about
古代メキシコの様子を紐解く重要な遺跡
メキシコ湾沿岸に位置する『エル・タヒンの古代都市』はテオティワカン文明滅亡後からアステカ帝国が台頭するまでの、メソアメリカ北東部における文化や経済の様子を紐解くための重要な遺跡です。9~13世紀初頭にかけて繁栄し、精巧な装飾が施された彫刻をもつ建築が特徴です。当時の推定人口は1万5000~2万人と考えられ、その文化的影響はメキシコ湾岸全域からマヤ地域、メキシコの中央高原にまで及びました。
壁龕のピラミッド
エル・タヒンでもっとも有名な建造物は『壁龕のピラミッド』と呼ばれるピラミッドです。壁龕のピラミッドは壁面に365個の壁龕をもち、細やかな装飾が施されています。エル・タヒンに残る建造物の中でも最後の時期に建設されたと考えられ、様々な時期の装飾をみることができます。太陽暦と結びついていると考えられ、カレンダーのような天文学的な機能をもっていたとされています。
エル・タヒンとトトナカ族
エル・タヒンの文化的起源は未だに分かっていない点が多いですが、ワステカ族や今現在この地域に居住しているトトナカ族にルーツをもつと考えられています。「エル・タヒン」とはトトナカ語で雷を意味します。エル・タヒンから1㎞ほどの場所には先住民芸術センターがあり、トトナカ語やトトナカ族の文化や技術、知識を継承し、発展させる活動が行われています。このようなトトナカ族の文化継承や保護活動はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
アクセス
成田からメキシコまで直行便がある。メキシコから国内線でポサリカへ、そこからバスでエル・タヒンにアクセス可能。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
アクセス
成田からメキシコまで直行便がある。メキシコから国内線でポサリカへ、そこからバスでエル・タヒンにアクセス可能。
執筆協力者PROFILE
筑波大学人文・文化学群人文学類在学。2021年度「世界遺産✕SDGsチャレンジ!」小論文部門、2022年度「世界遺産✕SDGs教員養成プログラム」で最優秀賞。現在は中央アジアを中心とする無形文化遺産の保護や活用について関心がある。
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