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キリスト教の異端の一派が拠点としていた地
フランス南西部にある『アルビの旧市街』は、13世紀にキリスト教の異端とされたカタリ派(アルビジョワ派)の拠点の一つでした。当時、ヨーロッパでは十字軍運動が展開されており、フランス王フィリップ2世が、1209年に教皇庁の支持のもと、カタリ派を撃破するために「アルビジョワ十字軍」を結成しました。カタリとは「清純者」を意味し、ペルシア起源のマニ教の影響を受けた思想を持っていました。彼らは過激に教会制度を批判したため、異端とみなされたのです。カタリ派は1229年のルイ9世の時に殲滅させられてしまい、この地はカトリック教会が支配する司教座都市となりました。司教座都市とは、キリスト教の大司教や司教が置かれた都市のことであり、宗教・政治的に重要な地位を占めました。
世界最大のレンガ造りの教会
地元の焼成レンガを使用したさまざまな建築物が残りますが、最も注目されるのが、世界最大のレンガ造りの教会建築であるサント・セシール大聖堂でしょう。約200年の歳月をかけて1482年に完成した大聖堂であり、高さは約113mと、旧市街で最も高い建築物の一つとなっています。南フランス独特のゴシック様式で作られており、その外観はまるで要塞のようです。また、13世紀から14世紀にかけてつくられたベルビー宮殿も著名であり、13世紀の司教ベルナール・ド・カスタネの命で建てられました。なお、現在はアルビ出身の画家であるトゥルーズ・ロートレックの美術館としても使用されています。その他、11世紀につくられたポン・ヴィユー(古い橋)や、6世紀の初代アルビ司教である聖サルヴィを記念してつくられたサン=サルヴィ教会なども存在感があります。このようにアルビは、異端派から始まった都市を司教座都市に一新させたことで、中世から近世にわたり繁栄を続けました。
アクセス
トゥールーズから列車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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トゥールーズから列車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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