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隔絶された世界で生きる固有種
チリビケテ国立公園はコロンビア中南部のアマゾン熱帯雨林にある同国最大の自然保護地域です。まず、この国立公園の最大の特徴は何といってもテプイの存在でしょう。テプイとは、切り立った砂岩の大地のことであり、テーブルマウンテンとも言います。このテプイは世界でギアナ楯状地でしか見られないものであり、チリビケテのテプイは他のものと比べてやや小規模ではあるものの外界と隔絶した世界を生み出し、そのため固有種が多く生息しています。ジャガーやピューマ、ホエザルなどの貴重な動物が生息し、またジャガーに関しては、後述するように先住民から崇拝の対象となっていました。
ジャガーを崇拝する先住民
テプイの麓には60もの岩窟住居が残り、また、そこには約7万5,000点の岩絵が残っています。これらの描写は、狩猟や舞踏などの儀式の場面を描いたものと解釈されており、いずれも力と豊穣の象徴とされるジャガー崇拝と関連があるとされています。岩絵が描かれた期間は長く、紀元前2万前からとも言われています。このように、長い歴史の中で先住民によって描かれた貴重な岩絵群と合わせて、隔絶された世界に生きる固有種の生物たちが評価されて、この世界遺産は複合遺産に登録されています。岩絵や岩窟住居の保存状態は極めて良好なのですが、それらの状態を維持するため、また動物の生態系も考慮して、現在も一般人の立ち入りは原則禁止となっています。
アクセス
厳重管理体制のため、原則一般の立ち入り禁止。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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厳重管理体制のため、原則一般の立ち入り禁止。
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世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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