about
美しい景観に囲まれた歴史的遺構
チレント・ディアノ渓谷国立公園は、イタリアの南部、カンパニア州サレルノ県内にある広大な公園です。3つの山を中心とする山岳地帯と海に面し、断崖や岩礁が点在する入り組んだ海岸線を持つ美しい景観が見られます。この一帯には、旧石器時代後期にあたる約25万年前から人が住み始め、先史時代から中世にかけて、山の尾根を結ぶルートで多くの人々が行き来していました。交易を通じて、文化や政治の面でも重要な場所となり、ギリシャ人による入植の時代を経て、紀元前3世紀にはローマの領土となりました。現在、この公園内には、ギリシャ植民都市時代の遺跡や修道院が点在しています。
公園内にあるギリシャ遺跡群と修道院
紀元前7世紀に建設されたギリシャの植民都市であったパエストゥムは、城塞に囲まれていた都市で、神殿、城壁、そして浴場(テルマエ)跡などが残されました。特に、ヘラ、ポセイドン、ケレスと呼ばれる3基のドーリア式神殿は、良い状態で保存されています。公園の南西部に位置するヴェリアは、紀元前6世紀にギリシャにより建設された港湾都市です。エレア派と呼ばれる哲学者たちが活動していた場所とされ、城壁や城門が残されています。公園の東部、ディアノ渓谷のふもとにある街パドゥーラには、サン・ロレンツォ修道院(パドゥーラ修道院とも呼ばれます)があります。1306年に着工された建物で、以後18世紀まで長期にわたり建築されました。この修道院は84の柱で囲まれているヨーロッパ最大の回廊を持つ、大規模な修道院となりました。当初はロマネスク様式やゴシック様式を主としていましたが、その後の改修でバロック様式が基本となりました。
アクセス
ナポリ中央駅からパエストゥムまでは列車で1時間30分。
執筆協力者PROFILE
米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。
アクセス
ナポリ中央駅からパエストゥムまでは列車で1時間30分。
執筆協力者PROFILE
米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。
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