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インカ帝国の首都としての都市設計
クスコは、標高3,400mの高地に11~12世紀頃に建設された都市です。15世紀の9代皇帝パチャクテクの時代に絶頂期を迎え、現在のエクアドルからチリにいたる南北2,000kmの地域に約1,200万人もの人々が暮らす大帝国へと発展しました。街は明確な宗教的・行政的機能を備えた複雑な都市中心地へと発展し、周囲には、農業、職人技、工業生産のための地域に囲まれていました。
征服者が築いた新世界、残された古代の礎
1532年にわずか168人の兵士を連れてインカ皇帝アタワルパと面会したスペイン人征服者(コンキスタドール)フランシスコ・ピサロは、皇帝を人質に取り身代金の黄金を得たのちに皇帝を殺害しました。その後クスコを占領し、インカの神々に捧げられた黄金を略奪し、宮殿や神殿を破壊しました。精巧かつ堅牢な石積みで造られたインカの建造物の土台部分は破壊できなかったため、スペイン人はその上にキリスト教を象徴する建物やスペイン風の建物を建設しました。そのためインカとスペインの建築様式が交錯した独特の文化的景観が形成されました。
鉄器も車輪もない文明が築いた巨石遺跡
優れた石積み技術はインカ文明の特徴で、クスコ近郊の巨大な宗教儀礼の場サクサイワマンなどでもみられるが、鉄器や車輪を持たなかったインカ文明がどのように石を切り出し運んだのかは今も謎に包まれています。サクサイワマンでは現在でもクスコの人々によってインティ・ライミ(太陽神インティの祭り)が開かれています。
アクセス
クスコのアレハンドロ・ベラスコ・アステテ国際空港から旧市街まで、タクシーで15~20分。
執筆協力者PROFILE
福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
Details
アルマス広場
Plaza de Armas
クスコ大聖堂
Basílica Catedral de Cuzco
サン・ペドロ教会
Iglesia de San Pedro
サンティアゴ教会
Iglesia Patrón Santiago
アクセス
クスコのアレハンドロ・ベラスコ・アステテ国際空港から旧市街まで、タクシーで15~20分。
執筆協力者PROFILE
福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。
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