デルフィの考古遺跡
アポロン神殿。かつては中央に黄金のアポロン像が置かれていたと考えられている

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ギリシャ共和国 所在地 : Prefecture of Phokis, Region of Central Greece 分類 : 文化遺産 登録年 : 1987年 登録基準 : (i) (ii) (iii) (iv) (vi) 遺産の面積 : 0.5104㎢ バッファ・ゾーン : 143.1367㎢ 座標 : N38 28 53.364 E22 29 46.2

about

「世界のへそ」と称される地

デルフィはギリシャ中部のパルナソスの山腹にあります。ここは、古代ギリシャの予言の神アポロンの聖地として、当時広く知られていました。「世界のへそ」と言われているのは、神々の指導者であるゼウスが世界の中心がどこかを探るため、世界の両端から2羽の鷲を放ち、その2がこの地の上空で出会い、舞い降りたためとされています。この地には先述したアポロンを祀る神殿があり、また古代オリンピックに起源であるオリュンピアと同様のピュティア競技会場もあったため、数多くの巡礼者が訪れました。なお、ピュティアとはデルフィの神託所に仕えた巫女のことを指します。

アポロンの予言を聞きに来る人々

予言の神アポロンの声を聞けるのは巫女のピュティアです。神の声は、言葉とは言えないものであったため、神官が訳して、詩に綴って人々に渡したのです。巡礼する人々は様々で、結婚や病気などの個人的な悩みを持つ市民もいれば、戦争や政治などの国家レベルの悩みを抱えた王や使者も訪れました。なんと、アレクサンドロス大王も訪れたと言われています。このアポロン神殿では、アポロンの予言を聞くことができるのですが、古代ギリシャの政治における重要な判断をする場合も、アポロン神殿のデルフィの神託が最重要となったのです。現在のアポロン神殿は3度目に建てられた神殿であり紀元前330年に出来たもの。当時ほどの華麗な装飾はほとんど残っていませんが、今でも多くの人々を魅了する聖地となっています。

アクセス

アテネよりバスで約3時間。

執筆協力者PROFILE

藤井 翼
藤井 翼
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

遺産DATA

所在地 : Prefecture of Phokis, Region of Central Greece
分類 : 文化遺産
登録年 : 1987年
登録基準 : (i) (ii) (iii) (iv) (vi)
遺産の面積 : 0.5104㎢
バッファ・ゾーン : 143.1367㎢
座標 :N38 28 53.364 E22 29 46.2

アクセス

アテネよりバスで約3時間。

執筆協力者PROFILE

藤井 翼
藤井 翼
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。