チャンパネール ‐ パーヴァガドゥ遺跡公園
王族の私的なモスクであったと考えられているサハル・キ・マスジド

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : インド 所在地 : Gujarat state, district of Panchmahal 分類 : 文化遺産 登録年 : 2004年 登録基準 : (iii) (iv) (v) (vi) 遺産の面積 : 13.2889㎢ バッファ・ゾーン : 29.1174㎢ 座標 : N22 28 60 E73 31 60

about

丘の上にはヒンドゥー教王国の要塞、麓にはイスラム王朝の新都

インド西部グジャラート州にある標高800mのパーヴァガドゥの丘とその麓のチャンパネールには、先史時代の人の居住跡があり、その後のヒンドゥー教王国やイスラム王朝までの遺跡が残されています。13世紀にここを支配したラージプート族のキチ・チャウハーン朝が丘の上に要塞を築き、15世紀にはグジャラート・スルタン朝が麓の集落を再建し新都を建築しました。ここは16世紀にムガル帝国に滅ぼされ放棄されるまでグジャラートの首都として機能し、ムガル帝国以前の姿を残す貴重な都市遺跡です。

ヒンドゥー教の聖地とインドのモスク建築の模範

この遺跡には、丘陵要塞や宗教的施設、それに水利施設等が残されていますが、その多くは未発掘です。そのなかで、丘の頂上にある「カーリーカマタ寺院」はヒンドゥー教の聖地として、今でも多くの巡礼者が訪れており、その参詣道も「チャンパネールの魂」と呼ばれ重要視されています。また、麓に残る「ジャーマ・マスジド」はヒンドゥー教とイスラム教の建築様式が見事に融合したもので、インドのモスク建築の模範となったといわれています。

ジャーマ・マスジド
ヒンドゥー教とイスラム教の建築様式が融合したジャーマ・マスジド(ⒸMichele Burgess/Adobe Stock)

アクセス

ヴァドーダラーからチャンパネールまでバスで1.5時間。パーヴァガドゥの丘へは徒歩かロープウェイを利用。

執筆協力者PROFILE

細谷 正文
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。

遺産DATA

保有国 : インド
所在地 : Gujarat state, district of Panchmahal
分類 : 文化遺産
登録年 : 2004年
登録基準 : (iii) (iv) (v) (vi)
遺産の面積 : 13.2889㎢
バッファ・ゾーン : 29.1174㎢
座標 :N22 28 60 E73 31 60

アクセス

ヴァドーダラーからチャンパネールまでバスで1.5時間。パーヴァガドゥの丘へは徒歩かロープウェイを利用。

執筆協力者PROFILE

細谷 正文
細谷 正文
大東文化大学・フェリス女学院大学講師/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。