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古代のキリスト教の巡礼地で現在もコプト教の聖地
エジプト北部地中海岸のアレクサンドリアの南西45kmにある、古代エジプトにおけるキリスト教巡礼の中心地で、原始キリスト教の流れをくむコプト教の聖地です。3世紀にはローマ帝国によるキリスト教弾圧が強まり、ここで聖者メナスが殉教しました。その埋葬地がここです。キリスト教が後任された後、ビザンツ帝国歴代皇帝の庇護を受け、4~5世紀にかけ巡礼地として発展しました。しかし、8世紀以降はイスラム勢力がここを支配し、10世紀には砂漠の民ベドウィンにより破壊され、13世紀には放棄されました。
地下水位の上昇により遺跡は危機的状況にあった
20世紀になって砂の中から発見されたこの遺跡には、聖堂や礼拝堂など初期キリスト教の聖地のにぎわいを伝える建物跡や、巡礼者のための宿泊設備なども残っており、往時の様子がよくわかります。しかし、周辺地の干拓事業などにより地下水位の上昇が見られ、粘土質の土壌の液状化や地盤軟化により崩壊の危機にありました。2001年から危機遺産に指定されていましたが、その後の排水方式の改善や管理計画の策定が評価され2025年には危機遺産を脱することができました。
アクセス
エジプト北部のアレクサンドリアから車で約1時間。タクシーやレンタカーが一般的で、公共交通機関は整備されていない。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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アクセス
エジプト北部のアレクサンドリアから車で約1時間。タクシーやレンタカーが一般的で、公共交通機関は整備されていない。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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