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先史時代に長期にわたって壁画が描かれ続けた洞窟
アルゼンチン南部、パタゴニア地方のリオ・ピントゥラス渓谷には、紀元前11,000年頃から紀元後700年頃までの長期にわたって描かれ続けた壁画が残っています。遺産の中で最も特別な場所は、「手の洞窟」を意味するクエバ・デ・ラス・マノスと呼ばれる洞窟で、270メートルにわたって800以上の手形が岩壁を埋め尽くしています。この地域で今でも見られるラクダ科のグアナコなどの動物や、槍を持った人間、狩猟場面なども描かれています。考古学的調査により、この遺跡に最後に人が居住したのは紀元後700年頃で、パタゴニアに最初に定住したテウェルチェ族の祖先と考えられる人々が暮らしていたことが明らかになっています。
800以上の手形の製作方法、顔料や特徴
手形は、岩壁に手のひらを押し当て、その上から顔料を吹きかける方法、あるいは手のひらに顔料を塗って岩面に押し付ける方法で描かれました。顔料は、酸化鉄(赤と紫)、カオリン(白)、ナトロジャロサイト(黄色)、酸化マンガン(黒)などの天然鉱物をすりつぶし、何らかの結合剤と混ぜて作られました。800以上の手形のほとんどは左手で、右手の手形はわずか36しかありません。現在でも良好な保存状態を保っており、恵まれた景観に囲まれた深い渓谷の壁に描かれた芸術的な構成や多様なモチーフ、多彩な色彩によって見学者に感動を与え続けています。そこに描かれた光景は初期のパタゴニアの狩猟者の行動や狩猟技術を知るための比類ない証拠となっています。
アクセス
日本からアルゼンチンの首都ブエノスアイレスまでは、北中米経由で約24時間~30時間程度かかる。国内線でコモドーロリバダビアまで約2時間半、さらにコモドーロリバダビアからロスアンティグオスまでは長距離バスで約6時間。ロスアンティグオスからはツアーへの参加がおすすめ。
執筆協力者PROFILE
國學院大学文学部史学科卒。東海大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。文学修士。NPO法人世界遺産アカデミー認定講師。世界遺産検定マイスター。歴史能力検定1級。世界史、世界遺産、ビッグヒストリーに関するさまざまな書籍の執筆・翻訳・監修を手掛けてきた。
アクセス
日本からアルゼンチンの首都ブエノスアイレスまでは、北中米経由で約24時間~30時間程度かかる。国内線でコモドーロリバダビアまで約2時間半、さらにコモドーロリバダビアからロスアンティグオスまでは長距離バスで約6時間。ロスアンティグオスからはツアーへの参加がおすすめ。
執筆協力者PROFILE
國學院大学文学部史学科卒。東海大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。文学修士。NPO法人世界遺産アカデミー認定講師。世界遺産検定マイスター。歴史能力検定1級。世界史、世界遺産、ビッグヒストリーに関するさまざまな書籍の執筆・翻訳・監修を手掛けてきた。
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