ディヴリーイの大モスクと病院
精緻な装飾の門は、特定の時間に人型の影が浮かび上がると話題に

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : トルコ共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 1985年 登録基準 : (i) (iv) 遺産の面積 : 20.16㎢ 座標 : N39 22 16.576 E38 7 18.6

about

800年近く残るイスラーム建築物の傑作

トルコ中央部のディヴリーイに、大モスクと病院が残っています。この大モスクは1229年頃に首長のアフメット・シャーにより建造されたものであり、アフメット・シャーの妻トゥラン・メレクの命令によって、ダルシュ・シファと呼ばれる病院も併設されました。これらは1077年に興ったルーム・セルジューク朝の代表作として知られています。なお、ルーム・セルジューク朝とは、スンナ派王朝セルジューク朝の一派がニケーアを首都として成立させた王朝です。これらの複合施設は、ルーム・セルジューク朝のイスラーム建築の最高傑作として高く評価されています。15世紀から度々修復作業が施されてきたため、これまで大きな損壊を免れてきたようです。

病院が併設された大モスク

大モスクの内部には、ミフラーブの上に六角形の尖ったドームがあり、北と西には精巧に作られた記念碑的な石の門があります。外観は簡素ではありますが、円柱には植物文様や幾何学文様などの美しいレリーフが彫られています。北側3分の2程がモスクであり、残り南側は病院となっており、両者は壁で隔てられています。病院のダルシュ・シファはアナトリアで最古級の病院であり、通常の治療だけでなく、『クルアーン』の朗読やスーフィーによる音楽などが院内で響き渡ったため、一定のリラックス効果も期待されたようです。なお、一部の部屋は、アフメット・シャーと妻のトゥラン・メレク達の墓となっています。

天国の門
北門の通称「天国の門」。立体的な石彫装飾が施されている(©Caner/Adobe Stock)

アクセス

イスタンブルからスィヴァスまで飛行機で約1時間30分。そこからディヴリーイまで車で約2時間30分。

執筆協力者PROFILE

藤井 翼
藤井 翼
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

遺産DATA

保有国 : トルコ共和国
分類 : 文化遺産
登録年 : 1985年
登録基準 : (i) (iv)
遺産の面積 : 20.16㎢
座標 :N39 22 16.576 E38 7 18.6

アクセス

イスタンブルからスィヴァスまで飛行機で約1時間30分。そこからディヴリーイまで車で約2時間30分。

執筆協力者PROFILE

藤井 翼
藤井 翼
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。