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メキシコ湾におけるスペインの重要な植民都市
メキシコ湾岸に位置し、カンペチェ州の州都でもあるカンペチェは16世紀に入植してきたスペイン人によって建設された都市です。スペイン入植以前はマヤ地域の重要な集落で内陸部と海上交易を結ぶ拠点でもありました。スペイン入植後はスペイン本国と植民地を結ぶ貿易拠点として発展しました。カラフルな街には1,000を超えるバロック様式の建造物が点在しています。碁盤の目のような都市景観をしており、当時の植民都市のモデルにもなりました。

海賊から街を守った要塞
カンペチェは16世紀後半まで、スペインの敵対勢力に雇われた海賊による組織的攻撃にさらされていました。エリザベス1世の支援を受けていたフランシス・ドレークもカンペチェを襲撃した海賊の一人です。そのため17世紀末には要塞の強化と拡張が行われました。要塞は2層構造になっており、下層は貯蔵庫として使われたトンネルや貯水槽、上層は防御拠点として機能し、海からの攻撃を撃退するための大砲が設置されていました。また堅牢な要塞の壁の厚さは最大6mにもなると言われています。
街のランドマーク:カンペチェ大聖堂
カンペチェ大聖堂はカンペチェの旧市街で最も重要な歴史的建造物です。300年以上前に創建され街の宗教と文化の中心的機能を果たしてきました。バロック様式と新古典主義様式が融合した建築様式で、内部は新古典主義様式で控えめな装飾になっています。毎週日曜日とカトリックの祝日には多くの人々が通路を埋め尽くし、大聖堂に礼拝に訪れます。夜はライトアップされいっそう美しい光景が広がっています。
アクセス
メキシコシティからカンペチェまで国内線の航空便を利用。メリダからの場合は車で約2時間。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
アクセス
メキシコシティからカンペチェまで国内線の航空便を利用。メリダからの場合は車で約2時間。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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