デルベントのシタデル、古代都市、要塞建築物群
城塞と麓に広がる旧市街の一部、カスピ海沿岸まで延びる城壁が世界遺産に登録されている

遺産DATA

地域 : ヨーロッパ 保有国 : ロシア連邦 分類 : 文化遺産 登録年 : 2003年 登録基準 : (iii) (iv) 遺産の面積 : 0.37658㎢ バッファ・ゾーン : 4.51554㎢ 座標 : N42 3 21 E48 16 58

about

カスピ海とカフカス山脈を結ぶササン朝の防衛線

デルベントのシタデル、古代都市、要塞建築物群は、かつてカスピ海の東西に広がっていたササン朝ペルシア帝国の北方防衛線の一部でした。この要塞は石造りで、海岸から山にかけて平行に走る二つの壁で構成され、海と山の間にある狭い通路を完全に遮断する障壁の役割を果たしました。デルベントの町はこの二つの防衛壁の間に建設され、中世の都市構造の一部を現在も保持しており、19世紀までは、戦略的に重要な位置を占めていました。

二千年に及ぶ継続的な都市居住の歴史

この遺跡は、紀元前1千年紀以来、カスピ海西側の南北通路を支配するために極めて重要な場所であり続けてきました。1970年代後半以降の考古学的発掘調査により、デルベントが約2,000年にわたる継続的な都市居住の歴史を持つことが確認されており、これはロシア最古の都市集落です。古代都市の中には、中庭のある家屋、公共施設、モスク、浴場、マドラサ(イスラム教の学院)、そしてキャラバンサライ(隊商宿)の遺構など、多くの建物が残されており、この地の偉大さと力を印象的に伝えています。

多様な支配者のもとで受け継がれた防衛構造

デルベントの古代都市とその防衛構造は、5世紀の建設から19世紀にロシア帝国の一部になるまで、アラブ、セルジューク朝、モンゴル、ティムール朝、サファヴィー朝といった歴代の政権によって約15世紀にわたり継続して使用され、維持されてきました。城塞内には5世紀のキリスト教の教会や、8世紀のモスク(旧ソ連地域で最も初期のものの一つ)の遺跡が残されており、この要塞が長期間にわたる多様な文化的・宗教的影響を受けてきたことを象徴しています。

アクセス

モスクワからマハチカラまで飛行機で約2時間30分。マハチカラからデルベントまではバスで2時間半〜3時間。なお、当該地域には2026年1月時点で外務省より渡航中止勧告が出ている。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。

遺産DATA

保有国 : ロシア連邦
分類 : 文化遺産
登録年 : 2003年
登録基準 : (iii) (iv)
遺産の面積 : 0.37658㎢
バッファ・ゾーン : 4.51554㎢
座標 :N42 3 21 E48 16 58

アクセス

モスクワからマハチカラまで飛行機で約2時間30分。マハチカラからデルベントまではバスで2時間半〜3時間。なお、当該地域には2026年1月時点で外務省より渡航中止勧告が出ている。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。