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紀元前からの歴史を持つ砂漠の城塞都市
イラン南部に位置するバムは、その起源をアケメネス朝ペルシアやパルティア王国時代にまで遡るといわれるオアシス都市です。都市にはカナートと呼ばれる地下水路網が整備され、オアシス都市へと発展をしました。現在も稼働中の国内最古級のカナートが存在します。7世紀以降、数百年にわたり東西交易ルートの中継地として繁栄してきました。中心に立つアルゲ・バムと呼ばれる城塞は壁と二重の内壁をもつ三重構造で、日干しレンガを積み上げてつくられました。紀元前6〜前4世紀頃のアケメネス朝ペルシアに起源を遡り、ササン朝ペルシアの時代に建設され、16世紀のサファヴィー朝時代に現在の形になりました。しかし、18世紀にアフガニスタン方面からパシュトゥーン人の攻撃を受け、町は放棄されました。
2003年の大地震で大きな被害を被り、危機遺産に指定
19世紀以降この地域の中心都市として徐々に復興してきましたが、2003年にこの地方をマグニチュード6.5の直下型地震が襲い、旧市街全体の70%以上の建物が倒壊し数万人が犠牲になりました。バムの城塞(アルゲ・バム)も、もともと泥や藁などを素材にして日干しレンガを積み上げただけの構造であったため壊滅的な被害を受け、翌2004年に世界遺産登録と同時に危機遺産にも指定されました。その後懸命な修復作業が行われた結果、2013年には危機遺産を脱し、現在は観光スポットとなっています。しかしいまでも地震の傷跡は各所にみられるとのことです。
アクセス
イラン南東部のケルマーンからバスで約3時間。外務省から不要不急の渡航中止の勧告(レベル2)が出ている。
執筆協力者PROFILE
 
																	早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
アクセス
イラン南東部のケルマーンからバスで約3時間。外務省から不要不急の渡航中止の勧告(レベル2)が出ている。
執筆協力者PROFILE
 
															早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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