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サファヴィー朝王家の関連建物とさまざまな施設
イラン北西部のアルダビールはイスラム王朝サファヴィー朝の前身であるイスラム教神秘主義(スーフィズム)のサファヴィー教団発祥の地です。ここには16世紀から18世紀初頭にかけてサファヴィー朝王家の関連建物が建設され、複数の王や王族も埋葬されました。この地には霊廟の他にモスク・図書館・学校・公衆浴場・バザール等様々な施設が限られた空間を最大限に活用して建てられており、さながら小さな都市のようです。
スーフィズムの思想を具現化した建築物
1334年にサファヴィー朝の創始者でありスーフィズムの教祖であったシャイフ・サフィ・アッディーンの霊廟が建てられました。そこに至るには7つの区間と8つの門があり、それらはスーフィズムの「7つの段階」と「8つの行い」を表しているなど、スーフィズムの思想を具現化して建造されています。ここはスーフィズム哲学の影響を受けたイル・ハン朝やティムール朝の建築様式など中世イスラム建築の要素を集約している稀有な例です。また、建築物だけでなく、イスラム関連の遺物も状態よく保存されており、その文書コレクションは2023年に「世界の記憶」に登録されました。

イスラム教神秘主義(スーフィズム)とは
9世紀以降イスラム教の世俗化・形式化が進んでいったことを批判し、コーランの内面的な解釈を重視し、もっぱら修行によって自我を滅却、忘我の恍惚の中での神との神秘的合一を究極的な目標とする改革運動です。彼らは、虚飾を廃した印として粗末な羊毛(スーフ)の衣を身にまとっていたため「スーフィー」と呼ばれました。初期のスーフィーたちは人里離れた場所で隠遁生活をしつつ個人個人で修行を行っていましたが、やがて集団で修行を行うようになり、次第に「スーフィー教団」として組織化が進められるようになりました。14世紀に入ると、クルド人系のサフィ・ウッディーンが「サファヴィー教団」を興し、16世紀初頭には王朝(サファヴィー朝)を開くまでに広まりました。
アクセス
郊外にあるアルダビール空港から車で約30分。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
アクセス
郊外にあるアルダビール空港から車で約30分。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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