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コーヒー豆の産地ブルー・マウンテンがある熱帯山岳雨林
ジャマイカ南東部に位置する『ブルー・アンド・ジョン・クロウ山脈』は、セント・アンドリュー、ポートランド、セント・トーマス、セント・メアリーの4つの教区にまたがる約263㎢の熱帯山岳雨林で構成されています。この地域は、2015年にジャマイカで初めての世界遺産(複合遺産)になりました。コーヒー豆の産地としても有名なブルー・マウンテンがあり、その標高は2,256mでジャマイカ最高峰です。
逃亡奴隷マルーンによって育てられた独自文化
ジャマイカに最初に定住した人々は、600年ごろに南米からやってきたタイノ族でした。その後、1494年からのスペイン統治を経て、1655年からはイギリスの統治下に入りました。イギリス植民地支配下のジャマイカでは、サトウキビの生産が主要産業となりました。そのため安い労働力として、西アフリカの人々が西インド諸島に連れてこられ、砂糖プランテーションで奴隷として働かされました。植民地時代に奴隷になることから逃れようとした先住民のタイノ族や、マルーンと呼ばれたアフリカ系の逃亡奴隷の人々は、険しい山々が連なり深い森におおわれたこの地域に逃げ込みました。そして、1834年に奴隷制度が廃止されるまで、隠れて生き延びながら植民地体制に抵抗を続けました。彼らは山々との精神的なつながりを大切にしながら、宗教の儀式や伝統的な医療、踊りなど独自の文化を育てていきました。これらの文化は『ムーア・タウンのマルーンの遺産』として、2008年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。
豊かな生物多様性が見られる木と水の国
先住民のタイノ族はこの島を、木と水の国を意味する「ザマイカ」と名付けました。15世紀末にこの島を訪れた探検家クリストファー・コロンブスは、その日誌に「目で見た中で最も美しい島だ。山々が高くそびえ、大地が空に届くように見える。」と記しています。この地域はカリブ海の中でも特に豊かな生物多様性がみられる場所で、数多くの固有種が見られます。ブルー・アンド・ジョン・クロウ山脈は、標高850mから2,256mまでの高低差があり、約285㎢におよぶバッファー・ゾーンが広がっています。101種の鳥類のうち32種が、13種の両生類のうち12種が、20種の爬虫類のうち18種が固有種で、絶滅が危惧される種も数多く見られます。また、西半球最大の蝶であるホメルスアゲハが生息する場所としても知られています。
アクセス
首都キングストンから車で約2時間。
執筆協力者PROFILE
兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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首都キングストンから車で約2時間。
執筆協力者PROFILE
兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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