about
ユニークなデザインと細部への工夫が光る「カタルーニャ音楽堂」
『バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院』は、アントニ・ガウディと同じ時代に活躍したモデルニスモ建築の巨匠、ルイス・ドメネク・イ・モンタネルによって設計された建造物群です。なかでもカタルーニャ音楽堂は、ドメネクの最高傑作との呼び声が高く、随所でユニークな設計を見ることができます。1905〜1908年にかけて建設された初期の鉄骨造りの建築で、鉄骨の骨組みの大部分をガラス張りのカーテンウォールで閉じた構造となっています。鋼鉄の骨組みを使用することで、内部の間取りを自由にできる工夫が施されていて、コンサートホールには大きなオープンスペースが連続して設けられています。ホール中央の天窓には太陽が描かれています。この天窓には、陽の光でホール内を明るく照らすなど、自然光を最大限に活用するドメネクの工夫が凝らされています。また、当時の澄明な芸術家たちが装飾を手掛けていることも特徴で、外壁には美しい虹色のモザイク・タイルで覆われています。
機能と芸術が融合する「サン・パウ病院」
サン・パウ病院は、15世紀初頭に建てられたサンタ・クレウ病院の後継施設で、1902年に着工しました。ルイス・ドメネク・イ・モンタネルの死後は息子に工事が引き継がれ、1930年に完成しました。換気、衛生面など近代の病院のニーズに応えつつ、明るい色の釉薬タイル、ステンドグラス、彫刻、絵画が多用されています。中にはドメネク・イ・モンタネル親子と親交の深かった彫刻家パブロ・ガルガーリョなどの芸術家たちの作品もあり、患者の安らぎに満ちた雰囲気が演出されています。
アクセス
【カタルーニャ音楽堂】地下鉄1号線または4号線「ウルキナオナ駅」から徒歩約5分。【サン・パウ病院】地下鉄L5線「サン・パウ駅」から徒歩約3分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
【カタルーニャ音楽堂】地下鉄1号線または4号線「ウルキナオナ駅」から徒歩約5分。【サン・パウ病院】地下鉄L5線「サン・パウ駅」から徒歩約3分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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