about
スペインで最初の世界遺産のひとつ
聖母マリアに捧げられた「サンタ・マリア・デ・ブルゴス大聖堂」は、スペインを代表する大聖堂のひとつとして、「グラナダのアルハンブラ宮殿」などと共に、スペインで最初の世界遺産のひとつとして登録されました。「パリのセーヌ河岸」にあるノートル・ダム大聖堂からわずかに遅れて、1221年に建築が始まり、途中で約200年の中断を挟みつつ1567年に完成しました。こうして長い年月をかけて築かれたため、ゴシック様式の進化の過程と共に、ゴシック芸術の全体像をよく表しています。
美しく豪華な大聖堂
フランスのパリ周辺で花開いたゴシック様式をスペインに広める上で、ブルゴスの大聖堂は非常に重要な役割を果たしました。フランスの「ランスのノートル・ダム大聖堂」に影響を受けたと考えられるファサード(聖堂正面)や、ゴシックのアーチを交差させるヴォールト(天井の構造)、美しいステンドグラスを飾るトレーサリー(窓ガラスを支える石細工の飾り)などからは、同じ時代の北フランスの様式を強く感じさせます。また建築が再開された15世紀半ばからは、世界的に有名な建築家や芸術家が建築に参加しました。尖塔や聖アンナ礼拝堂などを設計したフアン・デ・コロニアとその息子のシモン・デ・コロニア、聖歌隊席やクーポラ(天井)を担当したフェリペ・デ・ボルゴーニャ、星型の透かし窓をもつ巨大なクーポラを築いたフアン・デ・バイェホやフアン・デ・カスタニェダなどが、壮麗で豪華な大聖堂を築き、聖堂建築の世界で名声を高めました。そのため、建築に4世紀以上の時間をかけた大聖堂は、さまざまな時代や地域、建築家、彫刻家などの粋を集めたものとなりました。
スペインの歴史・宗教と強いつながりをもつ
ブルゴスの大聖堂はレコンキスタを進めスペインを統一したカスティーリャ王国とのつながりも強く、主祭壇の下には、初期のカスティーリャ王家の人々が眠っています。また、レコンキスタで活躍したカスティーリャ王国の貴族で、エル・シッドの名で知られるロドリーゴ・ディアス・デ・ビバールとその妻ヒメナ・ディアスの墓もあります。一方で、キリスト教の大聖堂としても強い影響力を持ち、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路における重要な聖地のひとつとして、「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミノ・フランセスとスペイン北部の道」にも二重で世界遺産登録されました。
アクセス
マドリードのチャマルティン駅からブルゴス駅までAVEで約2時間半。そこから車で約15分。
執筆協力者PROFILE
北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
アクセス
マドリードのチャマルティン駅からブルゴス駅までAVEで約2時間半。そこから車で約15分。
執筆協力者PROFILE
北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す