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先史時代から発展していた官僚制度
トルコ中央部、肥沃なマラティヤ平原に位置するアルスランテペは、紀元前6000年紀には人が住んでいたことがわかる高さ30mの考古学的遺丘です。「ライオンの丘」を意味し、これはヒッタイト時代の遺跡からライオン像が発見されたことに由来因ています。ウルやウルクなどのさまざまな都市国家がメソポタミア地方で出現しますが、それらの都市国家の影響を、アルスランテペは少なからず受けていたことも知ることができます。また、世界最古の文字は、メソポタミア地方でシュメール人が使用していたとされる楔形文字と言われていますが、それよりはるか前にこの地域で、官僚制度が登場したことも判明しています。文字のなかった時代(先史時代)で官僚制度が存在したというのは俄かに信じがたいかもしれませんが、食料の分配や物資の移動を管理するために用いられた何千もの印影が発見されたことから、官僚制度が存在していたことが明らかとなりました。
各層に眠る各時代の遺物
登録範囲に含まれている最古の層は、およそ紀元前4300~前3900年のもので、第8期と言われています。この層では、メソポタミアの都市形成に先立って存在したウバイド文化の影響を受けた陶器が発見されています。また、日干しレンガで作られたアドベ建築を確認できるのも貴重であり、実際にアドベ造りの家屋の遺構が発見されています。続く第7期(紀元前3800~前3400年)の層では、神殿が発見され、またその神殿から大量のボウルが出土しました。このボウルは、為政者が食料を管理・分配していた時に使用されていたことがわかっており、その結果、ある程度の社会システムが成立していことも窺えます。このように、各層でさまざまな時代の遺物が出土しているので、この地域の当時の人々の暮らし方や、支配の方法などが徐々に明らかになりつつあります。古アッシリアやヒッタイトなどの遺跡も含まれているため、アルスランテペは、メソポタミア地方の考古学に欠かせない場所であると言えます。
アクセス
イスタンブルからマラティヤまで飛行機で約1時間40分。マラティヤから車で約20分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
イスタンブルからマラティヤまで飛行機で約1時間40分。マラティヤから車で約20分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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