about
エルサレムを想起させる文化的景観
ポルトガル北部にあるブラガは、祈りの街とも言われます。この街を一望できるエスピーニョ山の斜面に位置する「ボン・ジェズス・ド・モンテ聖域」は、キリスト教徒にとっての聖地エルサレムを想起させる文化的景観です。この世界遺産は、イエスの受難とその意味を表現した聖なる山の景観と、さまざまな建造物から成ります。カトリック教会は、宗教改革への対策を探った16世紀のトリエント公会議で、聖山(サクロ・モンテ)を造営する運動を推進しましたが、この聖域はそれを実現したものです。
「五感の階段」と「三徳の階段」
山頂に建つボン・ジェズス教会は、1784年から1811年にかけて建設されました。この新古典主義の教会へは、約600段の階段を上がっていくとたどり着けます。ジグザグに上っていくバロック様式の階段には多様な装飾が施されており、途中にはイエスの受難を表した彫刻を収める礼拝堂が点在します。この聖域で最も印象的とされる階段ですが、下方が「五感の階段」、上方が「三徳の階段」と呼ばれて、それぞれに意味があり、階段ごとに泉の噴水が設けられています。祈りを唱え、一段ずつひざまずきながら階段を上る巡礼者もいるそうです。
アクセス
ポルトのサン・ベント駅またはカンパニャン駅からブラガ駅までは、近郊列車で約1時間から1時間20分。ブラガ駅前やリベルダーデ大通りにあるバス停からバスに乗車。所要約20分。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
アクセス
ポルトのサン・ベント駅またはカンパニャン駅からブラガ駅までは、近郊列車で約1時間から1時間20分。ブラガ駅前やリベルダーデ大通りにあるバス停からバスに乗車。所要約20分。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
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