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イスラム統治時代を色濃く残す城壁の街
カセレスの旧市街は、イベリア半島南西部に位置する1,174mの城壁に取り囲まれた街です。かつてローマ帝国によって築かれた旧市街は、8世紀初頭にイスラム教徒の支配下になりました。現存する城壁はローマ時代の基盤を利用して、12世紀のムワッヒド朝時代に大規模に再建されたものです。城壁沿いには旧市街を見渡せるブハコの塔や、八角形の形が特徴のモチャダの塔、近くにパン焼き窯があったことからその名がついたオルノの塔(オルノはスペイン語で「オーブン」の意)など、イスラム建築の特徴を持つ塔が複数現存しています。一方、城壁内にはイスラム時代の建造物はあまり残っていません。
躍進を遂げた大航海時代の旧市街
1229年にレオン王アルフォンソ9世がカセレスを奪還すると、街にはモスクの代わりにキリスト教の教会が築かれるようになります。14世紀にはイダルゴと呼ばれる下級貴族が大勢住むようになり、貴族間の派閥闘争の舞台となりました。その名残は、要塞化された家屋や宮殿、塔から窺うことができます。15世紀に大航海時代を迎えると、カセレスは大きく発展します。ここはアメリカ大陸との貿易中継拠点として栄え、アメリカ大陸から帰ってきた貴族たちが、こぞって街中に邸館を建てました。その中でひときわ目を引くのがゴルフィネス・デ・アバホ邸です。ここはヨーロッパ建築のゴシック様式とイスラム建築のムデハル様式が融合した「ゴシック・ムデハル様式」で建てられた特徴的な邸館です。その他にも、城壁の入口に鎮座するチュリゲラ様式のエストレーリャ門(星の門)や、16世紀建造のアーケードに囲まれたマヨール広場、そこに隣接するブハコの塔や、ルネサンス様式のパス礼拝堂が、歴史あるカセレスの街を彩っています。

アクセス
マドリード・アトーチャ駅からカセレス駅まで高速列車ALVIAで約3時間半。直通バスで約4時間。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
マドリード・アトーチャ駅からカセレス駅まで高速列車ALVIAで約3時間半。直通バスで約4時間。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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