アグリジェントの考古地区
ほぼ完全な姿で残るコンコルディア神殿

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : イタリア共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 1997年 登録基準 : (i) (ii) (iii) (iv) 遺産の面積 : 9.34㎢ バッファ・ゾーン : 18.69㎢ 座標 : N37 17 23 E13 35 36

about

神々が宿る壮大な植民都市遺跡

イタリアのシチリア島西部にある『アグリジェントの考古地区』は、紀元前6世紀に「アグラガス」という名で建設された古代ギリシャの植民都市の遺跡です。人口は約30万人ほどだったと言われ、紀元前406年にフェニキア人の都市であるカルタゴに滅ぼされるまで、約150年以上繁栄しました。その美しさに関しては、当時の叙情詩人であるピンダロスに、「人間が建設した最も美しい町」と言わせるほどでした。古代遺跡は、地中海を見下ろすアクロポリスにあり、「神殿の谷」と言われる一帯には、約20のギリシャ神殿がほぼ一直線状に並んでいます。

ほぼ完全な姿をとどめる神殿

紀元前5世紀に建造された、平和の神を祀るコンコルディア神殿は、現在でもほぼ完全な姿で残っています。正面に6本、側面に13本の重厚なドーリア式の円柱があり、当初は鮮やかな漆喰で塗られていたとされています。かの『アテネのアクロポリス』のパルテノン神殿とほぼ同時期に建造されており、また円柱の様式も同じです。その他、未完成ながら、完成すればおそらく古代ギリシャ最大級の規模になったと予想されるユピテル神殿や、1924年にイギリスの考古学者であるハワード・キャッスルが復元した、この地域最古のヘラクレス神殿なども有名です。このようにかつての古代ギリシャの繁栄を伝えてくれる遺跡ですが、コンコルディア神殿は6世紀にキリスト教の聖堂として転用されたため、初期キリスト教の要素も少なからず残っています。

ヘラ・ラシニア神殿
「神殿の谷」にあるヘラ・ラシニア神殿。紀元前5世紀にカルタゴの攻撃により火災被害を受けた(©Restuccia Giancarlo/Adobe Stock)

アクセス

シチリア島のパレルモから電車で約2時間半。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 1997年
登録基準 : (i) (ii) (iii) (iv)
遺産の面積 : 9.34㎢
バッファ・ゾーン : 18.69㎢
座標 :N37 17 23 E13 35 36

アクセス

シチリア島のパレルモから電車で約2時間半。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。