研究の結果、この54ヘクタールの敷地から、前期旧石器時代のアシュール文化から後期旧石器時代に至るまで、少なくとも50万年にも及ぶ人類の進化を示す文化堆積物が発見されました。これは世界でも類を見ない長期的な文化の連続性を示すもので、南西アジアにおける初期の人類の記録となっています。本遺跡は、人類進化全般、特にレバント地方の先史時代に関する極めて重要な遺跡となっています。
地域: 西・南アジア / 国名: イスラエル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (iii)(v)
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キーウ:聖ソフィア聖堂と関連修道院群、キーウ・ペチェルーシク大修道院

Kyiv: Saint-Sophia Cathedral and Related Monastic Buildings, Kyiv-Pechersk Lavra
キーウ:聖ソフィア聖堂と関連修道院群、キーウ・ペチェルーシク大修道院
9~13世紀にキリスト教圏の東端で栄えたキエフ大公国(キーウ・ルーシ)が首都キーウに残したキリスト教関連の建築物群です。キエフ大公国は10世紀末にギリシャ正教を国教として公認し、ビザンツ様式の教会や修道院が数多く建てられました。キーウの中心部にある聖ソフィア聖堂はキーウ・ルーシ全盛期の11世紀にヤロスラフ賢公によって建設されたキーウ最古の聖堂です。後にロシア各地の聖堂建築に影響を及ぼしたことから、「ロシア聖堂の母」と呼ばれます。郊外の高台に立つキーウ・ペチェルーシク大修道院はやはり11世紀に建設され、宗教・学問・教育の広い分野で中世ロシア有数の「知の中心」でした。13世紀にモンゴル軍により破壊されましたが、19世紀になって再興されました。世界遺産には、ペレストヴォ地域にある救世主聖堂も併せて登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1990年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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グヌン・ムル国立公園

Gunung Mulu National Park
グヌン・ムル国立公園
ボルネオ島マレーシア領サラワク州内にある「グヌンムル国立公園」は、豊かな生物多様性で知られる熱帯カルスト地帯です。標高約2,370mのムル山を中心とする地域には、総延長295㎞にもなる巨大洞窟群が連なっています。ここにある「サラワク・チャンバー」という世界最大の地下空洞は、大型旅客機が40機も収まるほどの巨大空間です。高さ150mの入口をもつディア洞窟では、夕方になると数百万匹のコウモリがいっせいに空へ飛び立っていきます。また、アジア最長のクリアウォーター洞窟群では、あらゆる種類の鍾乳石も見られます。17の植生帯があるこの公園には、約3,500種もの維管束植物が生息しています。特にヤシが豊富で109種が記録されており、世界有数の生息地の一つです。
地域: 東・東南アジア / 国名: マレーシア / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)(x)
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ゴーハムの洞窟群

Gorham's Cave Complex
ゴーハムの洞窟群
ゴーハムの洞窟群は、イベリア半島南端のイギリスの海外領土であるジブラルタルにあります。その南側の海岸近くに、「ジブラルタルの岩」と呼ばれる石灰岩でできた岩山があります。西側は緩やかな斜面になっていますが、東側は海岸沿いに切り立った断崖となっていて、その下にゴーハム、ヴァンガード、ハイエナ、ベネットと名付けられた4つの洞窟群があります。これらの洞窟は、旧人であるネアンデルタール人が、10万年以上に渡って居住していた証拠となっています。そこからはは、彼らが鳥や海獣類を食べていたことや、装飾に羽毛を用いたことがわかっています。また岩に刻まれた抽象的な模様も発見されていて、ネアンデルタール人の文化や風習を伝えています。
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ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観

Gobustan Rock Art Cultural Landscape
ゴブスタン・ロック・アートの文化的景観
アゼルバイジャン中部の半砂漠地帯に位置するゴブスタンは、巨石に彫られた岩絵の宝庫です。1930年に発見され、その後本格的な調査が行われました。最終氷期以降、数万年にわたって描かれた保存状態の良い岩絵が6,000点以上残されており、有史以前の狩猟の様子や動物、植物、生活様式などが表現されています。写実的な描写を特徴とするこれらの絵には、当時この地が湿潤だった時代に生息していたと考えられるスイギュウやヤギなどの野生動物、実物よりも大きく描かれた人間、船などが題材となっています。狩猟の場面や、シカなどの動物を生贄とした宗教的あるいは呪術的な集団儀式の様子を描いたものもあり、先史時代の人々の生活様式や信仰形態を伝えています。また、この一帯には最終氷河期以降、旧石器時代後期から中世にかけてこの地に暮らしていた人々の洞窟住居や埋葬地などの遺跡も点在しています。
地域: 西・南アジア / 国名: アゼルバイジャン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2007年 / 登録基準: (iii)
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サガルマータ国立公園

