ベルンの旧市街
クラム通り。手前に立つ噴水はツェーリンゲンの噴水、奥は時計塔

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : スイス連邦 分類 : 文化遺産 登録年 : 1983年 登録基準 : (iii) 遺産の面積 : 0.84684㎢ 座標 : N46 56 53.016 E7 27 1

about

森を切り拓いてつくられた石造りの都

アーレ川に囲まれた丘の上に位置するスイスの首都ベルンは、12世紀後半にこの地を治めていたベルトルト・フォン・ツェーリンゲンが森を切り拓いてつくりました。その後13~14世紀にかけて西へ向かって街を拡張していきますが、1405年の大火によって市街中心部が全焼してしまいます。もともと木造家屋が多かったベルンですが、これを機会に石造りの建物を中心として再建しました。文豪ゲーテが「訪ねた都市のなかで一番美しい」と残した旧市街は、現在でも石造りのアーケードや多くの噴水、貴重な文化財が大切に守られています。19世紀にスイスの首都となったベルンは、スイスの大都市の中で最も中世の街並みを残している街として知られています。

時計塔と大聖堂、アルプスの豊かな水がもたらすいくつもの噴水

旧市街を代表する建築物の一つが「ツィットグロックターム」と呼ばれる時計塔です。1191~1250年までベルンの西の境界を示していた城門の上に仕掛け時計が設置され現在の姿となりました。そして、旧市街のランドマークとなるのが聖ヴィセンテ大聖堂です。高さ100mを誇るゴシック様式の大聖堂の尖塔はスイスで一番の高さとして知られています。また、正面入り口のエアハルト・キュングによる彫刻には234体の像によって「最後の審判」が表現されています。その他、ベルンが首都となった1848年に建設が開始されたフィレンツェ・ルネサンス様式のスイス連邦議事堂や、ツェーリンゲンの噴水、モーセの噴水など市内には100基以上もの噴水が点在しています。このうち16世紀半ばにルネサンス様式で建てられた11基が旧市街にあり、アルプスから注がれるアーレ川の豊かな水源とともに中世からの街並みが今に残っています。

アクセス

チューリッヒ中央駅からベルン中央駅まで列車で約1時間。

執筆協力者PROFILE

ミド
ミド
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター/Podcast「行きたくなる世界遺産!」パーソナリティ

広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。

遺産DATA

保有国 : スイス連邦
分類 : 文化遺産
登録年 : 1983年
登録基準 : (iii)
遺産の面積 : 0.84684㎢
座標 :N46 56 53.016 E7 27 1

アクセス

チューリッヒ中央駅からベルン中央駅まで列車で約1時間。

執筆協力者PROFILE

ミド
ミド
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター/Podcast「行きたくなる世界遺産!」パーソナリティ

広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。