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3層構成の壮大な円形闘技場
チュニジアの平野部に位置する『エル・ジェムの円形闘技場』は、西暦238年頃に建設された古代ローマの遺構です。「ローマの穀倉地帯」と呼ばれたエル・ジェムは、オリーブオイルや 穀物の輸出で栄え、闘技場はその富で建設されました。切り石を積み上げてつくられ、長径148m、短径122m、高さ36m、アリーナ(中央の舞台)は64×39m、収容人数はおよそ3万5,000人でした。古代ローマ時代に各地に築かれた円形闘技場の中でも3番目、あるいは4番目の規模を誇りました。ローマ帝国が衰退した後は要塞として利用され、 17世紀にオスマン帝国軍によって西側部分が破壊されましたが、3層部分を残しているなど保存状態は良好といえます。
ローマ帝国の威信を示す建築
正面はコリント式または複合様式の3層アーケードで構成されています。ポディウム(アリーナに最も近い席)の壁、アリーナ、地下通路の壁はほぼ無傷です。また丘陵地帯ではなく、平坦な地面に建てられ、複雑なアーチのシステムで支えられている点で稀有な例とされています。古代ローマの円形劇場建築の中でも最も完成度の高いもののひとつであり、ローマのコロッセウムに匹敵するほどです。これほど高度で大規模な施設が遠隔地の属州に築かれたことは、ローマ帝国時代の小さな都市ティスドルス(現在のエル・ジェム)の繁栄を証言していると同時に、帝国の権威を示すプロパガンダ的性格を有していると言えます。
アクセス
エル・ジェム駅から徒歩5~10分。
執筆協力者PROFILE
大阪府出身。大学卒業後電気機器メーカーに入社、2015年退職。在職時代世界遺産に興味を持ち、2010年世界遺産検定マイスター資格取得、以降世界遺産アカデミー認定講師として、大学、自治体、カルチャー教室等で世界遺産講座や世界遺産検定対策講座など多数実施中。
アクセス
エル・ジェム駅から徒歩5~10分。
執筆協力者PROFILE
大阪府出身。大学卒業後電気機器メーカーに入社、2015年退職。在職時代世界遺産に興味を持ち、2010年世界遺産検定マイスター資格取得、以降世界遺産アカデミー認定講師として、大学、自治体、カルチャー教室等で世界遺産講座や世界遺産検定対策講座など多数実施中。
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