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アユタヤ王朝の開花、栄光、崩壊
タイ中部のアユタヤ県に位置する『アユタヤの歴史都市』は、約400年間にわたるアユタヤ王朝の繁栄を象徴する遺産です。アユタヤは1350年に建設され、15世紀にはアンコール朝を滅ぼしてスコータイを併合し、強大な王朝を築きました。この地域は3つの川に囲まれた恵まれた立地にあり、外交や商業が急速に発展していきました。また、シャム湾の潮汐波より高い場所に位置しているため、海上軍艦による攻撃を防ぐことができました。こうした戦略的な位置を活用することで、アユタヤは繁栄を続け、王朝の都として中心的存在となりました。しかし、1767年にビルマ軍による攻撃を受け、アユタヤは壊滅的な被害を受けます。その後は再建されることなく、広大な考古学的遺跡としてその歴史が語り継がれています。遺跡にはプラ・プラーン様式という、砲弾状の高い塔堂を特徴とした建築様式がみられるのも特徴的です。
かつては日本人も活躍した歴史都市
アユタヤの歴史都市は、朱印船貿易の時代に日本人が活躍した街としても知られています。16世紀から17世紀(特に江戸時代初期)に、日本の商人たちは朱印船を使ってアユタヤと交易を行い、タイと日本の間で活発な貿易が展開されました。さらに、アユタヤには多くの商人や職人が集まって日本人街が形成され、最盛期には2,000〜3,000人が暮らしていたと言われています。このように、アユタヤは日本にとっての重要な商業拠点でもありました。しかし、江戸幕府によって鎖国令が出されると日本人街は衰退しました。
アクセス
バンコクからアユタヤまで車(タクシーやロットゥー)で約1時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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バンコクからアユタヤまで車(タクシーやロットゥー)で約1時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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