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ロドリーゴ作曲『アランフエス協奏曲』の舞台
マドリードの南約30km、タホ川の南岸には15〜18世紀にカスティーリャ王やスペイン王によってつくられた王家の夏の離宮と無数の庭園が今に残されています。アランフエスの文化的景観には、入り組んだ水路が幾何学的にデザインされた景観、自然と人間の営み、都市と農村の生活、森林の野生動物と洗練された建築物など、多様な要素が織り交ぜられています。王家の繁栄を今に伝える離宮と庭園はロドリーゴ作曲の『アランフエス協奏曲』によって世界中に知られました。
周囲の自然と調和する離宮と庭園の風景
離宮は16世紀にフェリペ2世の命により建設が始まりました。設計はマドリードにある世界遺産「エル・エスコリアール修道院」を手掛けた建築家フアン・デ・エレーラです。18世紀になるとフェルナンド6世、カルロス3世、イザベル2世といったフランス王家と同じブルボン家の王たちがヴェルサイユ宮殿に模した宮殿へと改修します。火災により幾度も改修を繰り返してきましたが、白い陶磁器のタイルで覆われた陶磁器の間や、イスラム風の装飾が美しいアラブの間などは現在も失われることなく残されています。さらに、碁盤目状に区画整理された街並みや、タホ川の水を用いた「島の庭園」、アジア風の小屋が残る「王子の庭園」、世界中から集められた植物が栽培された農園など周囲の自然と調和した景観が特徴的です。20世紀になると、この景観を人々に楽しんでもらうために一般向けに開放されました。
アクセス
マドリード「メンデス・アルバロ南バスステーション」からバス(マドリード-アランフェス線)で約50分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
マドリード「メンデス・アルバロ南バスステーション」からバス(マドリード-アランフェス線)で約50分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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