about
大西洋に浮かぶ火山島「ゴメラ島」
アフリカ北西海岸からほど近い大西洋に浮かぶカナリア諸島ゴメラ島に、ガラホナイ国立公園はあります。この島はアメリカ大陸を目指したコロンブスが西へ向かう航路で最後の補給を行った島としても知られています。火山島であるゴメラ島中央部に位置するガラホナイ国立公園では、湿潤な海風によって発生する霧により、約6,500万~200万年前の太古の環境が色濃く保たれ続けています。第三紀にヨーロッパと北アフリカの大部分を占めていた熱帯雨林と暖温帯林の名残を残す森林をもつガラホナイ国立公園、そこには多くの固有種が生息しており、中には絶滅の危機に瀕しているものもいます。
70%を覆い尽くすゲッケイジュの森
ガラホナイ山を中心とする島は、1年を通してほとんど霧や雲に覆われたままで、500万~170万年前と同じ種類のゲッケイジュ(ローレル)が密生しています。その規模は驚くべきもので公園内の約70%をゲッケイジュの森が占めるほどです。霧はゲッケイジュの森の生育にとって不可欠で、豊かな緑を存続させるための貴重な水分をつくり出しています。また島内の湿度が高く、年間を通して気温の変化が少ないことも、森が生き続けている理由とされています。サハラ砂漠の海岸に近い場所に、このような森林が未だに存在していることは驚異的なことです。
アクセス
カナリア諸島テネリフェ島南端の「ロス・クリスティアーノス」からゴメラ島「サン・セバスチャン・デ・ラ・ゴメラ港」までフェリーで約50分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
アクセス
カナリア諸島テネリフェ島南端の「ロス・クリスティアーノス」からゴメラ島「サン・セバスチャン・デ・ラ・ゴメラ港」までフェリーで約50分。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
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