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太陽神アポロンの信託から始まった歴史
キレーネの考古遺跡は、リビア北東部にあるギリシャ式の都市の遺跡です。その起源は、エーゲ海のテラ島(現在のサントリーニ島)の人々によって築かれたとされています。言い伝えでは、人口増加や干ばつに苦しんだテラ島の人々が、デルフィで信託を受け、サントリーニ島から船でリビアへ渡り、新天地に都市を建設したといいます。都市名キレーネは、アポロンに愛された泉の女神に由来すると伝えられています。キレーネは地中海貿易の拠点として栄え、アテネやシラクサに次ぐ規模のアクロポリスも築かれました。前4世紀にはアレクサンドロス大王に服属し、その後エジプトのプトレマイオス朝の支配を経て、ローマ帝国の属州となりました。ローマ支配下ではその後、反乱による破壊、ハドリアヌス帝による再建、地震と津波などを経験し、都市は次第に衰退しました。そして7世紀後半、イスラム勢力によって征服され、歴史の舞台から姿を消しました。
貴重な遺跡群の発見
キレーネが壊滅してから約1,000年後の1705年に、遺跡をフランス人旅行者クロード・ルメールが偶然発見したことが、その後の発掘調査につながりました。発掘調査ではヘレニズム彫刻が出土したほか、ドーリア式列柱で有名なゼウス神殿、アポロン神殿、アルテミス神殿などの神殿跡も確認されています。現在、リビアの政情不安によりキレーネの考古遺跡は危機遺産リストに記載されています。今後もその価値を守るために見守っていく必要があります。
アクセス
トリポリから飛行機でベンカジへ。ベンカジから車で遺跡へ。なお、2025年11月現在、外務省よりリビアにはほぼ全域に危険レベル4の退避勧告が出ている。
執筆協力者PROFILE
保育士の資格を取得後、2005年より児童関係の仕事に就く。仕事をしながら社会福祉士の資格を取得し、興味を持っていた世界遺産検定にも挑戦。世界遺産検定1級を複数回合格。現在は仕事と並行しながら保育や世界遺産を中心としたブログも執筆している。
アクセス
トリポリから飛行機でベンカジへ。ベンカジから車で遺跡へ。なお、2025年11月現在、外務省よりリビアにはほぼ全域に危険レベル4の退避勧告が出ている。
執筆協力者PROFILE
保育士の資格を取得後、2005年より児童関係の仕事に就く。仕事をしながら社会福祉士の資格を取得し、興味を持っていた世界遺産検定にも挑戦。世界遺産検定1級を複数回合格。現在は仕事と並行しながら保育や世界遺産を中心としたブログも執筆している。
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