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ナイル川流域に広がる歴史的遺跡群
ナイル川流域には、クシュ王国の文化を物語る重要な遺跡群が広がっています。クシュ王国はアフリカ最古級の黒人国家であり、紀元前900年から前270年にかけて栄えたナパタ文化と、前270年から後350年にかけて栄えたメロエ文化の2つに分かれています。前10世紀にクシュ王国が誕生し、前730年にはピアンキ王がエジプト全域を統治することになります。そこから約70年という長いナパタ王国時代が続きます。遺跡群にはピラミッド付きの墓、寺院、住居、宮殿などが含まれています。これらの遺跡は、古代の建築技術や宗教儀式を今に伝える貴重な証拠となっており、古代文明の深い歴史を感じさせます。また、当時の社会構造を理解するための手がかりとして非常に重要です。
ゲベル・バルカルの神聖な山
ゲベル・バルカルはナイル川流域に位置し、古代から神聖な場所として崇拝されてきました。紀元前1500年頃の新王国時代には宗教的な重要拠点となり、エジプトの国家神アモンがこの地に宿ると信じられていました。この山は、高さおよそ100メートルの平らな頂上を持つ砂岩の地形で、地元では、近くに埋葬されたイスラム教の聖人(シェイク)にちなみ、「ゲベル・ワド・エル・カルサニ」とも呼ばれています。現在も、山頂にある聖人の墓は地元の人々にとって重要で、その宗教的伝統が受け継がれています。こうした歴史と信仰のあり方が、地域の文化的アイデンティティに深く根付いているのです。
アクセス
ハルツームからアル・ダッバまで飛行機で1時間、さらに遺跡群まで車で30分程。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
アクセス
ハルツームからアル・ダッバまで飛行機で1時間、さらに遺跡群まで車で30分程。
執筆協力者PROFILE
世界遺産をテーマに、文化・歴史・自然の魅力を多角的に伝えるPodcast番組を展開。遺産の価値に加え、現代に通じる暮らしの哲学や自然共生の視点を取り入れた発信を行う。大学や世界遺産関連施設での講演・イベント出演のほか、2025年大阪・関西万博での登壇も経験。
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