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先コロンブス期の階層的社会を示す遺跡
コスタリカ南部のディキス・デルタには4つの考古遺跡があります。そこにはコロンブスが新大陸にやってくる以前(500年頃~1500年頃)の首長制集落構造物が残ります。舗装された広場、人工塚や墓も残り、当時の首長の力関係を示す遺構が残ります。その中でも最も印象的なのが、直径0.7~2.57mの完璧な球形をした石球です。これらの石球がなぜ作られたのか、またどうやって作られたのかは不明な点も多く、多くの学者を魅了するものになっています。なお、本遺跡はコスタリカ初の文化遺産となりました。
それぞれの遺跡の特徴と現状
4つの遺跡は、フィンカ6、バタンバル、エル・シレンシオ、グリハルバ2であり、特にフィンカ6にある石球は唯一直線状に配置されていて有名です。バタンバルは遠くからでもその様子が確認できる首長制集落であり、またエル・シレンシオには、これまで発見された中でも最大の石球が存在します。フィンカ6が全体の集落における中心的な存在だったのに対し、グリバルバ2は従属的な集落だったということもわかっています。このように各集落は対等な立場ではなく、首長の力関係による階層的な集落を形成していました。2014年に世界遺産に登録されてからは、各遺跡に遺跡管理者を配置し、また観光客の来訪を促進させる取り組みも行われているようです。
アクセス
首都サンホセからケポス行きのバスに乗り、そこから乗り換えてバスでディキスデルタへ。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
首都サンホセからケポス行きのバスに乗り、そこから乗り換えてバスでディキスデルタへ。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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