about
ヨーロッパ大陸初の風景式庭園
18世紀後半、アンハルト=デッサウ侯レオポルド3世・フリードリヒ・フランツと、友人の建築家フリードリヒ・ヴィルヘルム・フォン・エルトマンスドルフは、旅行で訪れたイギリスの風景式庭園やイタリアの古代建築の影響を受けて、エルベ川流域のヴェルリッツに、ヨーロッパ大陸では初の風景式庭園を造園しました。その後40年以上にわたり、ヴェルリッツとその周辺には、視線軸(視覚的なつながり)や、並木道や小道(空間的なつながり)によって結ばれた庭園群がつくられ、ヨーロッパでは他に類を見ない規模での庭園景観が生まれました。
啓蒙思想の理念を取り入れて形成された庭園と建造物
庭園の設計にあたっては、単に他の庭園の風景や建物を模倣するのではなく、古代から現代までの様々な美術様式を統合し、芸術や教育的な要素を取り入れることが試みられました。ジャン・ジャック・ルソーの哲学や、ヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマンの思想、ヨハン・ゲオルク・ズルツァーの美学といった啓蒙時代の哲学が取り入れられ、教育的意義が重視されました。建物や庭園は一般市民にも公開されたほか、農地や果樹園を庭園の一部として組み込んで、農業の実践を通じて訪れる人に学びの場を提供していました。
ドイツ建築史に影響を与えた存在
庭園王国はドイツ建築史においても極めて重要な存在です。ドイツ初の新古典主義建築であるヴェルリッツ城や、ゴシック・リヴァイバル建築の発展に大きな影響を与えたゴシック・ハウスなど、中央ヨーロッパにおける建築に影響を及ぼした建造物群が見られます。ヴェルリッツの芸術的影響は、ヴァイマールやベルリン、ポツダムなどの建築や造園にも及んでいます。オラニエンバウム公園のようにすでに存在していた庭園も、全体の設計に組み込まれました。庭園をつなぐ並木道や小道と、道沿いに立つ建造物や彫像によって、視覚的・空間的につながりとまとまりのある景観が形成されました。
アクセス
ベルリンからデッサウまで鉄道で約2時間。
執筆協力者PROFILE
2017年世界遺産検定1級合格。2018年世界遺産検定マイスター合格。2020年世界遺産アカデミー認定講師登録。福井県唯一の世界遺産アカデミー認定講師として、県内の公民館等での生涯学習講座講師として活動中。世界遺産プランニングチームpassword・『みんなで勉強会』リーダー。
アクセス
ベルリンからデッサウまで鉄道で約2時間。
執筆協力者PROFILE
2017年世界遺産検定1級合格。2018年世界遺産検定マイスター合格。2020年世界遺産アカデミー認定講師登録。福井県唯一の世界遺産アカデミー認定講師として、県内の公民館等での生涯学習講座講師として活動中。世界遺産プランニングチームpassword・『みんなで勉強会』リーダー。
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