ファヤの先史景観
ムレイハ考古学センター内にある青銅器時代の墓。ほかにもラクダの墓といった特徴的な墓もある

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : アラブ首長国連邦 分類 : 文化遺産 登録年 : 2025年 登録基準 : (iii) (iv) 遺産の面積 : 0.29085㎢ バッファ・ゾーン : 0.65841㎢ 座標 : N25 4 58.1 E55 48 23.7

about

乾燥した地域に残る約20万年の人類居住の痕跡

ファヤの先史景観は,アラブ首長国連邦シャルジャ首長国の中央部に位置し、西はペルシア湾、東はオマーン湾からそれぞれ内陸に約55㎞の地点にあります。資産の面積は約3万haに及び、「ジェベル」(山脈)と呼ばれるほぼ南北に伸びる石灰岩の露頭が連なる中央部、ジェベルとハジャル山脈の間に位置するムレイハ・マダム平原、そしてジェベルの西側に広がるルブ・アル・ハリ(空虚な地域)砂漠の砂丘が含まれます。乾燥した環境にもかかわらず、ここには中期旧石器時代および新石器時代(21万年前から6,000年前)の人類居住の痕跡が保存されています。

極端な気候の変化に対する人類の適応を明らかにする考古学的地層

この遺産地域には8つの層状の考古学的遺跡があり、狩猟採集民およびその後の牧畜民が約2万年ごとに繰り返される乾燥期と雨期という極端な気候の変化にどのように適応してきたかを示しています。中期旧石器時代(約21万年前~約8万年前)には人類がこの土地に居住し始め、単純な剥片石器が作られました。後期旧石器時代(約3万6千年前~約1万7千年前)には、より洗練された石器が使用され、同じく後期旧石器時代(約12,000~8,000年前)には地域特有の矢じりが製造されました。新石器時代(約7,000~6,000年前)には、1,000年以上使用された墓地の存在から移動型牧畜の発達と領土意識の高まりが確認できます。ファヤの先史景観は砂漠環境における先史時代の人間の行動戦略を示す優れた記録であるとともに、敷地内で発見された考古学的遺物が、人類の地球規模での拡散を理解する上でも重要な役割を果たしています。

アクセス

最寄りの空港はドバイのアール・マクトゥーム国際空港で、世界を代表するハブ空港。ファヤの先史景観は、空港から東へ約70㎞の地点にある。

執筆協力者PROFILE

アレセイア湘南高等学校教諭/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

國學院大学文学部史学科卒。東海大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。文学修士。NPO法人世界遺産アカデミー認定講師。世界遺産検定マイスター。歴史能力検定1級。世界史、世界遺産、ビッグヒストリーに関するさまざまな書籍の執筆・翻訳・監修を手掛けてきた。

遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 2025年
登録基準 : (iii) (iv)
遺産の面積 : 0.29085㎢
バッファ・ゾーン : 0.65841㎢
座標 :N25 4 58.1 E55 48 23.7

アクセス

最寄りの空港はドバイのアール・マクトゥーム国際空港で、世界を代表するハブ空港。ファヤの先史景観は、空港から東へ約70㎞の地点にある。

執筆協力者PROFILE

アレセイア湘南高等学校教諭/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師

國學院大学文学部史学科卒。東海大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。文学修士。NPO法人世界遺産アカデミー認定講師。世界遺産検定マイスター。歴史能力検定1級。世界史、世界遺産、ビッグヒストリーに関するさまざまな書籍の執筆・翻訳・監修を手掛けてきた。