about
環境の安定により急激に発達した都市
ヨルダンの中西部のバルカ高原にあるサルトは、三つの丘に挟まれた谷の斜面に立体的に展開する都市であり、トランスヨルダン王国の首都でもありました。オスマン帝国のスルタンであるアブデュルメジト1世が1839年に即位すると、タンジマート(恩恵改革)と呼ばれる改革を行った結果、環境が安定し、東地中海沿岸部の商人や職人がこの地に集結し、農村から都市へと発展しました。この地は1860年代から1920年代に「黄金時代」を迎えて、大いに繁栄しました。街の中央部には約650棟の重要な建築物が残り、ヨーロッパのアール・ヌーヴォー様式とネオ・コロニアル様式、そして地元の伝統が融合したものになっています。
さまざまな人が行き交うからこそ生まれたホスピタリティ
サルトは東西の砂漠の中継地でもあったため、さまざまな人がこの地を往来しました。その結果、この地域のベドウィンは互いに助け合い、もてなしを施しました。それを如実に表すのがマダーファと呼ばれるゲストハウスです。ここでは現在でもアラビアコーヒーなどが振る舞われ、訪れる人の心身を癒してくれます。また、タカーフル・イジュティマーイーという社会福祉制度もあり、これはムスリムとキリスト教徒が共生したなかで生まれたホスピタリティ・システムの重要な例です。ムスリムだけでなく、キリスト教徒も住み、互いの文化を尊重しているサルトの情景は、何物にも代え難い価値があると言えるでしょう。
アクセス
首都アンマンから車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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首都アンマンから車で約1時間。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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