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太陽王の栄光を示す遺産
フランス南部のトゥールーズから地中海に隣接したトー湖までを結ぶミディ運河は、ブルボン朝絶頂期の太陽王、ルイ14世の治世時である1694年に完成した、世界最古級の運河です。総延長は360kmで、東京から三重あたりまでの距離に相当します。当時フランスはスペインに対抗するために、地中海と大西洋を結ぶ国際通路を必要としていました。実はローマ帝国の時代から、地中海と大西洋を結ぶ運河の建設計画があったのですが、技術的にも予算的にも非常に困難なものでした。そこで立ち上がったのが当時、塩税徴収人として財をなしたピエール・ポール・リケでした。彼は1667年に運河の着工をし、約30年かけて完成させました。運河はトゥールーズで大西洋に注ぐカロンヌ川と繋がり、この事業は新しい時代を象徴するものとなりました。
運河に人生を捧げた男
運河の建設は国家事業でしたが、あまりにも莫大な費用がかかったため、なんとリケは私財を投げうってまで建設に人生を捧げました。また、景観に関しても意識し、例えば運河の両岸に約4万5,000本もの木を植えて、自然豊かな運河を目指しました。建設地には全体で190mに及ぶ高低差がありましたが、これらの問題を、103カ所に閘門(水位の異なる川や水路の間で船を上下させるための施設)を設置することで乗り越えました。と、口で言うのは簡単ですが、実際かなりの困難を伴ったようです。残念ながらリケは1681年に亡くなってしまったため、その完成を見ることが出来ませんでした。しかし、彼の人生をかけた運河は現在も観光地として有名で、クルーズにも使用されています。それぞれの閘門も見どころですが、全長165mの世界初の運河用トンネルであるマルパ・トンネルはやはり必見でしょう。ミディ運河は、19世紀に鉄道が登場したことによりその大きな役目を終えましたが、フランス絶頂期の運河として今でも多くの人に愛されています。
アクセス
比較的行きやすいトゥールーズには、パリのモンパルナス駅からTGVで約5時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
比較的行きやすいトゥールーズには、パリのモンパルナス駅からTGVで約5時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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