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地元の技術者による地元のレンガ素材による近代建築
ウルグアイの技術者エラディオ・ディエステが築いた「アトランティーダの教会」は、首都モンテビデオから海岸沿いに東へ約45㎞の位置にあるエスタシオン・アトランティーダの村にあります。この地は20世紀初頭にリゾート地の建設作業に携わる労働者の居住地となり、住民は主にカトリック教徒でした。1942年に最初の礼拝堂が建てられ、1957年までにさらに規模の大きな教会の建設が計画されました。この教会の設計・建設を担当したのが、地元ウルグアイ出身の技術者エラディオ・ディエステです。彼は中世のイタリア宗教建築から着想を得て、レンガ造りのモダニズム様式の教会複合施設を1960年に完成させました。
伝統的な建材と斬新な技法を組み合わせた教会施設
ディエステの設計による斬新なデザインを特徴とするこの近代建築の施設は、教会堂と洗礼堂、鐘塔の3つの建物を教会の構成要素としています。レンガ造りの教会堂は、波打つような壁面と屋根が特徴となっています。地元で入手が容易なレンガに、モルタルと鉄筋を組み合わせ、「ガウス・ヴォールト」と呼ばれる特殊な形状の屋根構造となっています。教会堂正面の右側に立つのは、直径2.8m、高さ15mの円筒形の鐘楼です。鐘楼の内部は内側の壁面に沿ってレンガの螺旋階段が取り付けられています。また、教会堂正面の左側には、地下の洗礼堂につながる三角形のプリズム状の入り口があります。洗礼堂は天井の開口部からの光に照らされています。
アクセス
首都モンテビデオから海岸沿いに東へ、エスタシオン・アトランティーダまで車で約1時間
執筆協力者PROFILE
米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。
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首都モンテビデオから海岸沿いに東へ、エスタシオン・アトランティーダまで車で約1時間
執筆協力者PROFILE
米国総合化学会社の日本法人にて海外人事部門などで40年間勤務した後、筑波大学大学院人間総合科学研究科世界文化遺産学専攻の博士課程を修了。博士(世界遺産学)。日本造園学会会員。日本シルク学会会員。元大東文化大学国際関係学部非常勤講師。
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