アル・ヒジルの考古遺跡(マダイン・サレハ)
4つの墓地のひとつ、ジャバル・アル・アフマル墓地の通称“双子の墓”

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : サウジアラビア王国 分類 : 文化遺産 登録年 : 2008年 登録基準 : (ii) (iii) 遺産の面積 : 16.212㎢ バッファ・ゾーン : 16.5934㎢ 座標 : N26 47 1 E37 57 18

about

ペトラ以南でナバテア文明最大の遺跡

以前は「ヘグラ」の名称で呼ばれていたこの「アル・ヒジルの考古遺跡」は、サウジアラビアで最初に登録された世界遺産です。紀元前1世紀から紀元後1世紀ごろにかけて栄えた遊牧民族のナバテア人が築いた街で、預言者サレハの名から「サレハの街」と呼ばれています。同じナバテア人によるヨルダンのペトラ遺跡より南に現存するナバテア文明の中では最大の遺跡です。4つの大規模な墓地があり、装飾された94基の墓石群のほか、神殿、用水路や貯水槽などの遺跡が良好な状態で保存されています。また、ナバテア文明以前の洞窟画や碑文も約50発見されており、これらは紀元前3~前2世紀頃にこの地に住んでいたリヤーン人のものであると考えられています。

ナバテア人の高度な建築・水利技術の証

この遺跡では、砂岩に直接切り込まれた装飾、ファサードを持つ保存状態の良い墓が、観光名所としても有名です。アラビア半島、地中海、アジアを結ぶ交易路上、古代のさまざまな文明の出会いの場に位置していたことから、多様な装飾および建築的影響(アッシリア、エジプト、フェニキア、ヘレニズム)が見られます。また、複数の古代言語(リヒャン、タムディック、ナバテア、ギリシャ、ラテン)を残す遺跡としても高い価値を有しています。さらに岩だらけの地面に多数の井戸があり、その井戸は今も使用されています。ナバテア人が高い建築技術だけでなく、農業目的の水利技術にも精通していたことを示しています。

アクセス

首都リヤドから最寄りのアル・ウラー空港への直行便が運航。アル・ウラーの市街地から遺跡までは車で約20~30分。

執筆協力者PROFILE

元NHK解説委員/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

中央大学文学部卒業。慶應義塾大学大学院修了(MBA)。元民放ニュースキャスターで、NHKに転職後、解説委員として世界遺産の価値や課題を取材・解説。学芸員、防災士の資格をもつ。文化審議会文化政策部会の委員を務めた(15〜22期)。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 2008年
登録基準 : (ii) (iii)
遺産の面積 : 16.212㎢
バッファ・ゾーン : 16.5934㎢
座標 :N26 47 1 E37 57 18

アクセス

首都リヤドから最寄りのアル・ウラー空港への直行便が運航。アル・ウラーの市街地から遺跡までは車で約20~30分。

執筆協力者PROFILE

元NHK解説委員/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

中央大学文学部卒業。慶應義塾大学大学院修了(MBA)。元民放ニュースキャスターで、NHKに転職後、解説委員として世界遺産の価値や課題を取材・解説。学芸員、防災士の資格をもつ。文化審議会文化政策部会の委員を務めた(15〜22期)。