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テキーラの原料のアオノリュウゼツランの栽培・加工施設
メキシコ中西部のテキーラ地方には蒸留酒のテキーラの原料となるアオノリュウゼツランの高地が広がっています。テキーラ生産を始めたスペイン人の影響で、現在ものこる蒸留所にはバロック様式の装飾がみられることもあります。この地域ではリュウゼツランの栽培とリュウゼツランを発酵、蒸留する大規模な蒸留所をそなえた独特な景観も広がっています。この地は19~20世紀のテキーラの国際的な消費量の増加による繁栄やリュウゼツラン文化の国民的アイデンティティの一部とみなされています。
厳格な基準をクリアして認められるテキーラ
テキーラはアオノリュウゼツランを発酵、蒸留してつくられます。製品にテキーラとつけるにはメキシコ公式のテキーラ規格の基準をクリアする必要があります。規格には生産地や製造方法等の規定が定められています。テキーラは複数のリュウゼツラン種の糖を使用したものと、100%アオノリュウゼツラン由来の糖を使用したものとの2つのカテゴリーに分けられます。前者は少なくとも全体の51%はアオノリュウゼツラン由来の糖を使用する必要があります。また熟成度によるクラス分けもあります。
2,000年以上の歴史を持つリュウゼツラン文化
リュウゼツランは古代から先住民に様々な方法で利用されてきました。リュウゼツランの葉の繊維は布地の製造や道具の製造に用いられました。またリュウゼツランの棘は針として使用されていました。リュウゼツランの芯(リュウゼツランパイナップル)からは果汁や蜂蜜を採取していました。16世紀にスペイン人がやってくると現地のリュウゼツラン文化とヨーロッパの酒製造が融合し、最初の発酵ジュース(ワイン)であるメスカルテキーラワインが製造されました。この地の2~9世紀に栄えた先住民のテウチトラン文化も世界遺産に登録されています。
アクセス
グアダラハラから車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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グアダラハラから車で約1時間。
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筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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