Sagarmatha National Park
サガルマータ国立公園
標高8,848mの世界最高峰サガルマータ(チベット語:チョモランマ、英語:エヴェレスト)を中心とした国立公園で、登録範囲の1,244㎢には壮大な山々や氷河、深い渓谷が広がっており、ユキヒョウやジャコウジカ、レッサーパンダといった希少動物も生息している。また、公園内の標高3,500~5,000m付近には2,500人を超えるシェルパ族の共通地域となっています。500年以上にもわたってこの地域に居住している彼らは、動物の狩猟や屠殺の禁止、あらゆる生き物への畏敬の念といった文化や慣習を受け継いでおり、国立公園の保全にも大きく貢献しています。
地域: 西・南アジア / 国名: ネパール / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (vii)
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サンフランシスコ山地の洞窟壁画

Rock Paintings of the Sierra de San Francisco
サンフランシスコ山地の洞窟壁画
サンフランシスコ山地の洞窟壁画は、バハ・カリフォルニア半島、エル・ビスカイノ生物圏保護区内に位置する、世界有数の岩絵が残る遺跡です。岩絵は紀元前1100~後1300年ごろまでこの地域に暮らしていた先住民によって描かれ、スペインの植民地以前の歴史を残す重要な場所でもあります。岩絵は非常に良好な状態で残っており、人間や動植物が写実的に描かれていると同時に、抽象的な絵も赤や黄色、オレンジ、白、黒など天然素材から生成された顔料で色彩豊かに描かれています。一部の壁画は非常に高い位置や岩の張り出し部分に描かれ、その巨大さが強調されているなど、さまざまな技法が用いられています。さらに洞窟内には顔料を混ぜるためのパレットとして使用されたと考えられる、岩の窪みなども残っています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (i)(iii)
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シュコツィアンの洞窟群

Škocjan Caves
シュコツィアンの洞窟群
スロベニア南西部のクラス高原に位置する413万㎢にも及ぶ保護区で、世界最大級の地下河川渓谷の一つでもある、類い希な石灰岩洞窟群です。この壮大な地下渓谷は、クロアチアとの国境付近を源流とするレーカ川が石灰岩を削って作り上げた地形で、レーカ川はシュコツィアン村のすぐ東側で一旦地下に入り、村のすぐ西側にあるヴェリカとマラと呼ばれる二つの大きなドリーネで顔をのぞかせた後、アドリア海の最深部のトリエステ湾にそそぐティマヴォ川の水源となるまで約30㎞以上も地下を流れていきます。長さ3.5km、幅10~60m、高さ100mを超えるシュメチャ川をはじめとする地下渓谷の延長は6kmにも及び、多数の地下空間を形成しています。中でも最大のマルテルホールは容積約220万㎥を誇り、スロベニアで発見された最大の地下空間であり、世界でも最大級の地下空間の一つと考えられています。また、洞窟群とその周辺地域は、カルスト地形の主要な場所となっており、「カルスト」や「ドリーネ」の語源としても知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スロベニア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (vii)(viii)
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シュルガン・タシュ洞窟の岩絵群

Rock Paintings of Shulgan-Tash Cave
シュルガン・タシュ洞窟の岩絵群
シュルガン・タシュ洞窟は2025年に新規登録された文化遺産でロシアの南西側、ウラル山脈南部のバシコルトスタン共和国に位置する遺産です。バシコルトスタン共和国の首都ウファから南へ200㎞ほどのところにあり、ベラヤ川とシュルガン川に近いカルスト山塊の中に位置しています。洞窟内の2層にわたる広大なホールと深い部屋が特徴的な造りとなっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)
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スマトラの熱帯雨林遺産

