カナディアン・ロッキー山脈国立公園群
氷河の浸食をうけた山々と氷河湖が美しい景観をつくりだしている

遺産DATA

地域 : 北米 保有国 : カナダ 所在地 : Provinces of British Columbia and Alberta 分類 : 自然遺産 登録年 : 1984年 範囲拡大年 : 1990年 登録基準 : (vii) (viii) 遺産の面積 : 23600㎢ 座標 : N51 25 29 W116 28 47

about

北米大陸西部を南北に貫く大山脈

ロッキー山脈は、約6,000万年前に造山活動によって地上に姿を現したとされています。4,500kmにも連なる山々の内、カナダ側の2,200kmの連峰がカナディアン・ロッキーと呼ばれています。世界遺産に登録されているのは4つの国立公園と3つの州立公園です。中でも、表玄関となるのが「バンフ国立公園」です。大陸横断鉄道が通ることから地元民から「この美しい景観を輸送できないなら、観光客を輸入しよう」と言われるほど、カナダが誇る世界有数の景勝地となっています。また、バンフ国立公園内にあるルイーズ湖も有名で、「カナディアン・ロッキーの宝石」と称えられています。1882年に先住民以外の人に初めて発見され、当初は「エメラルド湖」という名だったのですが、ルイーズ王女の名にちなみ「ルイーズ湖」となりました。

様々な顔を持つ国立公園

バンフ国立公園以外の3つの国立公園も特徴的です。「ジャスパー国立公園」はロッキー山脈最大の国立公園であり、東京都の5倍の面積を誇ります。また、ジャスパー国立公園を流れるアサバスカ氷河は、コロンビア大氷原から流れ出す無数の氷河のひとつで、見る人を圧倒させますが、これはほんの舌端部にすぎません。モレーンや氷食谷、クレバスなどの典型的な氷河地形を拝むことができます。また、「ヨーホー国立公園」はヨーホーが先住民の言葉で「驚異・畏敬」を意味する通り、切り立った岩山や世界有数の落差を持つ滝など、壮大な自然が広がります。「クートネー国立公園」にはラジウム温泉があり、多くの観光客を集めています。地底から湧き出る赤い土が特徴で、先住民がテント小屋などの着色料として使用していました。

 

アクセス

バンフ国立公園の場合、ヴァンクーヴァー国際空港からカルガリー国際空港へ。そこから車で約2時間。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

Details

Banff National Park
バンフ国立公園は、カナダ西部アルバータ州最大の都市カルガリーから約150kmの距離にあります。バンフは紀元前1万年頃から、多くの先住民族が利用してきた土地でもありました。その土地と水域は、何千年にもわたって先住民族の生活や儀式、交易、そして移動の場として利用されてきました。19世紀にヨーロッパ人が訪れるようになり、1885年に大陸横断鉄道が開通すると、急速に観光客が増え始めました。1885年に保護区に指定され、1887年にはカナダで初めての国立公園となりました。当初は26㎢ほどの小さな温泉保護区として始まったバンフですが、現在は6,641㎢に及び、カナディアン・ロッキー山脈の中心部に位置する壮大な国立公園へと発展しています。
Jasper National Park
ジャスパー国立公園は、1930年にカナダの国立公園に指定されました。3,000m級の山々に守られた公園内には、現在でも人の手がほとんど入っていない土地が約70%も残されており、そびえ立つ山々や氷河、美しい氷河湖や水量が豊かな滝など、雄大な自然が広がっています。そのスケールは、バンフ国立公園をもしのぐとも言われています。ジャスパー国立公園の面積は約11,228㎢で、カナディアン・ロッキー山脈に位置するカナダ最大の国立公園です。また、街の明かりなどの人工的な光が少なく夜空がとても暗いことから、世界有数の星空保護区としても知られています。美しい星空を楽しむためのジャスパー・ダークスカイ・フェスティバルが、毎年10月に開催されています。
Yoho National Park
ヨーホー国立公園は、カナダのブリティッシュコロンビア州にあるカナディアン・ロッキー山脈国立公園群を構成する場所のひとつです。東側のアルバータ州と西側のブリティッシュコロンビア州を隔てているのは、「コンチネンタル・ディバイド」と呼ばれるアメリカ大陸分水嶺です。その西側では、険しくそびえる山々の斜面を這うように氷河や滝が見られます。なかでも、氷河からの水が流れるタカカウ滝はカナディアン・ロッキー山脈の中でも特に高い滝のひとつで、「タカカウ」はカナダ先住民族のクリー語で「見事な」という意味を持っています。
Kootenay National Park
クートネー国立公園はカナダのブリティッシュコロンビア州に位置し、鉄道が通っていないこともあって比較的観光化されておらず、手つかずの大自然に触れることができる場所です。長い年月をかけて氷河が削り出した峡谷や、度重なる山火事を経て再生してきた草原が広がっています。アメリカ大陸分水嶺に連なる氷河に覆われた山々でのトレッキングだけではなく、乾燥したコロンビア渓谷の斜面に自生するサボテンを眺めながらのハイキングなど、多様な自然環境を体験することができます。

遺産DATA

地域 : 北米
保有国 : カナダ
所在地 : Provinces of British Columbia and Alberta
分類 : 自然遺産
登録年 : 1984年
範囲拡大年 : 1990年
登録基準 : (vii) (viii)
遺産の面積 : 23600㎢
座標 :N51 25 29 W116 28 47

アクセス

バンフ国立公園の場合、ヴァンクーヴァー国際空港からカルガリー国際空港へ。そこから車で約2時間。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。