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2,000年間に築かれた多彩な建造物
なだらかな平原にコルク樫やオリーブの木が点在するアレンテージョ地方の中心都市、エヴォラ。紀元前2世紀から人が暮らしてきたとされるエヴォラの旧市街は、二重の城壁に囲まれています。ここには2000年におよぶ歳月のなかで築かれた各時代の多彩な建造物が残されており、「博物館都市」の異名も持ちます。コリント式柱頭が印象的なディアナ神殿や水道橋は、ローマ帝国時代からこの街が発達していたことを示すものです。また、イスラム教徒に支配された時代の城門やモーロ人街跡も残っています。

400年以上前に日本人も弾いたパイプオルガン
街の中心にあるエヴォラ大聖堂は、中世におけるポルトガル最大の大聖堂です。エヴォラがレコンキスタの拠点となった後、1186年に建設が始まりました。ロマネスク様式と初期ゴシック様式が融合した大聖堂は、塔や壁面は要塞のような堅牢さを感じさせます。この大聖堂にはヨーロッパに2台しか現存しないイベリアパイプオルガンがあります。オーク材を用いたこのパイプオルガンは、当時のヨーロッパでも希少なものでした。今から400年以上も前に、ローマ教皇に謁見するために渡欧していた天正遣欧使節の伊東マンショと千々石ミゲルが演奏したことでも知られています。
植民都市での街作りのモデルにも
15世紀にポルトガルの王族がエヴォラに滞在するようになると、修道院や王宮なども建設され、この街は黄金時代を迎えます。都市計画も盛んに行われ、この街の構造はブラジルなど植民都市にも影響を与えました。また、イエズス会が1559年にエスピリトゥ・サント大学を創設したことで、16世紀から18世紀にはポルトガルの知の中心地にもなっていきました。サン・フランシスコ教会には、修道士たちが黙想するために築かれた「人骨堂」と呼ばれる礼拝堂がありますが、ここはなんと壁や柱が墓地から掘り起こされた5000体もの人骨で埋め尽くされています。入口には〝我ら骨どもは、ここでみなさまをお待ちしております〟との言葉が刻まれています。
アクセス
リスボンのオリエンテ駅などからエヴォラ行きのICで約1時間30分。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
アクセス
リスボンのオリエンテ駅などからエヴォラ行きのICで約1時間30分。
執筆協力者PROFILE
北海道出身。高校時代にAFSでタイ王国へ交換留学。その後、同志社大学へ進学し、卒業後は専門紙記者として10年働いたのち、一般メディアで編集および取材活動に従事。世界遺産検定マイスター。特に好きな分野は、一神教などの宗教・信仰関連遺産。趣味は華道。
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