Tropical Rainforest Heritage of Sumatra
スマトラの熱帯雨林遺産
スマトラ島の南北に広がる3つの国立公園、北部のグヌン・ルセル国立公園、中部のケリンチ・セブラ国立公園、南部のブキット・バリサン・セラタン国立公園が世界遺産に登録されており、これらには「スマトラのアンデス」として知られるブキット・バリサン山脈が連なっています。その特徴は山岳地帯だけでなく、東南アジアで最も標高が高いと言われる湖をはじめとし、緑豊かな熱帯雨林の中に数多くの滝や洞窟等が広がることで、その自然美は特に評価されています。そして多様な生物の生息地でもあり、例えばグヌン・ルセル国立公園では、世界最大の花とされるラフレシアを含め、植物は少なくとも92の固有種が確認されているほか、絶滅危惧オランウータンの生息地にもなっています。2009年に発生したスマトラ沖地震で沿岸部から高山地帯まで大きな被害を受け、2011年に危機遺産リストに登録されました。
地域: 東・東南アジア / 国名: インドネシア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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聖山スレイマン・トー

Sulaiman-Too Sacred Mountain
聖山スレイマン・トー
キルギスのフェルガナ渓谷のオシ市に位置するスレイマン・トーはイスラーム以前から信仰されていた聖なる山です。この山は中央アジアシルクロードの重要な街道の交差点に位置しており、旅人にとっては灯台の役割を果たしていました。スレイマン・トーはイスラーム以前からも信仰の対象とされていて、また、イスラーム以前とイスラームの文化がうまく融合した結果、さまざまな遺跡や建築物が残っているところが非常に特徴的だと言えるでしょう。
地域: 西・南アジア / 国名: キルギス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2009年 / 登録基準: (iii)(vi)
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タスマニア原生地帯

Tasmanian Wilderness
タスマニア原生地帯
オーストラリア大陸の南に位置するタスマニア島は、かつてゴンドワナ大陸の一部でオーストラリアと陸続きだった島です。2万1,000年前頃に、海水面の上昇によって本土と海峡で隔てられました。タスマニア島では、太古の姿を保った植物や独自の進化を遂げた動物が見られます。1982年に自然遺産として世界遺産登録されましたが、1989年には文化遺産の価値も認められて、複合遺産になりました。氷河の流動によって大地が浸食され、平坦な山頂や荒々しい斜面、多数の湖が誕生し、世界最大規模の壮観な原生地帯だといわれています。世界遺産には7つの国立公園にまたがる、総面積約1万5,842㎢のエリアが登録されています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)(vii)(viii)(ix)(x)
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済州火山島と溶岩洞窟群

Jeju Volcanic Island and Lava Tubes
済州火山島と溶岩洞窟群
韓国最南端の火山島である済州島は、漢拏山自然保護区、城山日出峰、拒文岳溶岩洞窟群の3地域が世界遺産に登録されています。これらの地域は、総面積約188.5㎢にわたります。済州島は約120万年前に誕生した火山島で、標高1,950mの漢拏山が韓国最高峰としてそびえ立っています。周辺には火山活動によって生まれた滝や奇岩、火山湖など、息を呑むような景観が広がっており、高山植物の宝庫でもあります。また、拒文岳の噴火により約30万〜10万年前に形成された拒文岳溶岩洞窟系は、その長さと複雑さから「世界で最も優れた洞窟システム」と評されています。これらの地域は、地球の形成と進化に関する重要な証拠であり、自然の壮大さを感じさせてくれます。
地域: 東・東南アジア / 国名: 大韓民国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2007年 / 登録基準: (vii)(viii)
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チャン・アンの景観関連遺産群

Trang An Landscape Complex
チャン・アンの景観関連遺産群
ベトナム北部、紅河デルタ地帯の南端に位置するチャン・アンには、石灰岩の岩や鍾乳洞からなる熱帯カルスト地形が広がっています。降水量年平均2,000mm超の湿潤な環境で、塔状の岩峰(タワーカルスト)、円錐状の丘陵や岩山(円錐カルスト)が形成され、円錐カルスト間には多角形の窪地(コックピット)が見られます。岩山の下には洞窟があり水が流れ込んでいて、高所の洞窟群からは、人類が3万年以上の年月をかけて気候や環境の変化に適応し、居住してきたことが分かっています。10~11世紀のベトナムの古都ホア・ルーも含まれ、寺院や小集落、水田地帯なども登録されています。
地域: 東・東南アジア / 国名: ベトナム社会主義共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2014年 / 登録基準: (v)(vii)(viii)
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ドゥルミトル国立公園

Durmitor National Park
ドゥルミトル国立公園
モンテネグロ北部のドゥルミトル山地にあるドゥルミトル国立公園は、氷河によって形成され、河川と地下水流によって深く刻まれた息をのむような自然の美しさを持っています。その中でも、ヨーロッパで最も深い峡谷であるタラ川の渓谷は60km以上に及び、ダムや道路の影響をほとんど受けていない数少ない渓谷の一つとして、比類ない景観の多様性と魅力を誇ります。高原やなだらかな丘陵地帯に広がる高山草原が、高く険しい峰々の背景と対照をなし、深い森と氷河湖が多様な景観に彩りを加えています。
地域: ヨーロッパ / 国名: モンテネグロ / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (vii)(viii)(x)
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敦煌の莫高窟

