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天然の港、真水の供給、防御にも最適な環境
ポルトガル本土から飛行機で約2時間半、北大西洋に浮かぶアゾレス諸島は9つの島から成る火山群島です。15世紀初頭にポルトガル人が発見し、植民地としました。この群島の中心部、テルセイラ島にある「アングラ・ド・エロイズモ」は、大航海時代に、欧州と新大陸、アフリカ西海岸とを行き交う船の寄港地として栄えた港湾都市です。ここは、天然の港に恵まれ、航海に欠かせない真水の供給が可能であったこと、防御に最適な環境であることなど、港湾都市としての要素を備えていました。そして、戦略的にも有利なロケーションにあったことから、19世紀に蒸気船が登場するまで、新大陸への中継地として発展しました。
海賊や列強諸国の強襲に備えた要塞
碁盤の目のようにつくられた街は、大西洋から容赦なく吹き付ける風を少しでもやわらげるよう工夫した設計になっています。当時イベリア半島からアフリカなどへ航行する船は、この港町に寄港することが義務付けられていたため、船着き場にはさまざまな商品が積み下ろされることも多々ありました。今も街に残る要塞は、海賊や列強諸国の強襲から街を防衛するために不可欠なものでした。400年以上の歴史を有するサン・セバスティアン要塞や、スペイン人の支配下で建設されたサン・フェリペ要塞は、軍事建築の傑作とされています。
大地震で街の建造物は無惨な姿になるも…
1980年1月1日、テルセイラ島を大地震が襲いました。11秒続いた大きな揺れは、アングラ・ド・エロイズモの歴史的建造物を無惨な姿に変えました。16世紀建造のレデントール・デ・セ大聖堂は、左右にある2つの塔が印象的なバロック様式の建物ですが、震災の翌々年に1つの塔が崩壊してしまいました。さらに追い打ちをかけるように、1983年には大聖堂は大規模な火災に見舞われ大打撃を受けました。しかし、後にこの大聖堂は立派な姿に修復され、往時の様子を今に伝えます。1543年に大司教座が置かれて以来、大聖堂は街の人々にとって生活の中心的な存在です。
アクセス
リスボンから飛行機でテルセイラ島のラジェス空港まで約2時間30分。空港からアングラ・ド・エロイズモまではバスで所要約50分。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
アクセス
リスボンから飛行機でテルセイラ島のラジェス空港まで約2時間30分。空港からアングラ・ド・エロイズモまではバスで所要約50分。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
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