Mogao Caves
敦煌の莫高窟
莫高窟は、中国甘粛省敦煌市郊外にある仏教遺跡で、五胡十六国時代の前秦(351~394年)の4世紀半ばから元代の13世紀までのおよそ1,000年にわたって造営された、世界最大級の仏教石窟寺院です。鳴沙山の東側断崖面の南北1,700mには735の石窟があり、そのうち492の石窟が保存されています。敦煌の歴史は、前漢(前202~後8年)の武帝が辺境の軍事拠点として築いたことに始まり、シルク・ロードの中継地点として発展しました。莫高窟が掘り始められたのは、366年のことで、西方出身の仏僧・楽僔が築いたとされています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi)
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ナハニ国立公園

Nahanni National Park
ナハニ国立公園
世界で最初に世界遺産登録された12件のうちの一つとしても知られるナハニ国立公園は、カナダのノースウエスト準州にあり、47万haの手つかずの自然景観が残されています。サウス・ナハニ川は北アメリカでもっとも荒々しい川の一つで、上流ではゆったりと流れていますが、落差100mのヴァージニア滝を過ぎると岩を削る急流となり、渓谷が連続する地帯を蛇行しながら進んでいきます。場所によって大きく表情を変えるサウス・ナハニ川の流れが独特の景観をつくり出し、深い渓谷、巨大な滝、壮大なカルスト地形、そして洞窟群を有しています。
地域: 北米 / 国名: カナダ / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1978年 / 登録基準: (vii)(viii)
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ニア国立公園の洞窟群の考古学的遺産

The Archaeological Heritage of Niah National Park’s Caves Complex
ニア国立公園の洞窟群の考古学的遺産
ボルネオ島の西海岸に位置する「ニア国立公園」には、熱帯雨林と石灰岩に囲まれた巨大な洞窟群があります。ここは5万年にわたる人と熱帯雨林との関わりを示す証拠が数多く残されている遺産です。石器や装飾品など数々の考古学的遺物のほか、東南アジア最古の人骨も見つかっています。また、〝死者の舟〟と呼ばれる舟形の棺が見つかった洞窟には、赤いヘマタイトで描かれた先史時代の岩絵が発見されています。そこに描かれているのは、戦士や狩人を表現していると推測される人物や、周辺の森に生きる動物、そして、死んだ人の魂を死後の世界へ運ぶ舟です。これらは、当時の生活様式や複雑な葬送儀礼を今の私たちに伝えるものです。この遺産は、東南アジア島嶼地域での人類の発展過程や文化、自然環境適応力についての理解を深める上で、重要な手がかりとなっています。
地域: 東・東南アジア / 国名: マレーシア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (iii)(v)
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ニンガルー・コースト

Ningaloo Coast
ニンガルー・コースト
オーストラリア西海岸に位置し、東インド洋沿岸と乾燥した海岸が美しい陸と海の景観を構成しています。海洋と陸地を合わせて約70万㏊の広大なエリアに、海洋部には大陸棚や沿岸のサンゴ礁「裾礁」などがあり、陸上部は乾燥地帯のケープレンジ半島のほか、カルスト地形や地下洞窟、張り巡らされた地下水路があります。そのような多様な自然環境が、海洋、陸上の生物多様性の豊かさを支えています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2011年 / 登録基準: (vii)(x)
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バンディアガラの断崖

Cliff of Bandiagara (Land of the Dogons)
バンディアガラの断崖
マリ共和国、サハラ砂漠南端に位置する『バンディアガラの断崖』は、ニジェール川に面した500mの高さの崖が約150㎞も連なります。砂岩の台地、断崖、平野にはドゴン族の集落が点在し、登録範囲には289の村があります。サンガ村とその周辺では13万人、マリ国内全体では約70万人が暮らしています。特に、断崖に張り付くように建てられた民家や穀物倉は非常にユニークな景観です。ドゴン族は15世紀以降、この地に住み着くようになりました。彼らは、すべての源である「アンマ」という神を信仰し、独自の神話に基づいた生活を営んでいます。
地域: アフリカ / 国名: マリ共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1989年 / 登録基準: (v)(vii)
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